
支援事例「冷凍食品の取引先広げたい」
令和 2 年 8 月 30 日(日曜日)沖縄タイムス 経済面掲載
商工会入会で販路開拓
◆ 企業名 ポティロン株式会社
◆ 業 種 菓子製造業
◆ 所在地 宜野湾市
◆ 創 業 2018年
【相談】
沖縄フロマージュ(冷凍チーズケーキ)を商品化した。素材にこだわり味にも自信のあるスイーツが完成したが、知名度がない上、冷凍商品で扱いが難しいことで取引先が広がらない。販路開拓の方法を教えてほしい。
【回答】
昨年7月、相談に来られた木谷寿男社長は県産素材でフローズンスイーツを創りたいと2018年に起業した。「沖縄フロマージュ」は大宜味産青切シークヮーサーや宮古島産の紅芋「ちゅら恋紅」、宮古島産マンゴー「夏小紅」を使用し、土台のちんすこうの塩気がアクセントでとてもおいしいスイーツだと感じた。とはいえ知名度もなく、冷凍商品で扱いが難しいことを考えれば、やみくもに営業をしても取り扱ってもらえる販売先は見つからない。
そこで「沖縄フロマージュ」という商品を知ってもらうことや付加価値を付けることが先決だと考えた。まず、宜野湾市商工会へ入会することを勧めた。10月の沖縄の産業まつり内のありんくりん市への出店や、特産品コンテストへの応募が可能になること、そして会員となれば販路開拓等につながる情報が入手できることが理由だ。
木谷社長は相談後、即座に商工会に入会。ありんくりん市の出店が決まり、「沖縄フロマージュ」を消費者にお披露目する場を獲得した。その後、全国商工会連合会主催の「むらおこし特産品コンテスト」へ応募。全国79品の中から審査員特別賞を受賞するなど実績をつくった。
また、中小機構沖縄主催で県外流通バイヤー10人を招聘する守礼門商談会へのエントリーを促した。そこで商談したカタログハウスと縁ができ、雑誌「通販生活」春号に掲載。全国120万人の読者の目に触れ、500セットの注文が入った。木谷社長の前向きな姿勢もあり着実に知名度が上がった。
今年はコロナ禍で苦戦が続くが、よろず支援拠点の多様な専門家の知見や、連携する支援機関の力も活用しながら今後も木谷社長をサポートしたい。問い合わせは、ポティロン株式会社、電話098(898)0500。
(県よろず支援拠点コーディネーター・池村博隆)
※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。問い合わせや相談は同支援拠点、電話098(851)8460。または地元の商工会にお問い合わせください。