台風とお菓子の家
台風の日、子ども達とお菓子の家を建てた。
何を悠長な、と思われるかもしれない。でも避難準備は夜のうちにしてある。お菓子の家を建てることも大切な、心の防災なのである。
我が家は一家総出で心配性。夫は小雨が降る中を追加のパンやお水を買いに走り、私は一心不乱におにぎりをむすぶ。テレビでは恐ろしい過去の映像が流れ、天気図では勢いまで再現しながら台風が北上していく。
「ねえ、こわい」「だいじょうぶなの?」子ども達が発する言葉も、次第に不穏なものになっていく。でも、数日前には子ども達と約束していた。
「台風が来たらお外に出られないけど、お菓子の家を作ろうね」
元々、12月になるとお菓子の家を作っている。無印良品でジンジャーブレッドハウスのキットが売られる頃、それを見てわぁっとなって、値段とサイズを見てがっかりし、スーパーでお菓子を買う流れ。
最近ではお菓子メーカーから、それらしいお菓子の家キットも登場している。でも、お菓子の家づくりは、その全貌を自分で考えるからこそ楽しい。
<材料>
・ウエハース …2パック
・板チョコ …2枚
・チョコバット(今回は買うのを失念してウエハースで代用)…1本
・ポッキー …お徳用パック
・飾り付け用のお菓子…好きなだけ
▶今回はこんな感じ
▶過去のもの
<作り方>
1.ウエハースで躯体を作る
(窓を作るときは、ナイフで切る)
2.板チョコを砕いて湯煎し、ウエハースを接着する
3.飾り付け用のお菓子をホワイトチョコで接着する
(かつては組み立ててから飾り付けをし、上から粒状のお菓子をばら撒かれるという恐ろしい目にあった)
4.冷凍庫で休ませる(ここ大事)
5.ガチガチになったら取り出し、ホワイトチョコを塗って組み立てる
6.屋根を作る(今回は崩れそうだったので屋根も一旦冷凍)
7.屋根を乗せる
完成!
コーヒーを淹れて、壊しながら食べる。完成した時の素晴らしい笑顔。壊すときのちょっと悪い笑顔。食べているときの幸せそうな笑顔。
暴力的に甘いので、塩味のお菓子も用意しておくと塩味の有難さが感じられて良い。大量に残るけれど、崩してジップロックに入れてそのまま冷蔵庫へ。キッチンに立つ前のピットインスイーツとしても、数日は活躍する。
お菓子がたくさんあるというだけで、びゅうびゅう吹きすさぶ風にも、不穏なテレビの音にも負けない笑顔が見られる。天災には抗えないけど、家族の笑顔は守れる。
被災された方々に、早く日常が戻りますように。
#お菓子にまつわるエトセトラ #お菓子の家 #台風 #子育て
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