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【読書日記】240922-0928

しばらく読む専になっていて、自分が読んでて好きなのは日記形式の読書記録だなあと思ってちょっと試してみることにする。

0922

友人とシンポジウムが終わってからごはん。近況報告やらシンポジウムの感想やらを話す。カフェにうつってからの時間も合わせたら4時間近く話していたけど、その内の9割くらいがたった1人の強烈な登壇者についてだった。勝手な憶測で勝手な心配までしてしまったけど、その人の発表に受けた衝撃が友人と似ていて安心した。行き帰りの移動のお供は千早茜の『わるい食べもの』。満腹な上にカカオ99%のショコリキサーまで飲んでしまったけど、こんなのは『わるい食べもの』の前では暴食には当たらない(はず)

 海外でも、日本に帰ってからも、つらいことや苦労はあった。妹を守ろうとしてきたつもりだったけれど、彼女のおおらかさに救われていた部分は大きい。そもそも人が人を守ることはできない。一緒に育って、誰より近くにいても。

千早茜『わるい食べもの』p.109 集英社文庫2022年

0923

なんだか本調子ではないのにシーツまで洗ってしまった。褒めてくれる人もいないので自分で言うけどえらい。家事の合間にNHKドラマ『Shrink―精神科医ヨワイ―』の最終話を観る。テレビがないし、NHKオンデマンドに入らないと観られないかなと思ってたらアマプラで観られた。個々の事例によるだろうけど、実際はステレオタイプ的な症状ばかりではなくて診断が難しかったり、周囲からの理解が得られなくて孤独を伴うこともあるとは思う。それでも、全3話を通してヨワイ先生がメンタルが弱いのではなく、脳の誤作動だと説明したり、治るか聞かれたときに治るとははっきり言わないところとか、丁寧に作られていて良かったなと思う。また続きが放送されることがありそうだなと思う。これを観てこんな風に考えている自分と昨日の登壇者について色々言っていた自分との隔たりが大きくて気持ちが落ち込む。

0924

韓国土産をもらった。お昼ごはんのあとにあけてみたらソフトクッキーの上にさらにマジパンがついてるみたいな代物だった。カロリーを見たら今日のお昼ごはんより高くて衝撃的だが、今日も『わるい食べもの』の第2段、千早茜の『しつこく わるい食べもの』を読んでいる私には大したことではない(はず)。話のなかに坂口恭平『cook』が出てきて気になる。

しかし、本を閉じて自分の台所に立つと体が思いだす。言語化していなかっただけで、料理は小さな肯定感や達成感をくれる。生活の中で習慣になっている行為には、自分を保つ要素が隠れていることに気づく。

千早茜『しつこく わるい食べもの』p.59 集英社文庫2024年

0925

仕事、あまり調子が良くなくて悲しくなっちゃったし、『しつこく わるい食べもの』ももうすぐ読み終わるので、定時にさっと帰って図書館に予約してた本を取りに行く。甘いものが食べたいけど家にはないのでおかずを多めに食べて誤魔化す。スーパーとかに行ってもお菓子の値段を弁当と比べたりしてしまって家用のストックのお菓子は中々買えない。仕事中は甘いものがないと無理なのでスーパーで買った飴やらチョコやら食べている。『わるい食べもの』シリーズを読んでるとデパートとかの気になるスイーツとかも色々食べてみて自分のお気に入りがあったらもっと息抜きになるし、楽しいかなと思う。

0926

会社のお昼休み中なのに、あさのあつこ『ハリネズミは月を見上げる』読みながら涙が溢れてしまった。私はあさのあつこの青春小説とか児童向けの小説とかが好きだ。今はちょっと違うけど、子どもの頃の私は、大人はみんな子どもだった頃があるのにその時のことは忘れてしまっていて、だから子ども扱いしたり、意見や気持ちをないがしろにしたりするのだと思っていたように思う。そういうときにあさのあつこを読んで、子どもの頃の気持ちを忘れずにいてくれる大人がいるのかもしれないと思わせてくれた。今は子どもから見たら自分勝手なような大人の気持ちも考えてしまう。そんなに常に丁寧に"正しく"あれるとは思えないけれど、読んでいると心の中の子どもの私が救われるような気がする。

0927

低気圧のせいか生理不順のせいか朝から偏頭痛(という名の吐き気)ぽさがあり、会社に着いて仕事をし始めたら血の気がサーッと引くような感覚。ヤバいかも?と思って久しぶりに偏頭痛の薬を飲んだらなんとかなった……なんなんだこれは。そんな今日も昨日に引き続き『ハリネズミは月を見上げる』を読む。おもしろかった!主人公の高校生たちの気持ちはもちろん、大人の不安定さみたいなのも描かれていて良かったな。
薬で体調不良をなかったことにしたので帰りに横浜高島屋の田中達也展へ。日本橋髙島屋の展示と違うものもあったし、あと平日に1人で来たので好きなようにみられて良かった。シール買っちゃったんだけど、袋いらないですって言ったら髙島屋の人がめちょめちょ丁寧に梱包してくれて親切でにこにこしちゃった。

0928

朝から病院をはしご。偏頭痛の注射をしてもらってドライアイの目薬を処方してもらう。秋服を買ったりしたかったけど元気がでなくて最寄りに帰ってきた。病院の待ち時間とかにロビン・ワーショウ『それはデートでもトキメキでもセックスでもない 「ないこと」にされてきた「顔見知りによる強姦」の実態』を読む。外で読むには語られる体験がつらすぎるが、家で1人で真剣に読むのも気分がズンと落ち込みそうだなあ。自分の読みたかった本だからと言われればそれまでだけど『ハリネズミは月を見上げる』にも性被害の話が出てくるので、予約かごに入れていた本をランダムに予約した割にタイムリーだったなと思う。



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