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1111は何の日? 立ち飲みの日

1週間前の話ですが、11月11日は、ポッキーの日もしくはポッキー&プリッツの日と言われる日。わたしが気に入っているのは、立ち飲みの日、ってやつ。日本に住んでいたころ、立ち飲み屋が妙に好きでした。

立ち飲み屋の利点

立ち飲み屋には、なんとなく躍動感がある。どっしり座ってしまうとお尻に生えてしまうあの”根”的なものがないから、そう思うのかもしれないけど。だから、隣りの人のみならず、ほかの人とも会話が弾む(気がする)。それから、立ち飲み屋は、長居をすると、疲れる。疲れるから早く帰られる。だらだら飲んでしまって帰宅が遅くなった、とか、飲みすぎて翌朝二日酔いだ、とか、そういうのが防げる。つまり無駄遣いも防げる。これらが立ち飲み屋の利点だと思っている。そんな利点があるからわたしは立ち飲み屋が好きだ。

立ち飲みたいけど立ち飲み屋がない

立ち飲み屋が好きなので、日本では、11月11日になると「わーい、立ち飲みの日だ、わーい」とか言って立ち飲み屋に行っていた。日本は角打ちをはじめ立ち飲み屋がよりどりみどりで、わたしが住んでいた界隈にもたくさんあった。阿佐ヶ谷に至っては「立ち飲み祭り」まであった。しかれども、ここプノンペンには、立ち飲み屋がない。もしかしたらあるのかもしれないけれど、わたしの知っている限りでは、ない。カンボジア人はあまり立って飲まない(そりゃ椅子があれば座るだろうし)。でも、せっかくの立ち飲みの日は1年に1度だからどうしても立ち飲みたい。この衝動は抑えられず、”プノンペン立ち飲みの日に立ち飲む計画”を一緒に企んだ友だちと一緒に八方手を尽くした。けれど、立ち飲み屋は見つからない。挙げ句の果てには「もうこうなったら、椅子がある店で勝手に立ち飲もう! 」という恐ろしい結論に至ってしまった。

仕事中のひらめき

「じゃあ、どの店で椅子があるのにわざわざ立って飲むか」などというバカバカしい思案を巡らせていたのは(申し訳ない)仕事中のこと。オフィスの椅子に座りながら窓の外を眺めていたとき、ピッコーン! とひらめいてしまった。うちのオフィスの机って、長いカウンターに見えないか? うん、見える。そうだ、ここで立ち飲めばいいではないか!? 早速飲み仲間に提案、そして決まり。11月11日は終業後のオフィスに集合して、椅子はぜんぶ取っ払って、ビールとおつまみを持ち込んで立ち飲むことになった。うししし。

第1回プノンペン立ち飲みの日に立ち飲む

こうして無事に? 11月11日立ち飲みの日に立ち飲みを決行することができた。オフィスの明かりを煌々とつけて窓に向かって飲んだりしゃべったり笑ったり。立ちの限界が来るまで2時間(脚力強めBBA、きっともっといけた)、結果的に大満足の楽しい立ち飲みだった。だた、帰りに気づいたのだけど、天井近くまでガラス張りのわがオフィス。外から丸っとまるまるの丸見え。目の前の通りを通りかかった人たちからは「なぜあの人たちはわざわざ立って飲んでいるんだ?」と思われていたことだろう。来年は、窓に貼っておこうかな。
「11月11日、立ち飲みの日。ただいま立ち飲み中」という貼り紙を。

と、1週間前のおバカなできごとを思い出しながらキーボードをぶっ叩いていたら喉が渇いてきた。そろそろおビールの時間かしら。おあとがよろしいようで。


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