ラーメンと念仏と 〜オカズ奇譚〜


えらく気持ちが悪い。さっき飲んだお酒のせいだろうか。中途半端なまま目が覚めてしまった。
それにしても、変な夢をみた。

そこは二階建てか三階建ての建物の中だった。
昔お世話になった福岡のKさんが運営してる施設らしい。
その建物には、ライブハウス、簡単なラーメン屋、宿泊施設等があるらしい。
僕がお店の扉を開けると、Kさんが優しく出迎えてくれた。
そこには既に、知り合いのK、某ライブハウスの関係者たち、あと最近話題のHがいた。
着くのが少し遅かった。もうすでに、そこはHを中心にすでに輪ができ始めてしまっていた。
その輪の中に入れず、カウンターのテーブルに腰掛けて、少し気まずそうにしている僕に、Kさんが話しかけにきてくれる。
「最近どうですか?」
Kさんがラーメンを作って出してくれた。
それに対して慌てて断る僕を、Kさんは
「来てくれたから。サービス」
笑ってそう言ってくれた。
好意に甘え、ラーメンに貪りつく僕。
そのラーメンは博多豚骨風味で、中に入ってるチャーシューもトロトロ。とても濃厚で美味しかった。
「ここの場所にお店開いたのはいいんですけどね。出るんですよここ」
Kさん曰くよく幽霊が出るようだ。怪談の内容は覚えていない。
その会話の中に急にHが入ってくる。
そこから急にHの物語になってくる。内容は覚えていない。
「まずはね仏壇に手を合わせてください」
Hが僕の目の前に急に現れ出てくる。
ずっと何か、ボソボソと話している。それも耳元のすぐそばで。

ボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソと。

その瞬間に飛び起きたのだった。
それにしても変な夢だった。まるで白昼夢のようで。
ずっとHだと思ってたもの正体は、スマートフォンから流れる音声だった。変な夢の原因も、いつもの週間で怖い話を流しながら寝ていたのが原因だったんだろう。
全く面識のないHが出てきたのは、寝るほんの少し前にみた配信のせいだろう。
それにしても夢の中で食べたラーメンは美味しかった。トロトロだったし。

あれ、僕は確か配信のまま、寝落ちしたはず。いつスマホを動画に変えて流したっけ。
まぁ、いいか。あのラーメンおいしかったし。

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