支援事例「資金繰り安定させたい」
令和 2 年 9 月 6 日(日曜日)沖縄タイムス 経済面掲載
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◆ 企業名 YONA Salut(ヨナ サルウテ)
◆ 業 種 飲食店
◆ 所在地 那覇市
◆ 資本金 個人事業
◆ 創 業 2002年
◆ 従業員 10人
【相談】
新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言で予約キャンセルが続き、売り上げが激減している。このためテークアウト営業を始めたい。また今後の資金繰りも含め融資や給付金などの相談をしたい。
【回答】
YONA Salute(ヨナ サルウテ)は那覇市首里でイタリアの家庭料理を提供するレストランで、創業者の名字の「ヨナハ」が店名の由来である。創業当時にスタッフとして勤務していた、現在のオーナーである東江智幸氏が2年前に事業を承継した。絶景のロケーションを楽しみにカップルやファミリーが訪れる人気のお店で、看板メニューに「チーズに溺れるフランスパン」などがある。
チーズに溺れるフランスパン
新型コロナウイルスの影響が長期間に及ぶと予想される中、資金繰りを安定させるため早めに対策をしたいと融資の相談に訪れた。まずセーフティーネット4号の認定を受けて金融機関から融資を受けることができた。併せて国の持続化給付金と県感染症防止対策金給付金支援金を申請するようアドバイスし、無事給付を受けられた。
資金繰り対策と同時に売り上げも作らなければならない。そのためテークアウトに取り組むことにしたが、いくつか課題があった。
まず、豊富なメニューの全てを対象にすることはできないため、人気メニューの中から絞り込んでいった。また、店の認知度向上も必要だ。この点、複数の飲食店と協力してクラウドファンディングに取り組み、医療従事者へ弁当を提供したことで認知度が上がり、イメージアップにもつながった。さらに販路拡大を実現すべく、冷凍商品の開発も着手。県内外にも発送できる「チーズに溺れるフランスパン」の商品化を進めている。
こうした取り組みにより7~8月の2カ月間の売り上げは、前年比70%まで回復。今後は家賃支援給付金の申請や、発送可能な商品の開発に向けて支援していきたい。問い合わせは、YONA Salute 電話098(887)7936。
(県よろず支援拠点コーディネーター・野口正幸)
※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。問い合わせや相談は同支援拠点、電話098(851)8460。または地元の商工会にお問い合わせください。