毎月10,000ドルのポートフォリオ調整
今年、自分自身に課している新しい挑戦の一つに、毎月10,000ドルの範囲でポートフォリオを入れ替えるというものがあります。これまで、私はその時々の感覚に基づいて大きな金額で一気にポートフォリオを調整することが多かったのですが、振り返ってみると、決断が早すぎることが多々ありました。例えば、売却や購入のタイミングが約5年ほど早すぎたというケースです。
この反省から、今回の挑戦では、動きを抑制し、冷静にタイミングを見極めるために、月10,000ドルという条件を自分に課しています。これにより、早すぎる売買を防ぎつつ、タイミングの分散によるリスクヘッジを行おうとしています。ドルコスト平均法を活用することで、タイミングの予測が難しい相場に対しても冷静に対応できると考えています。
私がタイミングの予測を諦めているのは、それが不確実だからです。将来的に上がりそうな銘柄や下がりそうな銘柄はなんとなくわかるのですが、それが「いつ」なのかは予測不可能です。そこで、タイミングを分散する一方、銘柄選定には分散をせず、個別銘柄を選ぶようにしています。SP500のようなETFではなく、あくまで個別銘柄に集中投資しています。
シェブロン売却とコインベース購入の理由
最近、軍資金として石油株シェブロンを売却しました。石油株は、私のような知識の浅い者が手を出すには難しい分野であると感じたためです。この分野は歴史的な背景や知識を持つ年配の投資家が強い印象を受けます。代わりに購入したのが、コインベース(Coinbase)の株です。
先端技術に関しては、比較的若い世代である私たちの方が高齢の方々よりも深い知見を持っているのではないかと考えています。では、なぜコインベースを選んだのか。それは、将来的にポスト・アメリカ株として暗号通貨が台頭するのではないかという考えからです。
ガーファムの次に来るもの
アメリカは、この30年、ガーファム(GAFA+M)に代表される企業群の成長によって繁栄しました。その一方で、日本はガーファムのような巨大テクノロジー企業が不在だったため、失われた30年を迎えたとも言えます。現在、NVIDIAのGPUに象徴される成長が進んでいますが、ガーファムのような企業がエヌビディアのチップを購入し、生成系AIの開発を進めています。これは今のハイテクバブルを支えている要因の一つです。
しかし、私の考えでは、このハイテクブームもそろそろ落ち着き、次のトレンドが訪れると見ています。次に来るのは「政治」と「経済」の融合です。テクノロジーに夢中だった時代から、政治主導の時代へとシフトしていくのではないかと予想しています。
小さな政府と暗号通貨の未来
次の30年では、政治が主導権を握る時代が来るでしょう。そして、政治のコストが少ない国、例えばシンガポールやドバイのような小さな政府が台頭する可能性があります。こういった国々は、ビットコインをはじめとする暗号通貨に寛容な姿勢をとっており、税制面でも優遇されています。
一方、日本は暗号通貨に対する税が非常に高く、暗号通貨取引のコストがかかりすぎます。将来的には、貨幣の信頼を失った国々が暗号通貨を利用するようになり、ドル以外の選択肢としての暗号通貨が台頭する可能性が高いと考えています。
こういった未来を見据えて、私はコインベースの株を購入しました。日本で暗号通貨そのものを購入するよりも、税制的にコインベースの株を保有しておく方が有利だと判断しています。もちろん、これが正しかったかどうかは10年後にわかることですが、ドルコスト平均法で少しずつ買い増していくつもりです。