沖縄タイムス掲載「経営アドバイス 10 年の実績」
相談 6 万超 中小を支援
◆ 企業名 沖縄県よろず支援拠点
◆ 業 種 経営相談窓口
◆ 所在地 那覇市
◆ 開 設 2014年
◆ 相談員 30人
2014年に中小企業庁が全国47都道府県に設置した「よろず支援拠点」は、減少を続ける中小企業、小規模事業者の持続、発展を目指して10年間あらゆる経営相談に対応するため走り続けてきた。その内容はこの紙面で毎週紹介させていただいた。
よろず支援拠点に与えられたミッションは3点。(1)専門性の高い経営アドバイス(2)課題解決のための総合調整(3)他の支援機関等に対する支援ノウハウの共有―などとなっている。つまり、さまざまな経営課題に悩む事業者の相談に対応し地域の支援機関や金融機関と連携して課題解決を図っていくことを目的としている。
これまで約3万5千の事業者から6万件以上の相談を受けてきた。相談者の満足度は平均93.3%で全国平均を上回っている。ここ数年は、首里城火災、豚熱や鳥インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症など、社会的にも大きな被害により経営に影響を受けた中小企業・小規模事業者に寄り添い課題解決を支援してきた。
4年前から続くコロナ禍と、それに続いた物価の高騰は、約3万件以上実施されたコロナ関連融資の返済開始と重なり、県内中小企業に深刻な影を落としている。観光客が増加し売り上げが上がったとしても、原材料費や燃料費、人件費の値上がりで利益は減少している。返済原資が確保できていないのだ。昨年は休廃業や解散、倒産も史上最高件数を記録している。今年はさらに増加すると見られている。
一昨年6月に海邦総研が発表した「県内企業の新型コロナ関連融資の見通し」で「返済に懸念がある」と回答した企業は22.1%に上る。昨年から「返済ができない」など経営危機に直面し事業の存続に不安を持つ事業者が多く相談に訪れている。代位弁済の件数も、全金融機関で前期比149.2%、中には292.2%と急増している銀行もあり、金融機関には懸念のある事業者を相談に促してほしいとお願いしている。
もちろん、よろず支援拠点だけで事業者の経営危機を救えるわけではない。県信用保証協会、県中小企業活性化協議会、事業承継・引継ぎ支援センターなどの支援機関、地域の金融機関、国や県の中小企業支援施策と連携しながら、中小企業の消滅を1者でも多く防ぎたいと思っている。
(県よろず支援拠点チーフコーディネーター・上地哲)
※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。
詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12708206.html
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