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世の中が便利すぎることになっているのは、人間にはいいことなのか?

iPhone を買い換えたのです。SEだったのが16に一足飛び。Hop Step JumpのStepを抜かしたくらいの進化を味わっています。

データ移行がマジックだった

携帯電話を買い換えるってことは、アプリをまたダウンロードして、その度にいろんなIDとPassward忘れて、パスワード忘れた方はこちらみたいなクリックをなん度もする羽目になる。というのが平成までのこと。令和になってびっくりしたのが、データ移行なんてマジックみたいに、ふわっふわのQRコードもどきみたいなのを読み込んでしまえば、すぐにできるのね。丸ごとコピーしたように、新しい携帯電話がすぐ使えるようになってびっくらこいたわたしです。ちなみに住んでいるのはカンボジアのプノンペンなので、令和とかいう元号は関係ありませんが、ちょっと使ってみたくて。

カメラが恐ろしい

携帯電話ショップのお姉さんが、すべてのセットアップをしてくれたあとで、「カメラを試し撮りしてみてください」というので、店の外で1枚撮影しました。と言ってもそこに何かあるわけでもなく、店の前に止めてあった誰のか知らんバイクに置いてあった誰のか知らんヘルメットを撮影しました。それが新しいiPhoneでのファーストショット。恐ろしかったです。とにかく写真がきれい。腕とかそういうの無関係。誰がどう撮ってもきれいになる、これまたマジック。このマジックを知ってしまったら最後、一眼レフを練習しようとか思わなくなってしまうはず。光を絞ったり、シャッタースピード調整したり、そういう世界を知らずにきれいな写真が撮れてしまうのだから、ああ、恐ろしい。

恐ろしいゴミ箱を見た

話を携帯電話からちょっと逸らさせてください。先日、日本のテレビを見ていたら、”便利なゴミ箱”を特集していたのです。それは、スイッチひとつでゴミ袋の口を縛ってくれるゴミ箱。ゴミ捨てに行くときに自分でゴミ袋を縛らなくていいやつ。もうひとつが、生ゴミが腐らないように冷凍庫の温度になっているゴミ箱。果たしてそれはもはやゴミ箱ではない気もするやつ。ね、便利でしょう? ね。ね。ね? ん? 本当に便利と言っていいのでしょうか。というか、こういうのいる? 地球温暖化や地球上の化石燃料の枯渇などの問題から、電力消費を減らしましょう! という世界の流れの中で、ゴミ箱を家電化する必要ってあるのでしょうか。そこにひとりぷんぷんと怒りを覚えたのですが、それより、ゴミ袋の口も縛れない人間、生ゴミを腐らないのをいいことに放置する人間、もしかしたら生ゴミを減らす努力も不要な人間、それを製造する機械のような気がして恐怖を感じました、ああ、恐ろしい。

いろんなものがどんどん便利になる世の中ですけど、モノが便利になることを手放しでよろこんでいいのかなと疑問に思います。それって、人間力がどんどん弱まっていくことに拍手喝采を浴びせている気がして。機械に「へへへ、バカな人間どもめ」と笑われているかもしれないと思うと、ああ、恐ろしい。
最新家電には興味がないし(買う財力もないけど)わたしは、人間力が試されるアナログを積極的に推奨して行きたいと思っております。いつか、きっと来る、「アナログかっけ〜」の時代到来を信じて。


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