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支援事例「設備投資で節税制度あるか」

令和 6 年 8 月 25 日 沖縄タイムス経済面掲載

特区税制紹介 活用促す

 ◆ 企業名 美鹿(みしか)
 ◆ 業 種 飲食業
 ◆ 取材地 石垣市
 ◆ 資本金 個人事業
 ◆ 創 業 10年
 ◆ 従業員 2人

【相談】
 石垣島でクラフトスピリッツ製造工場の建設を予定している。工場建物と蒸留器など、製造に必要な設備投資を検討しており、資金は出資を募ることを予定しているが、個人で行うのと法人とどちらが良いか教えてほしい。

【回答】
 相談者の鹿野恭子さんは個人事業主として飲食店を複数店舗経営する一方で、地元石垣島のサトウキビをメインに数種類の果物を使用したスピリッツの製造・販売を計画していた。今回の相談は、石垣島にスピリッツ製造工場を建設するための資金調達についてと、設備投資に関して税金面で受けられる節税制度などがあれば教えてほしいというものでした。お話を伺うと、工場設立の資金は外部から出資という形で募る予定で、すでに複数企業から資金提供の意思表示をされていた。
 外部からの出資ではなく、金融機関からの融資で資金を調達する場合は、個人でも法人でも税金面で差はないが、個人で出資ではない形で資金提供を受けた場合、税金がかかるおそれがある。
 新たに法人を設立し出資の形で資金提供を受ければ資本取引となり税金の影響を受けずにすむため、法人設立を勧めた。
 さらに、設備投資の件では沖縄特区・地域税制(以下「特区税制」)を受けられる可能性がある。特区税制について説明し、県産業振興公社に設置された「沖縄特区・地域税制活用ワンストップ相談窓口」を案内した。

石垣島のサトウキビなどを使用したスピリッツを扱うバー「美鹿」

 特区税制は沖縄振興特別措置法という沖縄の経済振興を促進する目的で定められた法律に基づく優遇税制で、内容も全国版の優遇制度と比べ税額控除の割合や特別償却の割合が高い点が特徴となっている。
 特区税制を受ける際は、対象設備の購入前に設備投資計画を県の担当部署に提出し、県知事の認定、主務大臣の確認を受ける必要がある。特区税制は県内事業者に認知されていないのが現状だが、今回の鹿野さんのように、県内で設備投資を予定している事業者は多く、よろず支援拠点では引き続き多くの事業者に活用を提案していきたい。
 問い合わせは株式会社マカチョーケ、電話080(5877)3609
(県よろず支援拠点コーディネーター・當間健一)

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12783286.html


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