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思春期はチャプチェ

思春期には、チャプチェ。
甘辛いタレが染み込んだ牛肉と韓国春雨、歯触りを残したピーマンや玉ねぎ、彩りのにんじん。野菜を食べさせたい・パパッと作りたいという親心と、肉のおかずを食べたい・お腹いっぱい食べたいという思春期の心、融合すると正解はチャプチェになる。

「おなかすいた」が口癖の息子、「痩せたい」が口癖の娘のちょうど真ん中にあるのも、これまたチャプチェである。

韓国春雨は、業務スーパーでお安く売っているし、牛肉は細切れ肉、別に豚肉でも構わない。とにかく適当で良いのに、おいしくてお腹がいっぱいになる。

我が家の場合、まずは一番大きなボウルを出すことから始まる。正確にはサラダスピナーの下の部分で、バケツみたいに大きい。

春雨を熱湯で5分ほど茹で、牛肉に下味をつける。野菜は雑な細切りにし、塩を溶かしたごま油で炒めておく。ボウルに、炒めた野菜、炒めた牛肉を重ね、最後に甘辛いタレ(すき焼きの割下の時もあるくらい、適当)の水分がなくなるまで春雨を煮詰める。ボウルに春雨を滝のように入れ、豪快に混ぜる。最後に味を調整して、炒りごまをふりかける。

完 全 食

というオーラがある。ボウルいっぱいのチャプチェを目前にすると、だいじょうぶ!と誰かがサムズアップしてくれている気分。昼休みのうちに作っておけると尚良い。

退勤後には炊き立てのご飯と、キムチ入りのかき卵スープでも準備すれば完璧だろう。大皿に盛り付けて主菜でもいいし、副菜にもなれる。韓国料理のはずだけど、和食とも中華とも合う気がする。しかもチャプチェは、魚が主食の日に起こるブーイングも受け止めてくれる。

ボウルいっぱい作るので、場合によっては食べきれないが、翌日は春巻きの皮で包んで揚げてもよい。とにかくちょうど良いんだ、チャプチェは。

幼少期とはまた違う悩み、思春期ごはん。
量と肉感と安さとラクさ、ヘルシーさ。チャプチェを超えるものがあったら、ぜひとも教えていただきたい。


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