238(福井)
4.26〜30の期間、福井を訪れていた。
木曜日、労働を終えて高速を飛ばし、福井の快活CLUBに泊まった。人生初快活CLUBで、人生初鍵付き個室だった。わたしはほかのネカフェにも泊まろうとしたことがあるが、思ったよりも寒いことと、光や物音により、眠れた試しがなかった。そのてん、完全鍵付き個室は真っ暗にできるし、事前準備として冬用のスウェットを寝間着として持ってきており、防寒対策もばっちりだ。あとは眠るだけだ。そう思われた……が。そんなわけで、なんだかんだで一睡もできないまま夜を明かし、徹夜でMと落ち合った。Mもろくに眠れなかったらしい。なぜ。
今回はダイエットでがんばっているMの欲望を満たすことを主目的としていた。いわゆるチートデイというやつだ。初日は朝からだらだら過ごす予定だ。予定通りケーキを食べ、リアル脱出ゲームをし、カラオケをし、サウナに入り、だらだらした。
二日目はかんきちで刺身定食を食べ、西山動物園に向かった。レッサーパンダをメインとする動物園で、鯖江の名物だ。動物園は思ったより高所にあり、階段を二十段、そこから上り坂を10分ほど歩かされるという予想外の自体が発生し、焦ったが、レッサーパンダが疲れを癒してくれた。
その後、映画館でコナンを見た。100万ドルの五稜星。
序盤からなんか昔のシーン、キッドの予告、刀の話、ゴールデンカムイの話、平次の話と説明が延々と続き、これはまずいかもな、と隣を見れば早々にMは眠っていた。よっぽど疲れていたんだね…。
謎解きはリアル脱出ゲーム風味で、現代を感じた。登場人物たちの戦闘力がインフレしており、コナン含む全員が敵対する相手を殺しにかかっていた。いいバトルアニメだったと思う。
コナンの後、8号線をくだり、ステーキ贅で贅を尽くした。
贅から再び映画館に戻り、コングvsゴジラを見た。当初の予定では陰陽師ゼロを見る予定だったが、Mが発作のようにコングを見たがったため、予定を変更した。これが大当たりだった。地下世界のコング……モンスターがポップする地上の守護者ゴジラ……地下で奴隷労働させられている猿たちを救うため、コングはゴジラに協力を求めに行く……。
地下世界では、コングと猿たちのやりとりが無声映画のように描かれる。ヴァイオレントな世界だが、さるたちは感情豊かだ。地下の主役はコングと、ちいさい猿である。最初は敵対していたふたりだが、チビさるもコングの器のデカさに触れ、次第に……。
人間サイドではモスラーヤ的な少女とともに地下の探索班が組まれ、探索しに行く。ベタなアメリカンキャラがたのしいし、完全にゼルダの伝説ディアーズオブキングダムだったのでよかった。
ラストはもちろんなんかコングvsゴジラをしてからの、共闘展開。アツすぎる……。大満足の映画だった。
三日目は恐竜博物館に向かった。勝山まで一時間。博物館なのでてきとうにはいれるとおもっていたが、甘かった。入場制限のようなものがあり、時間指定のチケットを事前に買っておかなければならず、二時間博物館で待つことを強いられた。恐るべし恐竜博物館。もっと事前リサーチはしておこう。
恐竜博物館を訪れるのは15年ぶりくらいだが、中身はあまり変わっていないように思えた(そりゃそうかも)。わたしは骨格を見ているだけでわくわくできるので、非常にたのしかった。
映像視聴コーナーで「シカマイアの翼」というビデオを見て博物館を後にした。
勝山城のしたにあるジャージー牧場でソフトクリームを食べた。牛乳100パーセントのソフトクリームはほかにないらしい。おいしかった。
隠れ家的カフェでしばしの時間休憩し、旅の締めとして、こじゃれたバーに入った。こじゃれた料理がたくさんでてきたのでよかったとおもう。
もう一泊してから帰ろうと、やすいホテルを向かったが、部屋が空いていなかった。いつものホテルに向かったが、いつものホテルがいつもすぎることから、チャレンジしてみたくなったわたしが違うホテルを提案し、そちらに入った。部屋とお風呂がうんちくさく、Mが嫌そうな顔をしていた。挑戦にはリスクがつきものである。
そんなこんなで、福井をあとにした。うんちくさい部屋にスラックスを忘れ、高速の途中で引き返すなどのハプニングもあったが、ほぼ計画通りのたのしい旅だった。よかったなあ。