短編小説 『リンゴとコーヒー』
この作品は『過ち』とリンクさせております。
心温まるストーリーとなっておりますので、是非読んでみてください。
読了目安時間:15〜20分程度
【あらすじ】
三人兄弟の末っ子として育った仕事熱心な翔太は家族と良好な関係を築けずにいた。父の病気をキッカケに家族との思い出を振り返り、父の見舞いする中で新たな感情が生まれる。家族愛がテーマの作品です。
記録的な猛暑日が連日続いている8月の中旬、夜になっても気温は下がらず少し歩くだけで汗が滴る。私は職場からの帰路、昨日の出来事について考えていた。
都内大学の法学部を卒業し2年間の法科大学院課程を修了させ司法試験に合格後、1年間司法修士を受けてから法律事務所に就職した。
就職してからはサラリーマンのように事務所から給料をもらう「イソ弁(居候弁護士)」や自身の手掛けた案件に応じて変動制で給料を受け取る「ノキ弁(軒先だけ借りている弁護士)」を経て、半年前に完全に独立して自分の事務所を立ち上げた。
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9,820字
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