飛んで火に入る寂しがり屋のレイシストたち(潤)
インスタのツイッターみたいな、未だよく使い方が分からないアプリ「Threads」で差別について呟いたら、炎上まではいかないけれどちょっとした小火みたいになった。モバプリには「スレッズで燃えるのすごい!!」と褒められた。したためたのは【「差別じゃなくて区別」って言ってる人はほぼ100%差別してる。】という1文だった。1日経ったら80件をこえるコメントが付着していた。「差別って言ってるヤツが差別してる!」という1周回って心温まるようなシンプルなクソリプが多数、「差別と区別の区別が出来てない」「辞書持ってるの?」といったそもそも1文の文章の意味も汲み取れていない己を棚に上げて冷笑・嘲笑・マンスプ的なムーブをかましてくる輩、「例を示してくれなければ分からないんですけど?」と謎に逆ギレして無邪気かつ傲慢に質問してくる勘違いちゃん、溢れる想像力で文脈を無視してよく分からん個人的な体験なのか妄想なのかをブチかましてくる御仁、頼んでもいないのにこちとら百も千も承知している語義をわざわざ書き込む閑人、挙句の果てには「正当な差別はあります」「あくまでも悪いのは不当な差別」「差別をしなくてはならない時があります」などと、どストレートに差別を肯定するようなとんでもないことを言う差別をしたくて堪らない人たちも複数いて、俺はこれらのコメントの連なりに《寂しがり屋のレイシストたちの熱い思いが編み上げたディスクリミナトリーなクソリプ・カタログ》というやや長いタイトルを付与し、心の底からの軽蔑の念を抱きつつも、これを他山の石として残念でダっサいおじさんに決してならないようにしなければならない、というかねてより抱いていたポリシーをより一層強固なものにした。確かに人は人である限り確実に心の何処かに差別的な感情を持っているものだし、その差別的な意識に基づいて思考をしているのだと思う。特に無意識レベルに刷り込まれてしまったものに関しては、是正することはおろか、意識して向き合うことにすら多大な労力がかかる。しかしそれでも、己自身がいつでも「差別しうる人間」であることを自覚しながら、今生きている社会の中で他者を無用に傷つけることなく、理不尽の最中にいる他者を思いやれるくらいには想像の射程を伸ばすべく頭を動かし続けなければならないと思う。絶対に無くならないであろう差別を少しでも和らげ、解きほぐし続けていくために。
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