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MFA取得までの道 #4-2デザイン思考(観察・共感・洞察)


デザイン思考の1st step

デザイン思考の始まりである、観察・共感・洞察のステップです。ここでは問題を見つけるための情報を収集していきます。

このステップを”共感”とだけ記載している本が多い気がしますが、大学院での学びをもとに3つの段階と考えて進めていきます。自分もこの3つを最初は一色単に考えていたため、分けて考える重要性を後から気がつきました😓
このステップを共感とだけ記している本が多いのは、デザイン思考ではこの”共感”というプロセスが最も重要であり、他の思考法にはない考えであるからだと思います。大きな枠組みとして”どのようなコト・モノに問題があるのか?”を見つけていくフェーズと言えるでしょう。

このプロセスでは人々のニーズを捉えることが重要です。行動を観察し、共感することを通じて洞察を得ます。そこから、人々にポジティブな作用をもたらすモノ・コトが生まれていきます。

インスピレーションには常に偶然の要素が含まれるが「偶然は心構えのあるものにしか微笑まない」。観察の手法、共感の原則、個人の枠を飛び越える努力などは、全てデザイン思考家が洞察を得る心構えをするための方法である。

ティム・ブラウン 著:デザイン思考が世界を変える イノベーションを導く新しい考え方

この「偶然は心構えのあるものにしか微笑まない」というのがグッときますよね。全て同じと考えていた時点でダメなんです(笑)😓

この観察→共感→洞察のステップがうまく機能すると最終的にはより興味深い疑問へ繋がっていきます。チームで行った際は全ての情報を共有して、それらの情報を見つける作業を行い、次のステップへ移行していきます。

これから、それらの要素について詳しく見ていこうと思います。

観察(オブザベーション)

まずは対象についてしっかり観察することから始まります。実際の個人や職種がどんなことをしているか(していないか)を目で見て観察することが最も良い出発点です。インタビューやアンケートなども方法の1つでしょう。
実際に行動を観察することにより、満たされていない様々なニーズを明らかにすることができ、貴重な手がかりを得ることができます。
共感に通じるところがあるかもしれませんが、”心の動き”も一緒に観察できると良いです。

共感(エンパシー)

デザイン思考の核をなす部分です。それゆえにデザイン思考は共感から始まると言われており、デザイン思考と他の学問的な思考を隔てる大きな違いととなっています。。上にも述べたように、心の動きにフォーカスすることが重要で、あたかもその人に憑依したかのように考えることが必要になってきます。それがなかなか難しいのですが・・・😭
「一見すると説明不能な人々の行動が、厄介で複雑で矛盾した世界に対処するためのその人なりの戦略である。ことは理解しておく必要がある。」とデザイン思考が世界を変えるに記載がありました。この、その人なりの戦略にデザイン思考で解くべき課題のヒントが隠されているのではないかと思います。

洞察(インサイト)

人々のすること(しないこと)に目を向け、言うこと(言わない)ことに耳を傾けるます。ここで見過ごされてきた事実に気が付けるか?が重要です。それこそしっかり準備しておく必要がありそうですね。
ここでエクストリームユーザーが奇抜で意外な洞察を得るのに役に立つと紹介されています。これは「1400体のバービー人形を持っている人やプロの自動車泥棒など、釣鐘曲線の末端にいる人」を指します。もちろんこれらの人が必ず必要と言うわけではありませんが、こう言った極端な人の要求に着目することでこれまでの概念をぶち壊す手がかりが入手できます。何より、観察者の”常識”の壁を破れることが、ニーズの追求には必要と言えますね。

具体的にどう取り組んでいくか?

ざーーっと記載してきたため、概念的になってしまいました😓どのように進めれば良いのか、個人的な思いを書いていきます。ただ1点ご承知ください。「この3つのプロセスを体系化・定量化することはおろか定義することもできない。だからこそ、デザイン思考の最も厄介な部分であり、最も興奮する部分となる。」とのことですので、一般化は難しいです。というか無理?です(笑)ポイントの整理くらいにとどまりそう・・・

まず観察のフェーズに行くためには、”テーマを明確にする”必要があります。そして、そのテーマは”誰のためのモノ・コト?”なのかも合わせて明確にしておく・自覚しておくことが重要です。ここがぶれてしまうと何をやっているのかよくわかりませんしね。

(ちなみに秋期の課題ではこの観察の前にブレインストーミングを行い、KJ法を用いて観察課題を抽出していきます。これから実践するのでどうなるか楽しみ😆!)

そして、”観察を通じて何を知りたいのか?”という目標も設定しておくと良いです。ただしこの目標は自分の中で浮かんだ仮説となります。先入観が間違いなく入っていると自覚してください。それを加味してなおフラットな目標設定を心がける必要があります。

観察していく中でも自分の常識や経験、思い込みなどで判断することがないよう客観的な観察をしていきます。その中で、意味不明・理解不能・無意味に思える行動や仕草は見逃さない!見ているものほど見えていないと言えるでしょう。意識して、意識していないものを捉える力が必要です。なんかメタ認知と似ていますね。人の行動の観察なので少し違いますかね?

  • 観察のテーマをはっきりさせ、誰のためのモノ・コトなのかを自覚する。

  • 何を知りたいのかという目標を先入観にとらわれないようにたてる。

  • 自分の常識外の他人の行動にこそヒントがある!

  • していることや言ったことではなく、していないことや言っていないことにも意識を向ける。

所感

まとめましたが、正直このフェーズは実践してなんぼですかね。特にやっていないことを見つけることが重要になってくると思います。ここは、「体系化・定量化はおろか定義すらできない」と言われている部分なので書面で記載するのは愚かなのかもしれません😓泥臭く地道にやっていくしかなさそうです。。。
インタビューなどを行う場合はコーチングのアプローチが有用と先生がおっしゃっていました。確かにコーチングではその人が本当に求めているコト・モノについて深掘りしていきます。(こう見えても一応マスターコーチの資格を持っています✌️)コーチングに関しても振り返ってみようかなと思いました。

まとめ

  • 観察の前段階としてテーマを明確にする必要がある!

  • ”共感”はデザイン思考が他の思考法と一線を隔てるフェーズであり、最も重要視される部分である。

  • やっていないこと言っていないことに敏感になる。「偶然は偶然は心構えのあるものにしか微笑まない」

  • エクストリームユーザーに常識をぶち破るヒントが隠されている。

  • 自分の先入観にとらわれず、フラットに物事を観察する。

  • 色んな本に色んなことが書いてある・・・それはこのプロセスが定義できないから。ここにこそデザイン思考の面白みがある!!


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