「セキネ救急搬送される」の巻(第2回)
「後にも先にもこんなに苦しんだ日はなかった」と思っていたのに、「先にも」再び苦しむ日がやってきた話の続きです。
それが忘れもしない2024年2月5日の夜中1時。
寝ていたらまた突然、前回と同じような上腹部の重みがじわじわ出てきたのです。
「まさか…」
と思っていたら、どんどんひどくなって、また身の置き所がないような感覚です。
どんな体勢を取ってもつらい。
そしてまた冷汗です。
また苦しみながら自分自身で診察です。
やはり圧痛はなし。反跳痛もなし。
ただ今回はっきりと感じるたが、「胸背部の苦しみ」なんです。
明らかに胸骨の裏あたりなんですね。
「えっ、心臓??もしくは大動脈??」
でもやはり「痛み」ではないんですね。
だからなんかおかしい。
典型的な症状ではない。
だけど痛みに波がありません。
波がある場合は胃腸が原因である可能性が高いのですが…。
やはり心臓血管系なのか。
だとしたら我慢して放っておいたら命取りになる可能性大です。
死ぬのは怖くないですが、まださすがに終活してないし、周りに迷惑がかかってしまいます。
さすがに家に心電図は置いてないので、何が起きているか確認できません。
心臓血管系のトラブル、しかも急性疾患だったら自分でどうにかなんてできません。
クリニックに心電図取りに行くか…まで考えましたよ。さすがにそこまでの余裕がなかったので速攻却下しましたけど。
3時間以上冷や汗かいて苦しみながら悩みました。
3時間たっても一向に改善しません。
痛み止め飲んだのですが効きません。
さすがにこのとき自分は観念しました。
「これは救急車だ…」って。
なんだか敗北感のような不思議な感覚です。
まさか自分が救急車を呼ぶことになるなんて…。
自分で歩くことができるので救急車を呼んでしまっていいのかも悩みましたが、正直つらすぎました。
で真夜中に救急要請です。
歩いて救急車に乗るなんて滑稽なのですが、何とか歩けるのですから仕方ありません。
ストレッチャーを家まで持ってきてもらうなんて、余計な手間をかけさせるわけにもいきませんから。
救急車内では一応病人らしく、ストレッチャーに横になるよう指示されました。
「病人らしく横になってください」って言われたわけじゃないですよ。日本語ってムズカシイ。
心電図、血圧測定、酸素濃度調べられ、そのときはなんと血圧が160台ありました。
一応病人っぽい数値です。歩いて乗車した負い目があるのでなんだかホッととする矛盾さ。
すぐに搬送先が決まり、A病院に向けて出発です。
救急車にはこれまでさんざん乗ってきましたが、それは医師として。
患者として乗るのは2度目です。
(一度目は小学2年生の時の交通事故。ちなみに入院してません。)
患者として横になって乗ってみると、あれはさすがに調子悪くなるなと思いました。
雪道でガタガタしているし。
消化器系疾患の搬送で嘔気なんてあったら、確実に嘔吐しそうです。
超高級車並みの足回りにしないといけませんね。
ロールスロイスのような。って乗ったことありませんけどねぇ。
ちなみに救急隊には自分が医者であることは伝えてません。
でも何かあったら文句言ってやろうと、そのくらいの余裕はありました。
夜中に呼び出しておいて嫌な奴ですね。
今回の救急隊はとってもスムーズで的確なお仕事でした。
なんか覆面調査しているみたい。
で、A病院に到着。
日付は変わって月曜ですけど、日曜の夜中ですからね。
夜が明けたら一週間の仕事の始まりです。
その直前の4時くらいに救急対応なんて、医者の方からしたら「マジかよ」です。
一番嫌な時間帯です。
本当に申し訳ないことをしました。
でも優しくポーカーフェイスで対応してくれた担当の先生、ありがとうございます。
医者からすると「何でもっと早く来なかったの」って思うときありますが、患者としてはいろんな事情があるんですね…。
何とかご迷惑おかけしないようにとがんばったけど、やっぱりダメだったみたいな。
いろいろと勉強になります。
で、心電図チェックなどしてもらいましたが異常なし。
救急車内でも問題ありませんでした。
そしてやはり大動脈系が心配とのことで、夜中なのに造影CTをやってくれることになりました。
その間は点滴と痛み止め。採血も当然行いました。
ちなみにこの間は、上腹部というか胸背部の苦しさの程度は一向に変わっていません。
あまりにも苦しいと交感神経系が有意になるのか、体が冷えてきます。
結構腕とか冷たかったみたいです。
たぶん放射線技師さん、当番の人を呼んでくれたんでしょうね。
しばらく待たされてから造影CTとなりました。
小学生の事故の時もCTは取ったかと思いますが、それ以来のCTです。
40年近くCTなんてやったことがありません。
というか病院で検査すること自体が40年ぶりかもです。
しかも造影CTですよ。すげぇ~、と苦しみながら自分自身で感心してました。
自分もこれまで「造影剤はいるとき体が熱くなりますね~」とか説明していましたが、自分が初めて受けることになりました。
CTの検査台に横になって万歳した姿勢で待ちます。
これまで造影CT受けたことありますか?
確かに造影剤を入れたとき体が熱くなります。
自分がビックリしたのが、一瞬「肛門」がパッと?ポワッと?熱くなるんですね。
「えっ、出ちゃった?」と思ってしまいました。
たぶん漏れてはいなかったと思いますが。
人の血流って瞬時に巡るんですね~。勉強になります。
ちなみにこのときは、痛み止めの点滴のおかげで若干楽になった感覚はありましたが、それでも苦しさは依然として続いていました。
これだけ続くと疲れてきます。
で、結局CTの結果は、大動脈にも問題なし。
「先生、本当申し訳ございませんっ」って感じです。
こんなに一番嫌な時間帯に来てしまって、しかも何もないなんて…。
こちらとしてはとりあえず心臓血管系が問題なくて良かったのですが、じゃぁ原因はなんだ?という話です。
原因がわからなければ改善のしようもない。
今後も繰り返す可能性が高いです。
で、CTにはとても立派な「胆石」があったのですね。
いくつも。大きいのが。
いつの間にかこんなにこさえていたんですね。
だんご3兄弟ならぬ、胆石5兄弟くらいはいたかもしれません。
兄も胆石で手術したことありますから、たぶん家系的なものかなと思います。
自分も胆石ができるだろうという覚悟はできていましたから全然驚きはありません。
やっぱりねという感じです。
でも、採血上は炎症も起きていないし、肝胆道系酵素もまったく問題ないし、胆のう炎が起きている徴候はまったくありません。
とにかく採血はまったくのまったく異常なし。なのに何でこんなに苦しいの?と不思議に思うくらい症状とデータが解離しすぎています。
ちなみに胆石はある程度大きくなってしまうと、胆嚢から流れ出ることがないですから、悪さすることはほぼないのですね。
自分の胆石君たちは、結構な大人に成長していましたから悪さはまずしそうにありません。絶対とは言えませんが。
ですからこの胆石が上腹部、特に今回は胸背部の苦しみの原因とは思えません。
というのも前回書いたように、自分は腹痛についての診察は少しばかり自信があります。
完璧とは言いませんが。
特に胆嚢に関しては、緊急手術もいっぱいやってきたくらいなので、胆嚢による症状は詳しい方だと思います。
循環器の先生は胆石が原因だったかもという結論にするしかなかったようですが、自分は腑に落ちません。
かといって反論なんてしてませんよ。
おとなしく患者役してました。
一応この先生には自分は医師であることは告げています。
で、先生は画像も見せてくれたのですね。
そのときちらっと見えたのです。
「胃が異常に拡張している!しかも胃内に大量の残差物が入っている。しかも空気も大量にある!」
最後の食事して5~6時間はたっています。
なのにこんな大量に胃内に食物残渣があるのはおかしすぎます。
典型的な腸閉塞とまでは言いませんが、それっぽい症状じゃないかと。
あまりにも胃に大量のものが残っていてちっとも流れていっておらず、空気まで大量に入っている。
だから胃が押し上げられて、胸背部の苦しみとなって出ていたようです。
自分は大人?ですし面倒ですからその先生にはその点は何も言いませんでした。
で「入院しますか?」と尋ねられました。
速攻「しません」と返事しました。
嫌な感じにではないですよ。
で、苦しさは完全にすっきりしないまま、先生と看護師さんに、床につくくらいの気持ちで深々と頭を下げてお礼を伝え自宅に戻りました。
ちなみに診察してくれた先生、朝から手術の予定が入っていたそうです。
本当申し訳ないことをしました。
自宅に戻り早速横になるけど、やはり身の置き場がない感じで寝れません。
胆石が悪さしているのだとしたら、解剖学的に考えてこの角度で寝たら、石がこっちの方に流れて楽になるのでは?とかいろいろ考えて体勢を取ってみましたが、どんな体勢とっても楽になりません。
「やはり胃が原因か。これは吐けば楽になるかもしれない」
しかしあんなに胃に貯まっているのに嘔気は不思議とないんですよね。
でも吐こうと思えば吐けそうな感じがあります。
で、トイレへ。
無事吐くことができました(お食事中の方すみません)。
でも思ったほど量が出なかったのです。
画像を見る限りではもっと出ても良さそうだったのですが。
吐いてもすぐには胸背部の苦しさは改善せず、でも当初よりは少しは楽になった感覚があって数十分寝ることができました。
スッキリすれば良かったのですが、仕事の時間になってもまだ重苦しさがあり、それで月曜日の訪問診療は皆さんキャンセルとさせていただきました。
病欠なんて初めてです。
無理して行くことはできたかもしれませんが、自分が潰れたらどうにもならないので、大事を取らせていただきました。
で、症状の方は、午後過ぎくらいから一気に良くなったのですね。
その日の夕方、改めてA病院の外来に行きました。
CTの詳しい結果を聞くのと、データをもらいにです。あと夜間受診した分のお支払いに。
それくらい元気になってました。
消化器科受診も勧められてはいたのですが、本気で胆のう炎になってしまうようだったら考えますが、悪さしないであろうサイズですから手術する気はないです。
早速CD-ROMに焼いてもらったデータを自宅パソコンで詳しくみてみました。
肺とか肝臓、腎臓、膵臓、自分の臓器を初めて確認しました。
変な所見はなさそうです。
唯一、巨大な胃だけがおかしく写っていました。
こりゃ苦しいわ。
確かに寝る前にペヤング食べましたけど、胃に貯まっているものはそんな量ではないです。
なんなら、夕食も食べ過ぎた感じはないですし、小腹空いたから、おっさんずラブの録画みながらペヤング食べたくらいなのです。
吐いたときもペヤングっぽいのはなかったですね。
よく見てませんけど。
ちなみに救急で対応してくれた先生には、ラストミール(直近で最後に食べた食事)についてペヤングとは言っておりません。
というか聞かれてないし。
本当に不思議なくらい今は元気です。
ご飯も普通に食べています。
しかし患者さんの立場になって救急車に乗り、救急病院に運ばれるという経験をして、本当にいろいろと勉強になりました。
不安になっているときにこうやって対応してくれるのって本当ありがたいなぁとか。
これからの医者人生(たぶん続けるのだとしたらね)にとって、必要な経験だったのかもしれません。
で、外来受診したときに、会計待ちをしている間、いろいろと考えてしましました。
以前ブログで組織に属する属さないの話を書きましたが、いろんな医療スタッフが通って行くのをみていて、勤務医も良かったなぁとか。
それなりの設備も整っているし、いろんなことができます。
でも、こういう環境にいたら、ワクチンのおかしさに気づかなかっただろうなぁとか。
日々の仕事で忙殺されてしまいますから。
「ワクチン云々なんてどうでもいいこと」って思ってしまうのではないでしょうか。
自分も勤務医だったら、何も考えずワクチンを受けていたかもしれません。
そしてワクチンに疑問を持ったとしても、声を上げれば変態扱いされるだけだし、反ワクチンという差別的なレッテルを貼られるだけだし、それであれば何も考えず黙っておこうとすると思うのです。
わざわざ声を上げなくたって、人道的におかしなワクチン接種をしていようと、組織が守ってくれますから。
一方で開業医は、自分の信念を貫いてやっているだけですから、ワクチンの害について声を上げるのはハードルは高くありません。
元々守ってくれるものがないので、すべて自己責任です。
ハードルが高いと思っているのは周囲を気にしすぎているからです。体裁だとか。
ですから勤務医の方で声を上げている方は生粋の変態だと思うのです。
いい意味での変態です。
そんな発言やら活動しなくたって、おとなしく勤務していれば給料も身分も保証されるのですから。
嫌らしい話ですが、正直開業医の中には、注目されると思ってとかそんなよこしまな思いで、ワクチンの害とか後遺症について語っているとこもあると思うのです。
それで患者集めしているんじゃないの?って思ってしまうとこもあるのです。
でも勤務医の方はそんなことはありません。
ですから勤務医で声を上げている方は100%患者さん思い、よこしまな気持ちゼロ、人のため世のためを思っていること確定です。
話が超脱線してしまいました。
自分の話に戻ります。
で、自分の体調不良の原因は??についてです。
なぜ胃から流れなくなったのか。
胃癌??
でも胃癌はないと思います。
自分の感覚ですが。CT上も閉塞してしまうほどの変なものは写っていなかったと思います。
というか今普通にモリモリ食べているし。
てなると腸閉塞?のようなもの??
胃腸の動きが突然ピタッと止まってしまう病気??
突然止まって、数時間後(6時間後くらい)に突然動き出すみたいな病気?
なんだそれ、です。
起きた症状としては腸閉塞のようなものでした。
一番最初に体調不良になったとき、実は最初に「腸閉塞?」って思ったんですね。
自分、結構やるじゃん。って自画自賛。
結局その後いろいろ悩んで訳わからなくなりましたけど。
2回目の時は胸背部の苦しみだったので、腸閉塞は疑えませんでしたね…。
起きた症状は「腸閉塞」っぽいもの、あるいは「消化管の運動障害」という感じでしょうが、じゃあなんでそれが起きたのかという根本原因は何?です。
やはり「邪気」か。
そこに戻るんか~いですよね。
あるいは、「シェディング」か。
ワクチン後遺症で「腸閉塞」があるのがずっと気になっていたのです。
ワクチン後遺症で腸閉塞があれば、シェディングでも起きる可能性はあります。
ちなみに、この苦しんでいた夜中、グルタチオン摂取もしています。
最初少し楽になったかなとビックリしたのですが、結局スッキリせず、苦しみ続けました。
シェディングかもしれないし、邪気かもしれない。
というのも、今回の2月5日の出来事には、1月23日の直前の行動と共通点があるのです。
つづく・・・
無駄に医療機関の食いものにされないように、自分でできるケアなど役にたちそうな情報を大公開していきます。