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支援事例「値上げしたいが客減少が心配」

令和 6 年 12 月 22 日 沖縄タイムス経済面掲載

インスタ 集客に生かす

 ◆ 企業名 汁物まぁる
 ◆ 業 種 飲食店・民泊
 ◆ 所在地 うるま市
 ◆ 資本金 個人事業
 ◆ 創 業 2021年
 ◆ 従業員 1人

【相談】
 キッチンカーでみそ汁、沖縄そば、ゆし豆腐を売っている。原材料が上がっているので値上げしたいが、もし値上げしてお客さんが減ってしまえば売り上げが落ちてしまう。矛盾している課題かもしれないが解決したい。

【回答】
 コロナ禍にはキッチンカーの相談が急増した。路面店やテナント出店だと集客が限られ、家賃など固定費を考えれば、キッチンカーへのチャレンジは理解できる。
 キッチンカーの大半が和洋のファストフードだが、「汁物まぁる」のメニューには驚かされた。沖縄そば、ゆし豆腐、みそ汁の三つに絞っている。沖縄食堂の定番料理となると料金も相場価格が浮かぶ。代表の比嘉貞子さんは昨今の原材料の高騰で値上げを考えてはいるが、お客さまが離れることも不安で踏み切れない。どうしたらいいか迷い相談に来られた。
 現状を聞き取り、一緒に対策を探った。既にやっている交流サイト(SNS)での情報発信から強みを生かす改善点が見えてきた。強みは娘さんのインスタグラムと常連客が多いことだ。常連客には既に値上げの悩みを相談しており、いつも「大丈夫だよ」と励まされている。

汁物まぁる

 そこで、インスタグラムで値上げする理由を発信してお客さまの理解を得ることを提案した。また、キッチンカーでのメニューはほとんど文字で表示され画像がないので、特色である「汁物」が伝わりにくい。シズル感という五感に訴えて購買意欲をかき立てる画像が重要であるが、そうした画像撮影は難しい。
 ところが、インスタグラムには常連客が料理のおいしさを画像とメッセージ付きで送ってきている。動画もある。五感に訴えるシズル感十分の画像が並ぶ。画像は常連客にお任せし、それらにお礼メッセージを娘さんが対応していくことで集客の輪を広げている。
 営業日には定位置の沖縄IT津梁パークに、汁物とともに手作りのテイクアウトスイーツも並ぶ。これからの季節は温かい料理が主役になる。おいしい「汁物まぁる」のキッチンカーに足を運びたい。
 問い合わせは汁物まぁる、電話090(7169)6262。
(県よろず支援拠点コーディネーター・嘉数純)

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。問い合わせや相談は同支援拠点 電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会にお問い合わせください。

詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12851733.html


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