支援事例「バニラを久米島の特産品に」
有機 JAS 認定を前面
◆ 企業名 株式会社 琉球ハーベスト
◆ 業 種 農業、食品製造・販売
◆ 所在地 久米島町
◆ 資本金 非公表
◆ 創 業 2017年
◆ 従業員 1人
【相談内容】
離島が抱える物流費の問題などから、高付加価値農産物の加工商品開発が必須と考え久米島でバニラの販売に着手した。今後、久米島町の新たな特産品に仕立てるための手法について相談したい。
【回答】
琉球ハーベストの高江洲郁世社長は、2017年に600坪のバニラ栽培をスタート。バニラはラン科の植物、受粉後にできる「さや」の発酵と乾燥を繰り返す「キュアリング」の工程が風味の豊かさを引き出し、商品価値を決める。
高江洲さんは「バニラビーンズ」を島の特産品にしたいと、商工会の久米島町ブランディングサポート体制構築事業の一環としてよろず支援拠点を活用、商品開発・販路開拓の相談となった。バニラに対する情熱は伝わってくるが、まだイメージが整理できていない状況だと感じた。
キュアリング技術、高性能の機械による風味や香りの良さに加え、畑・加工所ともに有機JAS認定を受けていることなど、類似商品と差別化できる「強み」がある。そのストーリーの文章化、視覚化を提案した。
また、県の地域農林水産物活用支援事業への参加を勧め、専門家で神戸の菓子メーカー社長から菓子業界の知見を得られた。「バニラビーンズ」は、お菓子づくりの甘い香りづけをする。マダガスカル産が主流であるが、農産物に対する安心安全、オーガニック、有機に敏感な消費者が増えている。「国産 有機JAS認定」を前面に打ち出すことや粉末化することで、高品質のバニラコーヒー、バニラシュガーなど多様な商品開発が可能になると教示された。
ネーミングは、久米島産有機バニラビーンズ「バニリン・モンロー」と命名。高江洲さんは「輸送費などの離島の不利性を克服する高付加価値農作物として、島の生産者を増やし次世代の産業につなげたい」と前を向く。まだまだ道半ばではあるが、今後も課題を乗り越えるよう応援をしていきたい。問い合わせは株式会社琉球ハーベスト、電話098(996)1896。
(県よろず支援拠点コーディネーター・池村博隆)
※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。
詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12688445.html
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