支援事例「マンゴー加工品 売り込みたい」
令和元年 6 月 16 日(日曜日) 沖縄タイムス 経済面掲載
直販強化 ギフト商品も
◆企業名 のはらファーム
◆業 種 マンゴー生産販売・加工品製造販売
◆所在地 南城市
◆資本金 なし(個人事業のため)
◆創 業 2011年
◆従業員 2人
【相談】
夫婦2人でアップルマンゴーを栽培・販売しているが、青果は夏場限定なので安定した収入ではない。通年販売を目指してマンゴーのジュース、ジャムなどの加工・販売によって売り上げを伸ばしたいが、どうしたらいいか。
【回答】
のはらファームは野原和子さんが夫婦で約8年前に創業した生産・加工農家である。マンゴーの青果が主力商品だが、おいしさは同じでもどうしても規格外の果実ができる。そこで近年、マンゴーの実がたっぷりと入ったぜいたくさが特徴のジュースやジャムなどの製造にも取り組んできた。
栽培のこだわりとして、有機物の米ぬかを土に入れることや、果実全体に発色・甘さを高めるために1個ずつ手作業で陽のあたる方向へつることがおいしさにつながっていると語る。
今回のアドバイスは3つ。1つ目は南城市物産館を中心とした卸販売のみの販売スタイルから、利益率アップが見込める直販を強化することである。まず毎年1月に開かれる「花と食のフェスティバル」への出店をおすすめした。一番売りたいマンゴージュースの展示にスペースを割き、売り上げアップと新規顧客獲得につながった。
2つ目は加工品の単品売りだけでなく、単価アップが見込めるギフトセットをより強化すること。京都に本社があるパッケージ会社を紹介するとともに、よろず支援拠点のデザイン専門のコーディネーターが機能性やデザインをアドバイスするなどして商品が完成した。今後、自社店舗の他、ギフトに強い小売店へも提案していく。
3つ目は、見て聞いて香りで感じる観光農園スタイルに取り組むこと。これにより青果の予約販売の促進と加工品の自社直売による売り上げ、利益率の向上につながる。まもなく県内ではマンゴーの旬を迎える。のはらファームでも6月下旬から収穫と販売が始まる。ぜひ多くのお客さまが農園を訪れ、おいしい青果とぜいたくな加工品を食していただきたい。問い合わせは、のはらファーム、電話098(944)3400。(県よろず支援拠点コーディネーター 野口正幸)
※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。よろず支援拠点では経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。電話098(851)8460、または地元の商工会までお問い合わせください。