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オオキユーヒ
2022年8月31日 16:35
1. 8月の屋上。夏休みにも関わらず登校日の学校は、授業中だ。 誰もいないんじゃないかと思うくらいの静寂で、世界には私と、隣で寝っ転がってる女の子しかいない。そう錯覚する。「リン、あのさ」 女の子、メグが私に話しかけてきた。「なに?」 暑くて相手するのが少し億劫だからか、気怠げな返事が私の口から出た。 メグは私のような後ろ向きの人間とは本来接点のない人だと思う。 クラスの中心