2022年、KER試験受けてみない?
挨拶
みなさん、こんにちは。
本日は、2022年に受験できるKER試験について解説していきます。
エスペラント語を勉強しているひとはぜひチェックしてみてください。
KER試験とは
KER試験(けるしけん)とはCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に準拠したエスペラント語の試験です。CEFRに準拠したエスペラント語の試験には、KERのほかにKEFRがありますが、今回はKERについてお話ししていきます。この試験は公的な語学運用能力の証明になる点でそのほかの試験とは異なります。エスペラント語を学ぶ人にはぜひ受験してほしい試験です。
KER試験の難易度は?
KER試験はCEFRの基準で語学運用能力を測るための試験です。各レベルは自己評価表(Memtaksilo 日本語訳)を参考にしてください。(現在の日本語訳は仮のものですのでご了承ください。)
2022年に受験できる級
KER試験は2022年のエスペラント世界大会(カナダ・モントリオール)からいよいよ最上位の「C2レベル」が受験できるようになります。
これでB1、B2、C1、C2と4つのレベルがそろいました。
なお一番低いB1レベルは英検準1級相当、C1レベルは英検1級相当、C2レベルになると英検で測れるレベルを超えます。(「各資格・各試験とCEFRとの対照表」文部科学省 平成30年3月)
(以前アナウンスされていたA2レベルは現時点では実施の予定はないようです。責任者のカタリンコヴァチは「A2レベルはnacilingvaj testojで受験してほしい」と話していました。日本で言えばエスペラント普及会や日本エスペラント協会がそれぞれ独自でおこなっている試験がそれにあたります。日本語で受験できる試験をある程度解けるひとがKER試験の対象となりますので、それぞれのサンプル問題を解いておくこともおすすめです。)
各級は筆記試験と口頭試験(リスニング試験・面接試験)からなります。筆記試験のみ、または口頭試験のみの受験も可能ですが、同じ受験機会に級をまたいで「B1は筆記試験、B2は口頭試験」という受験はできません。
会場試験では口頭試験を実施できないところもあります。(くわしくは次とその次の項目で解説します。)
受験機会
2022年、KERの受験機会は3回あるとアナウンスされています。
① 6月から7月にかけてウェブで。(詳しくはのちほど)
② 8月のカナダモントリオール世界大会で。(大会公式サイト)
③ 11月下旬、世界各地の会場、およびウェブで。(日程未定)
(注意点は、C2レベルは②モントリオールと③11月下旬の会場およびウェブのみで受験可能という点です。①のウェブ受験ではB1、B2、C1しか受験できないので注意してください。)
つまり1年に最大3回、そして自宅でも2回受験するチャンスがあります。
11月下旬の会場試験で筆記試験のみの開催の場合は、6月に口頭試験だけ受けておくということもできます。
会場となるのはどこ?
ここ5年間では、日本でKER試験の会場試験を実施したのはエスペラント図書館と日本エスペラント協会のふたつのみです。エスペラント図書館はこれまで山口県下関市(2018, 2019)、沖縄県那覇市(2020)で、日本エスペラント協会は東京都新宿区で試験を実施しています。(かつては関西エスペラント連盟が大阪府豊中市で開催していました。)
日本での会場試験ではこれまで筆記試験のみがおこなれ、口頭試験を受験するには世界大会に参加する必要がありました。しかし2019年、2020年と二度にわたりエスペラント図書館では口頭試験(B1, C1)を実施しています。
このブログでも書いていますが、エスペラント図書館はより多くの地域でKER試験を受験できるよう働きかけをおこなっています。
サンプル問題集(B1, B2, C1, C2)
B1からC1までのサンプル問題集『Esperanto: De nivelo al nivelo』はここからダウンロードできます。(緑色の本の表紙の画像をクリックしてください。)
リスニング試験のサンプル音声へのリンクも入っています。
(『Esperanto: De nivelo al nivelo』には若干の不適問題がありますので疑わしいものがあったら人に相談するのがおすすめです。)
最上位の級にあたるC2のサンプル問題集はここから確認できます。リスニング試験の音声もあるので確認してみてください。
参考になるブログ
1.KER試験の規約など詳しい情報はこのブログの過去のエントリーをごらんください。
2.Twitterやエスペラント原作文学でも活躍するbonuloさんの受験記録(C1の会場試験)も参考になると思います。
・KER試験筆記試験の部レベルC1
・KER試験会話試験の部レベルC1
3.このブログにもC1の受験記録の記事を書いています。
・エスペラント語の面接試験の思い出
・エスペラント語の筆記試験の思い出
*このブログでは引き続きKER試験の最新情報をお伝えしていく予定です。