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『菓子食品新聞』チョコレート特集号2021ダイジェスト-でん六

チョコ特-でん六

アフターコロナ見据えた取り組み

 「マメに生きる」をモットーとする同社は、日本を代表する豆菓子のスペシャリストとして知られるが、そのこだわりは豆だけではない。ロングセラー製品『ピーナッツチョコレート』(ブロック)を1974年に発売して以来、チョコレートづくりを40年以上続けている。現在のチョコレートのラインアップも、長年培った技術力と、ニーズを見据えたブラッシュアップによるものだ。
 2021年秋のチョコ商戦は、昨年に引き続き、『ロカボナッツチョコ』『ポリッピーチョコ』を柱に注力する。いずれもコロナ禍における「健康意識の高まり」や「おつまみ市場の需要増」という追い風を受けて好調に推移しているが、その流れはコロナ禍になる前からの兆しでもあったと、同社担当者は話す。
 前者は「美味しく楽しく適正糖質」を目指す同社の象徴的な製品。厳選したピーナッツ、アーモンド、クルミをシュガーレスチョコレートでコーティングした。糖質を気にする意識の高い女性をはじめ、幅広い層から支持されている。フック穴付き34gの小袋タイプと小袋10個入りの160gタイプ(写真①)の2種を用意。特に160gタイプは実勢価格が600円前後にもかかわらず好調で「巣ごもり需要と健康志向のニーズが合致したのではないか」と同社は分析する。
 後者は、カリッと香ばしいピーナッツをチョコレートでコーティングした、サクサク食感と甘さが好バランスの製品。消費者からの支持に応えるべく、3年ほど前から生産体制を強化してきた。「昨年からCVSでの販売を開始したところ、暑い夏場でも動きが良かった。家飲みなどのおつまみ需要にも合致したのではないか」と同社。
 そうした経緯もあって、今年は55gの「とってもいいサイズ」、65gの「エコノミー」に加え、小袋が11個入った115gタイプ(写真②)を新たに投入。衛生ニーズに応える食べきりサイズの追加で、さらなる市場拡大を見込む。
 昨年は抹茶味に絞っての展開だった『あずき甘納豆チョコ』は、名称を『あずきチョコ』(写真③)に変更し、今年は手に付きにくい材料を使用した珈琲(モカ)味を追加。でん六ならではの技術力によって小豆にチョコレートをコーティングした同製品は、隠れたヒット作。新味の追加で、さらなる認知向上を図る。
 このほか、『130gコーンチョコ』『柿の種チョコ』も、巣ごもり、おつまみ需要を受けて好調だが、コロナが収束したときにいかにリピーターを獲得できているかがポイントになると同社。そのためのものづくりに注力していくと話す。


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