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ポジティブに嘘をつく(著:田中俊行)

こんばんは。オカルトエンタメ大学運営の小柳です。

昨晩は、田中俊行先生と生配信を行いました。現在、通販サイトでこっそり販売中のグッズ(ロンTとTシャツ)を購入頂くと、特典として田中先生のサインが付いてくるのですが、ありがたい事に売行き好調でサインの在庫がなくなってしまいました。

▼通販サイトはこちら


すでに足りない分と、今後の売行きを見込んで、約600枚のサインを生配信の中で頂戴したというわけです。

真剣にサインをする田中先生
このサインを600枚して頂きました


6時間くらいやっていたのですが、その間に沢山の方に視聴頂きました。コメントやスパチャを下さった皆様、本当にありがとうございます。またグッズを購入頂いた方も感謝です。

さらには下駄華緒先生・Apsu Shusei先生・中沢健先生・いたこ28号先生・深津さくら先生・ウエダコウジさんも視聴して下さっていて、コメントだけではなくスパチャまでも下さいました。先生方、ありがとうございます!

※確か漫画家の桂正和先生と同姓同名の方がコメントとスパチャもめちゃめちゃ下さったのですが恐らく同姓同名の別人・・・・なはずです。

さて。そんな生配信ですが、約6時間やって常時400名くらいの方が見て下さっておりました。先生がサインを書いてる様子をずーっと見て下さって応援して下さって、改めて田中先生の愛され力は凄いなと思いました。

生配信の中でも田中先生の愛され力の話になり、その秘訣を聞いたのですがご自身は全然ピンと来ていないようでした。そこで私はそんな田中先生の「自叙伝をいつか見たい」という話をさせて頂きました。

私も愛され力が欲しいので、どうしたら身に付ける事が出来るのか?を知りたいのと、個人的に田中先生のこれまでの人生に興味があるからです。

ただ、その本が今後刊行されるかどうかは分かりません。ちなみに今年の10月に二見書房さんから先生初の単著となる怪談本が発売されるようです。

この本も当然興味がありますし是非読みたいと思うのですが、田中先生の人生の方が怪談よりも怪談だしオカルトな感じがするので、いつか自叙伝が刊行される事を祈っております。

とは言え、祈るだけでは何も始まりません。そこでいつか刊行されるであろう自叙伝の「前書き」部分だけを先に書いておいて、どこかの出版社さんがそれを見つけて下さるようにしたらいいんじゃないか?と提案をさせて頂きました。

田中先生は「いいですねーやりましょう」と仰っていたのですが、こういう時の先生は絶対にやらないという事を私は知っています。

生配信の中でも先延ばし癖が直らない先延ばしを直すための自己啓発本をよく買うんだけど買っただけで満足して読まない、と言ってました。

そこで、差し出がましいのは重々承知なのですが、私が田中先生になりきって、いつか刊行されるであろう田中先生の自叙伝の前書きを書かせて頂けないでしょうか?とお願いしたところ、快くOKを下さいました。

そんなこんなで今日早速、前書き案を作成。そして田中先生に確認を取ったところ、私が書いた文章をリライトして下さり、一般公開OKの返事も頂きましたので、このnoteにてアップしたいと思います。

あまり影響力のない媒体ではありますが、出版社の方が御覧になって下さいますように。

本の仮タイトルは『ポジティブに嘘をつく』です。宜しくお願い致します。






「あと何分くらいで到着しますか?」

「本番に間に合いますか?」

「締切は明日ですが、原稿どうなってますか?」

「スケジュールは本当に大丈夫ですか?」


日々、僕のLINEには色々な企業さんやイベンターさん、仕事仲間からこのような連絡が届く。そのたびに「いけるとおもいます」と返している。その結果、約9割は「いけない」ことが多い。
 
僕にとっての「いけるとおもいます」は「いけます」とは違う。「いけます」は本当に行ける時しか言わない。「いけるとおもいます」は「間に合わない」と同義語だ。信号に例えると緑ではなく黄色。しかもかなり赤寄りの黄色。いや、ほぼ赤かもしれない。死ぬ気で走れば、もしかしたら横断歩道を渡れるかもしれない・・・くらいのレベル。

僕はそういったギリギリの可能性を眺めながら「いけるとおもいます」と返事をしている。そのメッセージを打つ時、僕は死ぬ気で走ってなんかいない。ゆっくり平常速度で歩いている。


こんな感じで僕は常に嘘をついている。嘘をつくことが常態化していると言ってもいい。母の美佐江は、僕が小さい時から「お前はほんまに嘘つきやな!」といつも言っていた。言われるたびに腹が立っていたが、ある時に気付いた。「ほんまや」と。
 
そもそもこうした嘘をつかなくてもいいように、余裕をもって出発して仕事現場に入ればいいし、締切ギリギリで原稿を書かなければいい。そんな事は分かっている。

でもだ。僕には「嘘をつく」と同じくらい「先延ばし」という重症の癖がある。早くやらないと後で大変な事になるのは分かっているのに、頭では理解しているに、どうしても手が付かず、部屋で呪物をボンヤリ眺めてしてしまう。

僕は最悪の未来を想像しながら、先延ばしにして、嘘をつく人間だ。


ここまで聞いて「お前は最悪だな」と思われたかもしれない。その意見は正しい。全く間違っていない。僕が僕でなかったら、絶対に僕に仕事を頼もうなんて思わないし、付き合いたくない。

でもだ。自分で言うのも変な話だが、昔から僕の周りには何故か人が集まってくる。少し自慢のように聞こえるかもしれないが、これは事実なので堂々と書くことにする。

学生時代、クラスのカースト上位にいたわけではない。むしろ陰キャだった。でも同じ陰キャが集まって、いつも誰かといた。休み時間になると誰かが必ず僕の席にやってきていたし、休みの日も誰かが家に遊びに来ていた。青春時代に1人でいた、という思い出はない。

大人になってもそうだ。こんな嘘つきで先延ばし癖のある僕のことを、色々な企業さんや人が呼んでくださっている。この数年で、怪談イベントの数はすごく増えたが多分僕が一番呼ばれているんじゃないかと思う。

僕は東京の江東区にあるボロくて狭いアパートに住んでいる。そこで1人暮らしをはじめて2年くらい経つが、1人で寝た回数よりも、誰かと夜を過ごした回数の方が多い。変な意味ではない。怪談仲間の誰かしらが毎日僕の部屋に泊まりに来るのだ。

すごく狭いし、沢山の呪物や骨とう品でグチャグチャになっている部屋なのにも関わらず。しかもこの前は、怪談仲間の1人が綺麗に片づけてくれた。

たまにファンの方から「田中さんの愛され力はすごいね」と言われる事がある。僕は全くピンとこないが、イベントや番組に呼んでくださったり、僕の部屋に誰かが毎晩来てくれるというのは本当にありがたい。

多分僕は1人では生きていけない。生活能力が著しく低いから、1人だと確実に1週間で死ぬと思う。そんな僕の事を色々な人が面倒見て下さって今の僕がある。本当にありがとう、と言いたい。これは嘘ではなく本心だ。

では、ファンの方が言っていた「愛される力」というものが僕に本当にあるとして。その正体は一体何なのか?それを本書で僕なりに解き明かしたいと思う。

恐らく、この本を読んでいる皆さんも「誰かに愛されたい」と思っているんじゃないかと思う。人から嫌われたいなんて思う人はいないだろうから当然ですよね。

そんな皆さんに今の僕が言えることは「愛されるなんて簡単だ」ということ。何故なら僕みたいな奴が「(ファンの方が言う事が本当であれば)愛され力」を持っているからだ。

僕は嘘をつくし先延ばしをする事がやめられない、生活能力も著しく低い、そんなどうしようもない僕ですら持っている力なんて、絶対に皆さんにもあるし、手に入れる事が出来るはずだ。この本を読んでいる皆さんなら朝飯前だと思う。

でも、だ。
今の僕には、その力の正体を言語化出来ない。ただ何となく生きていたら今のような感じになっているから分からないんだ。


だからこの本を書く事にした。この本では、これまでの人生を振り返りながら、その時々についた嘘と、先延ばしエピソードを紹介しつつ、それでも尚、僕を仲間だと思ってくれた人達との思い出を語る。

本を書きながら、自分の人生を振り返りながら思考を深めれば、多分、愛され力の正体が分かるんじゃないかと思っている。この本を書き終えた時、きっと僕は、愛され力を論理的に言語化して説明出来ているはずなんだ。

だから少しの間だけお付き合いして下さると嬉しいです。この力がもし本当にあるならば、僕なんかだけではなく、僕を助けてくれた人や、いつも周りにいてくれてる人達、僕を応援してくださってる皆さんに、この力を持ってほしいから。

そうすればこの世界はもっとポジティブになれるはずだから。

これは、どうしようもない僕が唯一出来る他人への恩返しと思って、一生懸命書こうと思う。宜しくお願いします。
 

え?もしそれが分からなかったらどうするって?

う~ん・・・・いや「いけるとおもいます」。






いつか発売される事を祈って。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。


オカルトエンタメ大学 運営代表・小柳


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