【コマースチャンネルVol35】運送のシェアリングPF(共同配送)/スポーツNFTのマケプレ/Shopify for プロフェッショナル/リアル店舗でのチェックアウト自動化/インドの薬局EC
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①運送のシェアリングPF(共同配送)「Flock Freight」
設立年:2015/米国
調達金額:215Mドル(Series D)/@$1B
主要投資家:Eden Global Partners, Foundation Capital, GV, SoftBank Vision Fund, SignalFire
事業概要:
トラック輸送の物流業社を運営しています。特徴としては「共有トラック輸送」の仕組みをPFとして提供している点です。具体的には、同じ方向に運ぶ荷物を相乗りさせるサービスです。荷主からするとコスト削減、配送スピードの向上に、運送業者からすると積載率の向上といったメリットがあります。また、従来の配送方法(ハブアンドスポーク)と比較し二酸化炭素排出料を40%削減できるといった効果もあるそうです。今回ビジョンファンドも入り新たにユニコーンに。
一言コメント:
物流業界はラストワンマイルのみならず、トラック輸送の効率化もEV化や自動運転等含めスタートアップが続々誕生中。
記事リンク:
https://jp.techcrunch.com/2021/10/22/2021-10-20-softbank-backed-flock-freight-is-the-freight-industrys-newest-unicorn/
②スポーツNFTのマケプレ「Candy Digital」
設立年:2021/米国
調達金額:100Mドル(Series A)/@$1.5B
主要投資家:Gaingels, Insight Partners, SoftBank Vision Fund, New Enterprise Associates, Connect Ventures
事業概要:
スポーツ領域のNFT企業です。同社はMLB、NFLなどの人気スポーツリーグと提携するスポーツ用品企業ファナティクスCEOと、世界的な仮想通貨投資会社であるギャラクシーデジタル社を始めとしたシリアルアントレプレナー3名で創業されている注目企業です。現在はMLBを中心にデジタルアイテムの製作、販売をしています。調達資金によってコンテンツの強化、NFTマケプレの構築をしていきます。また、MLB以外のスポーツも強化予定です。今回出資したソフトバンクはこれまでOpenseaやSorareといったNFTマケプレに出資しており当該領域への関心は高そうです。
一言コメント:
NFT領域は2021年大爆発でした。日本でも大手IT企業含め非常に盛り上がっています。
記事リンク:
https://www.finsmes.com/2021/10/candy-digital-raises-100m-in-series-a-funding-valued-at-1-5-billion.html
③Shopify for プロフェッショナル「B12」
設立年:2015/米国
調達金額:15.7Mドル(Venture - Series Unknown)
主要投資家:SV Angel, General Catalyst, Breyer Capital, Tola Capital, Founder Collective
事業概要:
プロフェッショナル向けのshopifyを提供しています。主に、弁護士、会計士等を対象としており、彼らが物販同様に簡単にオンラインで決済ができる様にする仕組みを提供しています。小規模事業者が、サイト構築、SEO、オンライン予約、マーケティングオートメーション等を実装できることを支援してます。Amazonに対するshopify、Doordashに対するtoasの様に、Legalzoom、betterに対する事業者enablerのポジションを目指します。これまでに15万事業者が登録しており、数千の有料顧客がいるそうです。また、2021年1月から8月の間に月決済額は15倍になるなど急成長中とのこと。マネタイズは月$29-$599までのレンジです。
一言コメント:
「大手マケプレ発展→自社サイト発展」、そして「shopify for Xの流れでの物販以外のサービス」という2つの文脈は他にもまだまだありそうです。
記事リンク:
https://techcrunch.com/2021/10/21/b12-raises-15-7m-to-help-professional-services-firms-go-digital/
④リアル店舗でのチェックアウト自動化「Caper」
設立年:2016/米国
買収金額:350Mドル
買収企業:Instacart
事業概要:
チェックアウトの自動化AIを提供しています。画像認識AIによる商品認識技術を強みとし、Casper Cart(買い物カートにカメラを設置、投入された商品を自動認識。さらに、タブレットにはレコメンド等を表示)とCasper
Counter(バーコード不要のセルフレジ。重さと画像で商品を自動認識認識)を提供しています。これまでKroger等大手小売への導入実績もあり、今回、インスタカートに$350Mで買収されました。グループ入りにより、オンラインとリアル店舗との統一されたコマースサービスの開発に注力していくそうです。この買収は小売店向けに事前注文ソリューションを提供するFoodStorm買収に続くもので、Instacartはエンタプライズテクノロジーへの投資を強化しています。
一言コメント:
リアルの買い物とネットの買い物が融合していく流れの一事例として注目です。特にリアルでの買い物中にタブレットを通じてリアルタイムコミュニケーションできる点がいいです。
記事リンク:
https://thebridge.jp/2021/10/instacart-acquires-smart-checkout-startup-caper-ai-for-350m
⑤インドの薬局EC「PharmEasy」
設立年:2015/インド
調達金額:$339M/@$5.6B
主要投資家:Neuberger Berman Group, Temasek Holdings, OrbiMed, Tiger Global Management, B Capital Group
事業概要:
インド最大級のオンライン薬局です。在庫型モデルとマケプレに分類されるなか同社はマケプレ型のビジネスモデルとなっています。ユーザーは処方箋をアップロードし、薬を購入すると自宅まで1-2日で配送(一部エリアでは3時間配送)してもらえます。6万の薬局、4000の医師と2000万人のユーザーを抱えており、国内最大級。インドのオンライン薬局市場は地域格差、不十分な医療体制、コロナでの規制緩和を背景に成長しており、1mg(マケプレ型)、Netmeds(在庫型)、Medlife(在庫型)、Amazon pharmacyと言ったスタートアップが市場をシェア9割を占めるとも言われています。同領域はM&Aも活発であり盛り上っています。
一言コメント:
急成長している国では薬ECマケプレは盛り上がっています。日本では既存事業者が優秀であるため薬領域のEC化はEnablerとしての立場で入っていくのが良いのですかね。
記事リンク:
https://www.cbinsights.com/research/pharmeasy-secondary-funding/
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