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支援事例「記録映画の製作費 どう調整」

令和 6 年 12 月 15 日 沖縄タイムス経済面掲載

出資募り主体性を維持

 ◆ 企業名 ふたばデザイン
 ◆ 業 種 サービス業
 ◆ 所在地 今帰仁村
 ◆ 資本金 個人事業
 ◆ 創 業 2021年
 ◆ 従業員 2人

【相談】
 沖縄県北部のやんばる地域を舞台に、食・自然・命をテーマにしたドキュメンタリー映画「たべるってなに?」を制作している。映画製作費用の資金調達や今後の事業化について相談したい。

【回答】
 相談者の白田一生さんは、元NHKの番組ディレクター。娘の誕生を機に1年半前に今帰仁村へ移住し、妻の双葉さんとともに映像制作やデザイン業を営んでいる。
 やんばるでの子育ての中で「食べる」ことを意識し、自然や人とのつながりを感じるようになったことから、食と自然、命をテーマにしたドキュメンタリー映画を制作したいと考え、地域の人々や伝統的な食文化の取材に着手した。
 今回よろずへの相談は映画製作の資金調達についてだったが、話を伺うと事業の収益化についても課題が見える。地域性を考慮し名護サテライトのコーディネーターと協力し、支援を行った。まず資金調達については、クラウドファンディングの効果的な活用と、ESG(環境・社会・ガバナンス)経営企業などへの出資依頼を提案。いずれも協賛等ではなく、映画の趣旨に賛同する個人や企業からの出資であり主体性を維持するものだ。
 白田さんは既にクラウドファンディングの実施を決めていたため、特に重要なプラットフォームの選定とリターン品の差別化を促した。リターン品には、ストーリー性のある限定商品や映画の自主上映権、オンライン視聴権等で工夫を凝らし、映画の意義を伝えた結果、見事目標額の200万円を達成した。ESG経営企業への出資依頼については、今回は期間が限られるため見送り、次回以降に向け戦略を立てて計画的に取り組むことにした。

映画「たべるってなに?」

 さらに事業の収益化については、映画の上映・貸出による直接収益を確保することと、映画に関連するイベントなどを企画し、上映との連携により事業全体の収益拡大を目指すことを助言。この点もよろず相談で引き続き検討する。
 映画は来年1月に配信開始予定。上映場所の提案など、映画完成後も支援を続けていきたい。
 お問い合わせは映画のインスタグラム、https://www.instagram.com/taberuttenani/
(県よろず支援拠点コーディネーター・山城あゆみ)

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12847050.html


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