100人のコミュニティを1個作るか、10人のコミュニティを10個作るか
世はまさに大コミュニティ時代。
オンラインで、オフラインで、人の集まる「場」をいかに作るかは永遠の課題である。
唐突だが、
「もしも自分が何かしらのコミュニティを作るとしたら、どんなやり方を取るだろうか?」
そんなことを考えていた。妄想である。妄想人類諸君、こんにちは。
もちろん、大前提としてどんな世界観を描きたいか、どんな目的なのかによってやり方は変わる。
そこで浮かんだのが「100人のコミュニティを1つ作るか、10人のコミュニティを10個作るか」、どちらの方がいいんだろう?という疑問。
「100人のコミュニティを100個作ればええやん!」
「10人のコミュニティを1個じゃダメなの?」
「そもそもなんでコミュニティ作るん?」
「どう作るかではなく何を作るかでは?」
「なんで二択やねん!50人規模じゃダメなん?」
これは妄想なので、そういうごもっともなツッコミはご遠慮くださいまし🙇
執筆にあたって立場を明らかにしておくと、僕はただのコミュニティについて考えるのが好きな素人である。コミュニティの専門家ではない。
完全にチラシの裏に殴り書きしたようなメモだけど、思考のログとして残しておく。
※ここでのコミュニティはいわゆるオンラインコミュニティとか飲み会グループとか、草野球チームとか、同業者の勉強会とか、やわらかめの「サードコミュニティ」を指しています。
【結論】10人のコミュニティを10個作って、それぞれを繋いでいく
「結論ファーストで言え」って社会人2年目のころに教わったことをふと思い出したので結論ファーストで述べる。
結論から言うと、「10人のコミュニティを10個作って、それぞれを繋いでいく」やり方が個人的にはいいんじゃないだろうかと思った。
理由を3行でまとめるとこんな感じ。
・100人のコミュニティ×1は上手くいけばレバレッジは効きそうだけど、企画力やある種のカリスマ性がないとアクティブ化しにくそう
・10人のコミュニティ×10個は、高い熱量は持ちやすそうだけど、手数と拡張性に課題が出そう
・10人のコミュニティ×10個を作って、それらを繋ぐ場を作る
(↑あれ、3行じゃなくね…)
それぞれのメリット・デメリットと共に詳しく解説してみる。
①100人のコミュニティを1個作るパターン
(↑フリー素材サイトで「community」で検索して出てきた画像)
当たればデカいが、当てるのはムズいぞ!という、ホームランバッター的なのがこちらのパターン。野球で例えるなら、清原、マルティネス、レオ・ゴメス。古い。
イメージとしては、有名人によるファン型コミュニティなんかがこれに当たると思う。この人!というメインパーソナリティがいる、トップダウンっぽいパターン。
反対に、参加者が主体となって場作りをしていくようなボトムアップ型コミュニティで、100人超えでアクティブにやっている場ってかなりレアだと思う。企画ハードルとマネジメントで相当高いレベルが求められるので、はじめからクラファンとかで大規模で募集して、継続しているコミュニティは本当にすごい。
(トップダウン、ボトムアップって言い方が適してるとは思わないけど)
100人くらいの大規模になると、いわゆる「2:6:2の法則」みたいなのが働いて、2割のかなり熱意のある人:6割の普通くらいの人:2割の正直あまり熱意を持ててない人 の構図が生まやすくなる印象。
メインパーソナリティっぽい人によるトップダウンでの盛り上げ力か、濃い企画とコミュニティマネージャーを複数人用意して細やかにケアと共通言語作りをするか。いずれにせよ、参加者をアクティブ化する難易度は高そうだし、やり方を間違えると、ギバーとテイカーの構図が生まれやすそうなイメージ。
参加者同士を繋げるための取り組みも必要になるだろうけど、人数多い分、場が温まってない状態で、小規模の横のつながりを作ってもアクティブ化するのは難しそう。
さらに、熱意が「人」についているファン型コミュニティの場合、横のつながりの作り方によっては「あの人と一番仲いいのは俺だよ〜/私だよ〜」と派閥が生まれて対立してしまう恐れもある。
一言で言うと、規模が大きいだけに熱量のマネジメントがめっちゃ難しそう。
②10人のコミュニティを10個作るパターン
(↑フリー素材サイトで「community」で検索して出てきた画像)
LINEグループを想像してみてほしい。
100人の同窓会のLINEグループは数年に1回しか動かないが、いつもの友達の10人くらいのグループはアクティブで年中動いている。
これと似たようなのがこちらのパターン。打率で勝負するイチローや立浪のようなイメージ。古い。
小規模のコミュニティだと、基本的に、一人ひとりが主役になるので、走り出しが上手くいけば、幹事がすべてを用意しなくても、お互いにケアをするエコシステムが生まれる。すなわち、自走しやすく、共通言語も多いため熱量が高くなりやすい。
一方で、人数が少ないため良くも悪くも内輪っぽくなってしまうのがこちらのパターンの課題でもある。レバレッジが効きにくく、世の中ごと化されにくい。
また、人数が少ない分最初の人選が重要になったり、アクティブな分、幹事としてのやり取りの母数が増えるなどもこのパターンの場合課題になるとも思う。
③10人のコミュニティを10個作って、それぞれを繋いでいくパターン
そこで考えたのが、こちらのパターン。
先程「LINEグループ理論」で述べたように、まずはコツコツと小さくてもアクティブなコミュニティを作っていく。
そして、要所要所で、各グループが交流できるような場を作っていく。そうすることで、熱量はある程度保ちつつも、斜めの関係が生まれ、また新たなミックス型のコミュニティが生まれていく。
「高校の友達と飲む時に趣味の合いそうな大学の友達も呼んで会わせてみる」的なアレである。
もちろん、熱量高いグループほど、それぞれの思想やこだわりみたいなものもあると思うので、その辺りの調整力、共通言語作り力が幹事には求められる。
小規模だけどホットな場をコツコツと作る
↓
各コミュニティを接続して、ミックス型コミュニティを作る
↓
要所要所でお祭り的な、みんなが集まる場を作る
↓
そこで生まれた繋がりをきっかけに、また小規模のコミュニティを作る
↓
以下繰り返し
もちろん、人の集まりが大きくなればなるほど、マネジメントのための仕組みも必要になるので、同時並行でそこは築いていく必要がある。
なんというか、ワンピースの海賊同盟を思い出した。
10人のルフィ海賊団がいて、別グループで同盟のトラファルガー・ローの海賊団とかジンベエとかがいて、チョッパーとローが一緒に行動して、みたいな。
そして、最後には、大麦わら同盟でみんなで宴をする的な。宴がしたい。
④100人のコミュニティを1つ作って、その中で小さなコミュニティを作るのはどうか?
「卵が先かニワトリが先か」ではないけど、先に100人集めて、そこから小さなコミュニティを作るのはどうか?という話もあると思う。まずコミュニティを大規模で立ち上げて、その中で部活や分科会などの制度を作るパターンなどがこれにあたる。
パターン①の項目でも触れたけど、母体となるコミュニティの熱量がある程度高まっていないと、分科会的なものの立ち上げは容易ではないと思う。
小規模コミュニティは、参加者の中からリーダーを見つける必要性が出てくるからだ。立ち上げ期って、幹事も参加者も探り探りなので、母体コミュニティを見つつ、小規模コミュニティまで関与するとなると、かなりハイレベルなコミュニティマネジメントスキルが必要となる。信頼関係ができていないと、リーダーに役割を任せるのも難しい。
だから、まずはスモールスタートでいくつかコミュニティで走らせつつ、確実に熱量を高めていく③のパターンの方が、感覚もつかみやすいし、再現性の面でもやりやすい気がする。
いずれのパターンであっても、企業主体の場合、スピード感への社内理解は必要になると思う。
おわりに
いかに参加者が熱量を持ちつつ、コミュニティの輪を広げていくか。
書いていて、「量⇔質」の議論や、「広く浅く⇔狭く深く」の議論、「統一感⇔多様性」の議論、「総合的なオンプレミス型システム⇔バーティカルSaaS」の議論、「SEOのビッグキーワード⇔ロングテールキーワード」の議論なんかを思い出した。
大きいコミュニティにいると思っていても、分解すると小さなコミュニティの集合体だと気づく。反対に小さいコミュニティだと思ってもじわじわとアメーバ状に関係性が広がって、大きな繋がりになっていることもある。
なんというか、ものすごく人生だな、と思った。
これから生きていく中で、どれだけ素敵な仲間の母数を増やしていけるか。自分だけでなく、誰かにとっての大事な繋がりを作っていけるか。
そんなことまで考えてしまう。
最後にもう一度言うけど、これはあくまでも妄想と、それを殴り書きしたメモである。「気がする」と「思う」が多いのはそういうことです。ご了承ください。
それでは、みなさんも良いコミュニティライフをおすごしください!
前に書いたコミュニティもののnoteもよかったら!
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