教師と子供の関係性
教師と子供の関係性について考えていると、ふと一番いい関係性が見えてきた。
それは…
アスリートとトレーナーの関係。
プロアスリートって絶対にメタ認知能力高いよね。だって、自分自身を振り返って、どこを改善していくか、常に自分自身と向き合っているから。
トレーナーはそんなアスリートに対して、直接指導するというよりは、環境を整えるというお仕事。トレーニングメニューを考えたり、身体のサポートを行ったり…
これまでの教師像は、コーチのイメージ。目的地へ向かえるように、ガンガンと練習させたり、教え導くイメージ。
でもこれからの教師像は、トレーナーのイメージがいいのではないだろうか。アスリートが最大限のパフォーマンスを発揮できるように、環境やメンタルを整えてあげる。
そんな縁の下の力持ちのような存在になるのがいいのではないだろうか。
目的地にどう向かうのかはアスリートが決める。迷っているときには、もちろんトレーナーがアドバイスをすることもある。そんなフラットな関係だ。
もちろん右も左もわからない未熟な子供たちに、すぐに何でもかんでも決めさせるのは酷である。それはただの放任である。だけどずっとコーチが教えて続けていると、いつからか子供は自分で考えなくなる。だって考えなくても、コーチについていけば、目的地まで辿り着けるのだから…
そうならないように、教師は、コーチから徐々にトレーナーへシフトしていくのがいいのではないだろうか。
このギアチェンジのタイミングが難しいのだけれども、ある程度長いスパンを見越して、だんだんコーチからトレーナーへとシフトしていけばよいのだ。
最終的には、子供たちをプロアスリートのように、自分で自分の思考をモニタリングできるレベルまで育てる。でも段階的に、が大切で、すぐに手を離すようなことはしない。
自転車に乗れるように、お父さんやお母さんが、後ろをつかまえて、支えてあげるように、私たち教師も見守り、支えてあげればよいのだと思う。
するといつの日か、だんだんと一人で自転車に乗れるようになるものだ。