#14 世界最強のスイーツを考えてみる。
今まで通算で40ヵ国程度旅してきた僕は、当然その数だけの現地の食事を食べてきました。
今日はこれまでに食べた中で一番美味しかったスイーツ決定戦を行いたいと思います。
……と、言いつつも、間違いなく外せないのは、ベルギーのブリュッセル、ピエールマルコリーニの本店で食べたトリュフです。
これ、マルコリーニ本店。
初めてピエールマルコリーニを食べたのはまさにこの本場の本店だったのですが、当時チョコといえば明治や森永の板チョコくらいしかイメージの無かった僕にとって、衝撃の美味さでした。
ですが、これを1位にするのは正直気が引けます。だってこれって、「一番すごいバンドって誰?」って聞いたら、「ビートルズ」ってドヤ顔で返されるようなもので、勿論それは正解ではあるんだけど、回答としてはあまりにも王道すぎて面白味がないわけですよ。
言い換えると、僕ら世代で一番かわいい女優を聞いたら「ガッキー」って返されるようなもので、いやそりゃそうだけど!そりゃそうだけどさ!
というか、そもそも「世界最強スイーツ」とかやったら、そりゃ先進国の有名パティシエのなんたら、になるに決まってるわけですよ。
パリのマカロンとかね、あとはニューヨークのチーズケーキとか、ウィーンのザッハトルテとか、ハワイのパンケーキとか? ベルギーのワッフルチョコレートとかさ、そんな結論このページで書いて納得できますか??
それ即ちガッキーですよ。宮崎あおいですよ。
当たり前やんけ!!
インターネットで「世界屈指のスイーツ特集」的なWEBページをいくつも見てみたのですが、全部が全部、もう全部が全部、先進国の高級店のキラキラスイーツで占められているじゃないですか。美味いに決まっとるやんけ!
これはあれですか、旅先でスイーツ楽しむような人は基本ヨーロッパとかハワイしか興味ないですか。途上国のスイーツはスイーツとして見てもらえないってことですか。インドで死ぬほど甘い砂糖菓子とか、アジアの屋台でエグイ色したゼリー状の何かとか、中東のボッソボソのケーキはスイーツちゃいますか!あーそうですか!
落ち着け! 俺!!
……。
いや、そりゃそうだろ。世界最強スイーツやってるのに、インドの死ぬほど甘い砂糖菓子とか、アジアの屋台でエグイ色したゼリー状の何かとか、中東のボッソボソのケーキは、ランキングするはずないじゃんか。
さて、そんな話を踏まえて、じゃあお前がお勧めする旅人のかゆいところに手が届くスイーツって何なのよ、という話なのですが、
まずは何といっても、エジプトのコクテール!
ミルクとフルーツジュースとフルーツが層になっているという、エジプト流カクテルパフェなのです。
しかもこれが数十円で飲める幸せ。
店によってはこれにアイスのトッピングなんかも出来て、文字通り至福のスイーツドリンク。
誰もが知ってるお酒の「カクテル」という言葉がありますが、こんなふうに「違う素材」のものを「ミックス」して「飲む」というのは、コクテールと共通していますよね。実は、カクテルの発祥は古代エジプトとも言われているんですよね。ここらへん興味深いです。
次、フレッシュフルーツだったら断然これ!
新疆ウイグル自治区のハミウリ。
ハミウリって名前だけ聞くと、なんとなく野菜のようなイメージを抱かせるかもしれません。え?キュウリ?みたいなね。でもひとことでいうと「メロン」ですね。
切ってみると見た目は完全にメロン。もちろん味も、いわゆるメロンです。
ハミウリは、中国皇帝御用達だった「幻のメロン」と言われているのですが、新疆ウイグル自治区のハミ市で作られているので、ウイグルを旅していると、その辺の道端で腐るほどたたき売りされています。
ちょ、皇帝御用達の価値 笑
過酷な乾いた環境が強くさせるのか、なんと糖度15度以上という糖蜜のような甘美さ。哈蜜瓜、蜜をすするウリ、と書きます。
そして、本記事の大本命と僕は声を高らかにして言いたい。
ヨルダンのカナーフェです。
サクサク生地にとろけるチーズの食感差、甘いシロップがたっぷりかかり、さらに砕いたピスタチオが散らされているというね。この背徳感がスイーツをスイーツたらしめる、アラビアンスイーツの最強プレイヤー。
あまりの衝撃の美味さに僕は1日2回店に行きました。同じスイーツの店に1日2回行くとかある?
個人的には1位を決めろと言われたら、もうこのカナーフェでいいです。それくらい美味しかったので、これだけのためにまたヨルダンまで行ってもいいくらいです。いや、それは嘘。
世界のスイーツの記事で、この3選で締めている超ニッチな記事はここだけです。
是非日本でも見かけたら食べてみ……絶対無理!
正直、カナーフェやコクテールは日本に進出してきても普通に受け入れられて流行ると思うんですけどね。皆さんの記憶に残る、最強旅先スイーツは何ですか??