#50 陣痛促進剤を使った出産。
2021年3月31日。
1週間ほど前になるが、無事に出産を終えた。
詳しくは本編に記すが、今回は陣痛促進剤を使用して出産したので、そのことを記事にまとめようと思う。
陣痛促進剤を使うことになった経緯
自宅で破水して急きょ病院で診察を受けたら、妊娠高血圧症候群になっていることも判明した。高血圧だといきんだときに脳の血管が切れるとかでリスクが高くなるらしい(詳しい内容は医師に確認してほしい)。
その結果、まずは左腕に高血圧を抑える点滴がつけられ、その翌日(3月31日)の朝イチで右腕に陣痛促進剤の点滴がつけられることになった。
他の薬と同じように、陣痛促進剤の効き具合には個人差があるとのこと。陣痛が誘発されて出産に至る場合もあれば、その日じゅうには何も起こらない場合もある。
医師からは、陣痛促進剤と帝王切開の説明を受けた。陣痛促進剤の効果が現れなかったら、下半身に麻酔を売って帝王切開に切り替えるのだそうだ。所定の用紙に直筆のサインをした。
このとき、本来なら親類のサインも必要なのだが、コロナの影響で病院内に入れないので、私からパートナーに電話して口頭で了承を得るように指示をされた。
未経験のことだったのもあり、病院の指示に従って対応した。
陣痛促進剤を使用することになったときの心情
まずは、『怖い』。
入院はもちろん、陣痛促進剤も点滴も出産も初めての経験。勝手がわからない上に、痛みが伴うことは基本的に嫌い(もちろん採血も)。
命の危険があるとか、万が一の事態が起こる可能性もゼロではないと思っていたし、恐怖が先行してあらゆる最悪の事態を想像しては助産師さんに話して気を紛らわせていた。
そして、『4月2日以降に産まれてほしい』。
0歳児だと、保育園に申し込むときに受かりやすいと役所の担当者から聞いたからだ。産休・育休明けで働くつもりでいるから、保育園に入園できるか否かは以外に大きな問題。
それに、同じ学年とはいえ、3月生まれの子と4月生まれの子とでは体格差がそこそこある。大人になれば差は気にならなくなりそうだけど、少なくとも幼少期は悩みのタネになりそうな気がしている。
2つ目は大人の都合なので、これから生まれてくるベビたんに求めようとする時点でナンセンス......というような気もしている。
陣痛促進剤を使って出産に臨んだ結果
病院にはほとんど行かず、薬とも無縁だったこともあり、陣痛促進剤の効果がすぐに出た。
陣痛促進剤を打ち始めて2〜3時間後くらいから定期的な陣痛(痛み)が定期的に始まった。そこから痛みがどんどん強くなって、耐えられなくなる。助産師さんのアドバイスに基づいて、深い深呼吸を繰り返す。
深呼吸を続けていると、途中からベビたんの頭が下の方まで来ているのがわかるようになる。陣痛は痛すぎて拷問にも近いから、いきんで早く終わらせたくもなる。が、それでは血圧が上がるし、脳内の血管が切れてしまうとかでリスクが高くなるらしい.....から、いきめない。できるだけ深呼吸を意識せざるを得ない。
最終的に何度かいきんだが、基本は深呼吸を続けて出産に至った。所要時間は約4時間。助産師さんいわく『超安産』。
出産時は動物的な感じになるのだが、私はまだおとなしく冷静に対処したらしい。決め手はやはり深呼吸だった......ということになる。
出産を終えて思うこと
ただただ放心状態だった。
おそらく、『感動した』とか『幸せだ』とかが第一声として出てくる人の方が多いのかもしれないが、短時間だったとはいえ必死になりすぎてそれどころではない。
人によっては1日以上かかる人もいるかもしれないし、それだけ必死になっている。『ようやく終わってくれた』と思うのが自然なんじゃないか。
子供がいると実感し、落ち着きを取り戻したのは産後数時間が経ってからのこと。ベビたんが五体満足で生まれたこと、母子ともに無事でいたこと......ひとつひとつは些細なことかもしれないけど、大切なこと。
些細なことに楽しみや喜びを見いだせることが出産だったのだと思う。