“静かなる情熱 エミリ・ディキンスン”
先日、やっと“静かなる情熱 エミリ・ディキンスン”を観に行けました。
心の中で蓋をしていた場所に、エミリと似た私が居ました。蓋をしていたのに、そこに、すぅ〜と降りてくる孤高の詩人エミリの詩。
詩を紡ぎ出せる人が、時に激しく言葉を投げ、信念を貫くのは、痛くて苦しい。真っ白いイメージのエミリがいて、温かな土色のイメージの妹ヴィニーがいることに救われる。人は皆、それぞれに孤独と、それぞれに仕合わせを持ち合わせている。
そして、友人バッファム。架空の人物だが、きっとエミリのimaginary friend(空想の友達)だろう。深い碧のイメージ。賢く、滑稽で、これもエミリの一面であろう。彼女と並んでお庭を散歩するシーンは、とても幸せに満ちている。何よりお洒落な傘だ。
大事に仕舞ってておきたいけれど、たくさんの人に観て欲しい。きっと心に溜まったモノを、一度は綺麗にしてくれるから。
鳥のさえずり、泣きのメロディ、揺らぐ蝋燭の炎も美しい。
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