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リモートポストプロダクション、試聴機器。
はじめに
最近、コロナウイルスの影響で、リモートポストプロダクションを謳っているポストプロダクションが多くなりましたね。
弊社は創業当時から実践しており、NetMA(弊社商標登録)を開設したりしておりました。
10年以上そのような形で営んでおりますので、少し記事にさせて頂きました。
不安ですよね?
音の作業は、「目に見えないから不安」という事が多くあり
「スタジオや、ポストプロダクションに入らないといけない」という
固定観念があると思います。
でも実際の音作業は、音量と音質を調整された音がPc内部で処理され、その音が外に出ているだけです。
ネットでファイルを送ると、音質が落ちるとかはつくり話みたいなもので、現在発売されている音源の半分以上は
ネットを介して、ファイル送付されていたり、納品されていたりします。
リモートチェック
細かいチェックが必要な作品でも、ここ10年くらいは
スタジオまたは自宅でミックスし、ファイルをネット経由で送り、
各自がイヤホンでチェックするというスタイルです。
弊社もこの10年以上で納品した音の多くは
プロデューサーや関係者が、自宅チェックをされてます。
音の世界にいる人は、基本的にこういう事が好きな方が多いので
自宅にしっかりとした試聴環境を整えているのですよね。
なので、このコロナの影響中でも、チェック等は問題なく、
皆さんご自宅にいらっしゃるので、いつもよりスムーズに進みました。
リモートレコーディング
ミックスやマスタリングはリアルタイムで行う必要は余りないと考えているのですが、レコーディングには違いますよね。
歌もナレーションも、ニュアンスの細かいチェックが必要になりますから
リアルタイムで試聴出来る環境が必要です。
これはスタジオに集まり、録音に立ち会うのがベストですが、最近は難しくなりました。
弊社もリモートレコーディングのテストを多くしておりますが、回線の負荷で途切れたりするので、少し不安定です。
Zoom会議でも、たまに音質が悪くなる事があると思いますが、あれもその影響です。
リモートレコーディングに必要なのは?
そして、このリモートレコーディングは、歌手やナレーターさんが
自宅に録音環境とネット環境を構築していないとできません。
それと声を大きく出せる環境もです。
大半の方が、自宅のクローゼットや押入れ、そして深夜に録音されてますが
いち早く自宅にスタジオを構築したナレーターさんは、知っている限り以下の方です。
20年位昔、よく仕事をご一緒してましたが
現在は海外のご自宅でナレーションを録音してファイルで送ってきます。
自分がお手伝いした作品の中から、
ウィルキンソンのCMは、自宅録音でファイルを送ってもらいました。
最後の「ウィルキンソン!」って声がそれです。
そしてXBOXのCMは、スタジオで録音した声で、「ディノクライシス3!」と言ってる部分です。
このCMは、自分がサウンドデザインをさせて頂き、
劇場で5.1chCMとして流しました。(このYouTubeではその効果音が入ってません。)
聞いて頂いてお分かりと思いますが、
声の質、スタジオで録音しても、自宅で録音しても変わりないですよね。
このように環境さえあれば、問題無いと考えてます。
ただし、環境含めてお金にしているという代理店にとっては
クライアントに対してパフォーマンスが下がります。
なのでリモートレコーディングを価値のある物に見せないとと考えております。
5Gでリモートレコーディングが加速?
この様なリモートレコーディングが、ポスプロには宣伝材料になると考えておりますが、現在の回線だと混み具合が予測出来ず、使い物にならない事もあります。
それと問題として実際にあるのは、クライアントの会社回線が相当遅いという事もあります。
大手であればあるほど、大きな商業ビルに入り、回線を分岐されまくってる訳ですから、しょうがないですよね。
なので、リモートレコーディングは5Gが出初めてから一般的になってくると考えており、現在はその練習や、ディレクターさんやクライアントさんに
環境に慣れて頂く期間と位置付けております。
スタジオで音を聞かないと、終わった気がしないと思いますが
そのような事は音楽の世界では数年前に終わっていて
「好きな環境でしっかり見る聞く」事が重要になりました。
判断出来るシステムがあれば言い訳ですよね。
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良い視聴環境は?**
持ち歩ける良い視聴環境は、確実にMacだと思います。
イヤホンも世界で一番売れているのは確実にコレです。
ヘッドフォンアンプも良いと思いますが、いつも持ち歩ける訳ではありませんので、Macのヘッドホン端子を使うのをお勧めします。
自分の周りで、世界的に動いているアーティストやプロデューサーは、
皆これを信用してますし、自分もこれを使ってます。
音楽の場合は、iPhoneにLightningアダプタを付けてこのイヤホンでチェックします。
まとめ
リモートポストプロダクションは、お客様に慣れて頂けなければならない
必須な物になると考えており、お客様は試聴環境を整える必要があると考えております。
「このPCとイヤホンでいつもYouTubeを見てる」とかが重要で、慣れた環境が必要です。高い物でなくてよいので、いつも使えるものを揃えてくださいませ。
それと歌い手ナレーターをレコーディングブースに隔離することがありますが
空調が他の部屋と同じ所が多いので
余り意味の無い事だと考えております。
空調は高いのでそんな事が一般的です。
弊社では、経験豊富なリモート対応のナレーター、歌い手、作曲家を揃えておりますので、ご質問等はいつでも受け付けております。
なにか疑問に思いましたら、以下までご連絡ください。
最後までありがとうございました。
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