二宮尊徳先生像
京都府立図書館に本を読んでいる二宮尊徳先生像があります。
この像は薪を背負いながら本を読んでいる二宮金次郎像とは違って、座って本を読んでいるように見えます。
昭和15年の建立とあります。
表面碑文には
先生年十六にして孤なり家もなく田畑もなし仙了堤なる不毛の廃地を拓き油
菜を植ゑてその稔るを待ちこれを市にひさきて燈油に代へ終夜習字読書して
鶏鳴に及ぶを常とせりといふ
とあります。
油菜(あぶらな)を市で売って得た金銭はただ燈油代だけではなく生活にも充てられたものとするのが考えやすいでしょう。
何を成すにも先ずは貧乏の克服(経済基盤の確立)が重要なことを教えてくれています。
家もなくという部分が疑問に残ったのでウィキペディアで調べてみると「16歳の時に売り払われて人手に渡った」とありますから子供のころから一家は生活に苦労していたことがわかります。
今は神奈川県の仙了川近くに記念館があり生家が保存されていますが、1957年(昭和35年)に尊徳記念館建設第2期事業として尊徳記念館建設期成会が復元し、市に寄贈したのだそうです。