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支援事例「食材高騰 メニューどうする」

令和 5 年 11 月 26 日 沖縄タイムス経済面掲載

無駄絞り売れ筋に集中

 ◆ 企業名 有限会社丸高商事
 ◆ 業 種 飲食業
 ◆ 所在地 那覇市
 ◆ 資本金 300万円
 ◆ 創 業 1972年
 ◆ 従業員 36人

【相談内容】
 県外大手居酒屋チェーン店を沖縄で40年運営した後に独立開業。順調だった経営はコロナ禍で閉店も考えた。給付金などの活用のほか考えられる全てのことをやり、めどは立てたが、昨今の食材費高騰でメニューに悩んでいる。

【回答】
 居酒屋琉球王として12年前に独立した。那覇市古波蔵店は180席で沖縄市美里店は160席ある。常連客が多い繁盛店で知られているが、約半数は座敷席。団体、グループ客に使われるのは強みだが、コロナ禍では弱みになった。不安定な経営が続き給付金や支援金以外にも公庫、セーフティーネットからも借り入れたが十分とはいえず、創業者の父の役員報酬も全てカットした。現代表の2代目高良正行社長にとってつらい判断だった。
 何とかキャッシュフローは安定し、継続安定を考え古波蔵店の席数を減らすことを提案したがまだ実現していない。家賃交渉では苦労したものの30%減額となり、客足も徐々に戻り好転の兆しと思えた。

丸高商事が運営する琉球王

 しかし昨年9月ごろから食材費が上がり始めた。メニュー全てのFL(食材原価と人件費)の売上高に対する比率をチェックしてもらい、少しでも無駄な食材になるメニューを減らし、調理場の効率化を考えメニュー数を減らすなど繁忙期の年末に模索し続けた。同時に人材不足の課題に直面した。コロナ禍の下、調理場、ホールとも人員を減らしたため調理ができない、注文が取れない状況になりつつあった。
 年明けに全品10%値上し、売れ筋メニューに集中できるようにした。常連客は値上げを受けとめ、理解してくれたように見えた。客単価は上がり3千円を超えた。求人は店の前の立て看板が最も効果を発揮し、ネパール人がホール、調理場で戦力になっている。
 借り入れ返済は公庫のみで、もうひとつは完済。少し間を置いて今後の売り上げ目標を上げた。席数は少なく客単価の高い店舗展開をしたいとの目的があるので、県内各地の人口、購買力や競合店の有無がわかる市場統計分析の「MieNa(ミーナ)」の活用をすすめていきたい。問い合わせは琉球王古波蔵店098(853)7470、美里店098(934)9592。
(県よろず支援拠点コーディネーター・嘉数純)

 ※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12631371.html


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