森保監督をU-23代表監督から解任すべき5つの理由

 2020年AFC U23選手権は、1分2敗のグループステージ最下位で終わってしまいました。ワールドカップならまだしも、アジアのコンペティションで未勝利/最下位なんて屈辱以外の何物でも無い。そんな結果しか出せない監督は、即刻解任すべきだとは思うが、感情で言ってもしょうがないので、自分の今後の議論の土台にするためにも、まとめてみようと思った次第です。

■単純に成績が悪い

 東京オリンピック世代の2018年以降の成績をまとめてみたのですが、森保監督がA代表で活動しているときは横内コーチが代行していたので、監督別にしています。

森保監督 9勝1分9敗
横内監督代行 9勝6分3敗
※PKは引き分け扱い

 しかもですね。森保監督の9勝の内訳は以下の通り。本当に格下のみにしか勝てていません。

2018年U-23選手権グループステージの3戦 パレスチナタイ北朝鮮
アジア大会のグループステージ2戦 ネパールパキスタン
 ※しかも3戦目ベトナムには負けてる
アジア大会ノックアウトステージ マレーシアサウジUAE
2019年末の ジャマイカ

2018年結果 2019年結果

 一方横内コーチは、アジアの予選で格下と当たるときはしっかり大勝、メキシコ、ブラジルにトゥーロンで引き分けたり、ブラジルにアウェーで勝ったりしてるわけです。もちろん、メンバー構成とかにエクスキューズはあるでしょうが、ここまで顕著な差が同じチームなのに出るか?

■フレームワーク無き戦い

 代表、しかもアンダー世代の重要なところは、選手選考に一定のサイクルが生まれてくる点。だから、誰が出ても一定の質を担保する必要があると思っています。共通のフレームワークみたいなもの。最近では4つの状態におけるプレー原則と言われてるものですが、まぁ最低限のお約束。サッカーのプレーには「場面を認知し/状況を判断した上で/行動を選択実行する」という順番がありますが、お約束のあるなしで、認知/判断のスピードに違いが出てきます。だから、戦術が必要です。

 「誰がどこにいる」の状況がボールを持つたびに違う、という状況が頻発しているため、ダイレクトプレーもないし、無理なつっかけドリブルが多発するという循環になります。

 例えば、左WBが杉岡でも、相馬だとしても、ワイドの高い位置でボールを持った時には、左のシャドーの位置、左のボランチ、左のCBなどを含めて2~3の三角形が作られる。そこから、ボールホルダーが縦に行くのか、カットインするのか、アーリーか、バックパスなのか、は選手が持つ技術や状況判断にゆだねられますが、でも立ち位置が決まって来れば、その判断にかける時間を大幅に短縮できます。その積み重ねで、ディフェンスに「ズレ」を発生させて、というのが基本的なメカニズムです。

 当然、単なるサッカー好きおじさん、の私がわかっていることなので、プロの選手ならだれでもわかっていて出来るはず、というのはその通りです。ただ、出場している11人が揃って同じ「認知/判断」が出来るかというと違いますよね。上記の例でいえば、杉岡が持った瞬間、もっと言えば、杉岡にパスが出そうだと思った瞬間に、食野、田中あ、町田が適切な立ち位置を取る必要があり、小川も、旗手も、相馬もエリア内にどう入るかを適切に取る必要があり、さらにはボールロストに備えた位置取りをしなければならないのです。

11人全員の頭の中を如何にそろえるのか

 今のU23は確かに寄せ集めかもしれませんが、、、中学生のときから、いろんな選抜の単位で同じチームでやったことがある人たちです。それこそ、プロです。誰かが、状況を整理するだけでいいハズです。

なんで、それをやらないのか。

■修正能力の無さ

 特に修正能力は皆無に等しいですね。上記の「認知/判断」の流れで言えば、何かうまくいかない時に修正しようとしますが、その修正の方向に関しても、11人が同じ絵を描けなければなりません。それを気温30度、湿度70%という気象条件の中で走り回りながら考えろというのは、あまりにも酷ではありませんか?昨日のカタール戦でいえば、田川の投入はもっと早くてもよかったし、早めに2トップにしてもよかった。食野と相馬でサイドの質的優位で勝負するのは理解できるけど、PK取られたところくらいからは疲労が結構来ていたようにも見えたから、もう4-3-2で7枚ブロックの、小川/田川に放るでもよかった気がします。これは、オジサンの一意見ですが、こういう引き出しが昨日だけでなく、全く垣間見られないですよね。

 クラブのリーグ戦じゃないんです。すべてが短期決戦。今回修正できないのが本番で出来るのでしょうか?そこには疑問符を付けざるを得ない。

■選手起用

 招集メンバーのバランスと適材適所なのか。私が考える問題点は以下の通り

・招集したCBはほとんどがクラブでは4バック
・右WBの本職は橋岡のみ
・3-4-2-1システムは、松本/森島/橋岡/斉藤/杉岡/菅のみ
・しかも、菅は起用無し。
・相馬と遠藤も基本は左サイドのウインガー。杉岡、菅も含めたら超渋滞。

 もちろん様々な制約があったことは事実です。制約があって、テストをしたいなら、最初からそう宣言すればいいのです。もちろん、議論が起こるでしょうけど、宣言してしまえば、最後は「テスト」だからでOK。

■組織マネジメント

 結局、ハリルの解任はこれだと思っている。彼は日本代表という部署をマネジメントする部長さんとして絶対に言ってはいけないことを言ってしまったのです。

 「韓国は格上だから叶わない」というニュアンス。2017年末のE-1選手権にて

 結果として、負けるのはしょうがない。ただ、何も修正せずに惨敗した結果、このようなことを言うのは、日本サッカーにかかわるすべてを全否定するようなことです。これで、協会も選手もスポンサーもサポーターも、心が離れていったんだと。そして、最後のチャンスである3月の親善試合でも、ボロボロ。これはこうなる。

 今のU-23でも同じことが起こりかねません。実際に横内コーチでは結果が出ている、森保監督では出ていない。まず、選手たちの忠誠心がどうなるのでしょう?それこそ、プロの選手たちです。この二人だけでなく、様々な監督の下でサッカーをプレイし続けた人たちです。この監督についていけるのだろうか?なんでこの監督は戦術が無いのだろうか?と今までの経験と比較して、疑問符をつける選手が出てきかねません。

 基本的には自分のプレーに責任を負い続けているとは思いますが、「このチームどうしたらいいんだろう」と悩んでる選手がほとんどだと思います。そして、それぞれが答えを持つ。フィールドにいる11人、交代含めて14人、招集メンバー含めて18人、バックアップメンバー含めて22人が、同じ答えを持つことが選手だけで出来るのか?

 それをまとめずに、世界で戦えるのか?

 僕の答えは否。それで勝てる時代は10年くらい前に既に終わっている。

■おかのうえの提案

 以上のことから、「解任」をするのが最適解だとは思うが、そうすればまた誰か「就任」しなければなりません。

五輪代表→横内さんが適任。それこそ、時間が無い。結果も出している。
A代表→本当は手倉森(現Vファーレン監督)。けど、渡邉晋(前ベガルタ監督)。

 本当は、ザッケローニがいい。2011年~2013年前半の日本代表はいまだに史上最強だと思っている。就任半年でアジアカップをきっちりと優勝に導いたこともあり、フレームワーク作りとチームマネジメントは出来るはず。コンディショニングや全体マネジメントは関塚さん主導でやれば、2014年と同じ失敗はしないはず。

 以上3000字にも及ぶ乱文失礼いたしました。


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