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自社スタジオ、5.1chから9.1.6chへ。その5「DME24NからDME64Nに入れ替え」。

皆様お疲れ様です、株式会社okidesignの沖田純之介です。
私の自己紹介は以下にリンクしてあります。

今回はDME24NからDME64Nへ入れ替えたお話をしたいと思います。
自社スタジオ9.1.6chのモニターコントローラーとして、中古のDME24Nを使っておりましたが、内臓エンジンの不足と内臓AD基盤の不良がありまして、DME64Nに入れ替えを行いました。

内臓AD基盤不良は、1kHzを大きめに入れると歪むという状態でして、自分の使い方として-20dBの音量で作業しているので問題はないのですが、故障したまま使うのは気持ち悪い事です。DME24Nは売って頂いた機材屋さんのご好意で引き取って頂き、代わりにDME64Nを送って頂いたというわけです。(もちろん追加代金はお支払いしております!)

内臓エンジン不足は、DME24Nで難しい回路を組んだ場合、96kHz駆動ができず48kHzになってしまっておりましたが、DME64Nはエンジンが倍の力なので、マニアックな回路を組んでも96kHz駆動できております。
まあ自分は18kHzまでしか聞こえないので48kHz駆動でも問題はないのですけどね。

96kHz稼働したDME64N

DME64Nに入れ替える事でADDA基盤が変わり、スピーカーのEQのやり直しが必要になりました。
DME24の時は「内臓ADDA」「MY8-ADDA96カード」で9.1.6chの合計16chを使っておりましたが、DME64Nになると内臓ADDAはなくなり「MY8-ADDA96カード」が2枚になります。これで物理的な基盤は同じになったので音質は揃う筈です。

このDME24Nの内臓ADDAとMY8-ADDA96カード、音質はそんな変わらないだろうなと思っていたのですが相当EQ値が違いまして、恐らくDME24NのADDA基盤がかなり不調だったのだろうなという印象です。ヤマハのメンテナンス担当者さん曰く「DME24NはHAを内臓しているので、使用方法によっては劣化が早くなる」とのことでAD基盤交換は10万円だそうです。
DME24Nをお使いの皆さん、ご自分の機器、是非チェックされてください。

ケーブルはプロに作って頂き、ワイヤリングを自分で行う。

EQ調整は前回と同じ、805D2を基準にして、HS5やNS-C210Bを調整していきます。

Front L/R/Cの64Nでの調整後

フロントはあまり変わらない値でした。変わったのは下のサラウンド。

BackLeft、SideLeft、WideLeftの64Nでのカーブ

前回の記事を見て頂くと分かりますが、サラウンドのEQが相当違います。DME24NのADDA基盤が調子悪かったのでしょうね。

このように64Nに切り替えてエンジンに余裕が出たので、現在2chで使っているモニターコントローラーのDANGEROUS MUSIC Monitor ST&SRを無くすという方向でDME64Nで回路を組んでみました。そもそも5.1chもDMEに切り替えたので、このコントローラーは2chの仕事でアンプ前で805D2のボリュームを下げているだけのアッテネーターになってます。自分は作業中スピーカー音量を変化させないので、殆ど触ることもなくスタジオに鎮座しております。

次回のバージョンアップではこうなると思います。
コンパネはこのようにしました。

こうする事で機器が減らせスッキリしますね。でもDME64Nのファンの音が少ししまして、ここがネックになっており実行に移せておりません。2chの805D2での作業はシビアな仕事が多いのでノイズはNGです。変わって9.1.6chや5.1chは常になにか音が鳴っている状態なので、多少のファンノイズは大丈夫という訳です。

それに9.1.6chを本格的に稼働するとなるとDante回線が必要になると考えているので、その時にインターフェイスや他機器を大幅に入れ替える必要が出てきます。そうなるとDME64NではなくMRX7-Dに入れ替えが必要なのでは?と考えたりしております。

とこのようにDME64Nに入れ替えまして、いろいろと問題が解消しました。しばらくテスト稼働してみて問題点を見つけたいと思います!

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沖田純之介 サウンドデザイナー
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