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「第1回これからのお金と人を考える」テキスト公開(『お金と人のないしょ話』より)

この連載は、オーディオブック『お金と人のないしょ話』の全容を、番組回ごとに掲載しています。同番組では、Wasei Salonの鳥井弘文、『ひらめきメモ』のF太、『ノマド的節約術』の松本博樹の3者が、「これからのお金と人を考える」を大テーマに毎回異なるトピックで語り合っています。

お互いの自己紹介と関係性

鳥井 ということで、第一回を始めていきましょう。

F太 楽しみにしていましたよー!

松本 楽しみです。

鳥井 まずは僕たちがどんな人なのかというところを紹介したほうがいいと思うので、自己紹介と僕らの関係性を話していきましょう。

F太 『ひらめきメモ』のF太です。イラストの猫がアイコンのTwitterアカウントでつぶやき続けて、10年目になります。ありがたいことに、今はTwitterで生計を立てていている感じです。ツイートはメンタル的な話に寄っていて、「気持ちが楽になる」と言ってもらえる内容が多いのですけど。その中でもどうしても避けて通れないのが、お金や人間関係の話になってくる。なので、こういうテーマでお話しさせてもらえるのが嬉しいです。よろしくお願いします。

鳥井 自己紹介から少しずれるかもしれないですけど、僕が運営しているウェブメディア『灯台もと暮らし』の裏番組的な要素で始めた『もとくらの深夜枠』という、ライブ配信企画がありまして。そこで以前、3人で似たようなテーマを話したんですよね。

松本 はい、おもしろかったですね。

鳥井 僕もやって良かったなと思っていて。もっといろんな方に広く聴いてもらいたいとなったときに、ポッドキャストという仕組みを作れば、「普段は僕らと関わりのない方も聞いてもらえるのかな?」と思って、今回お声がけさせていただきました。

F太 プラットフォームを変えると、見てくれる人がガラッと変わりますよね。TwitterとFacebookでは、使っている層が全く違うように。映像で見聞きするのか、耳で聴くだけなのかで、届く対象が全然違うだろうなと思うので。僕もラジオとか好きなほうで。

鳥井 僕もです。ラジオもですけど、ポッドキャストやオーディオブックをよく聴いたりしています。新しい情報を仕入れる場所としては、すごくいい場所だと思いますよね。松本さんも自己紹介をお願いしてもいいですか?

松本 『ノマド的節約術』というブログを運営しています、松本博樹です。ブログを始めたのが、2011年の5月。そのタイミングで僕は会社を辞めて独立するのですけど、同じ時期に家を買っちゃって。

F太 それ、何回聞いてもすごいですよね(笑)

松本 家を買うときに、子どもも生まれそうで。お金がなくなるじゃないですか。なので、とりあえずお金を減らすスピードを落とさないと危ない、と思い節約をしようと。「その過程をブログにしたら面白いかも?」と始めたのが、このブログです。

鳥井 ブログと言いつつも、ブログの域を超えていますよね。

F太 僕も本当にそう思っていました。ブログという形ではあるんですけど、今や超巨大な。

鳥井 公表できるPVとかはありますか?

松本 多かったときは、月に1200万PVを超えました。

鳥井 1200万ですよ。

F太 日本人ってそんなにいるんだ……。

鳥井 10人に一人ですからね。

F太 多くの人がじつは見たことがあるかもしれないですよね。お金に関してインターネットで検索して、それとなく記事は読んでいたことがあるかもしれない。

松本 初対面の人なんかには、結構な割合で「知っている」と言われますね。

鳥井 お金に関して検索すると、大抵『ノマド的節約術』が上位に出てくるじゃないですか。特にクレジットカードとか、電子マネーとか。使い方を知りたいなって検索すると、当然のように松本さんのブログがヒットするので。僕も月に何度も読んでいます。

F太 お金というテーマがものすごく検索されるから、ある意味、企業みたいな大きいなところがそのキーワードを狙っていると思うんですよね。企業レベルで、戦略的に情報をたくさん集め、記事を書いたりしている中で、松本さんのブログって、松本さん自身も書かれるし、松本さんが一緒にチームでやっている編集者やライターさんと一緒にお金について発信しているわけじゃないですか。そして上位にあり続けるのが、本当にすごいなと思っていて。

今回、お金と人間関係というのも、まさにという感じで。多分、お金のことだけ発信していても絶対ダメで。そこに読む人の感覚というか、読む人との関係性というのを考えて記事が出ているから、読まれ続けるんだろうなってすごく思っていて。その辺を松本さんから色々聞いてみたいな、と。

鳥井 やっぱり、お金について書いていて成功もしてる方って、言い方を選ばずに言うと、がめつい印象もあるじゃないですか。でも松本さんは全くその逆で、行く先々で“仙人”と呼ばれているように、すごく達観されている。その達観されているところが実際、「お金と一緒に自由になる話とどうつながっているのか?」が解き明かせていけたら、この番組の目的を果たせているかな、と思います。

松本 僕自身も自分を把握しきれていないところがあるので、いい機会になると思いますね。

今、内緒話が聞きたい

鳥井 早速なんですが、この番組はタイトルがまだ決まっていません(笑)なので、タイトル決めから始めていこうと思いまして。メインテーマは、「これからのお金と人を考える」に置いていますけれど。

F太 すごく難しいですよね、タイトルって一番大切なものですから。松本さんもずっとブログ書いていらっしゃって、タイトルって記事の顔で、読まれるかどうかが決まるわけだし。本のタイトルも同じで、売れるか売れないか決まるわけじゃないですか。それだけ難しいものを考えた結果、ラジオの中で決めようと。

松本 今までこういうことってあったんですかね(笑)

F太 決まんね〜、となってね。これぐらい切迫した感じで考えれば、何か降りてくるんじゃないかということで。

鳥井 果たして決まるのか否か。

松本 精神と時の部屋みたい。

鳥井 出た時にはもう修行が終わっているみたいな。おふたりは何か、アイディアを考えてきてくれたりはしていますか?

F太 一応考えてきましたよ。でも、たたき台くらいとしてね。これをベースに色々揉んでいきましょうということで。ふたつ考えてみたんですけど、短いのと長いのがあって。

まず短いのが、「お金と人間関係のないしょ話」。

鳥井・松本 はぁ〜〜!

鳥井 いいですね、もうそれでいきたいです。

F太 もう一つが、「そろそろお金と人間関係についてちゃんと考えたいなと思っている人のためのラジオ」。

一応、なんでこのタイトルにしたかを話すと、ひとつ目は、やっぱりお金と人間関係、お金と人を考えるっていうテーマはすごくいいなと思っていて。それに興味を持ってほしいなと考えた時に、ちょっとクローズドな感じ、「普段は聞けないような話を、この3人だったらできるかもしれない」と思って。

松本 そうですね。

F太 もちろん、おふたりの内緒話を聞きたいし、「内緒話か」と興味持ってくれる人もいるかも?って。

松本 “内緒話”って言葉に惹かれる。

F太 あともう一つが、「これは誰のためのラジオなんだろう?」と思った時に、お金や人について、「フワッと考えているままじゃダメだ」って思う瞬間が、やっぱりあると思うんですよね。ガチで取り組まないといけない、そう思っている人に聴いてもらえたらすごくいいんじゃないかっていう。そろそろ本気で考えたいと思っている人のためのラジオ。

ラノベっぽい感じで、我々が何を喋るのかがタイトルからわかる感じにしました。おふたりのも聞きたいです。

鳥井 松本さんあります? 僕はもう出したくなくなりました。

F太 (笑)もっと揉んでほしい。

松本 めっちゃよかった。僕は内緒話派。

鳥井 僕も内緒話派。

F太 え、なんかないんですか?

鳥井・松本 ないです。

F太 もう少し喋ろ!? もう少し喋った上で、決めていくっていう感じにしてほしいな。

鳥井 なにが良いかって、内緒話っていう言葉の温度感が良いですよね。僕らって、音声だけで話しているわけじゃなくて、Twitterやブログ、動画配信を使って発信をしていると思うんですけど。そうすると、それぞれの情報の出し先や特徴を考えた時に、こういうポッドキャストでの配信は「対あなた」の感じになる。そこがすごく、内緒話っていう言葉とフィットするなと。

松本 聞いた瞬間、胸にギューンときましたよ。

鳥井 いやぁ、素晴らしいですよ。

F太 自分で乗っかると自画自賛になっちゃうけど、耳元でこそこそ話す感じも、いかにもオーディオブックらしいというか、ラジオらしいかもしれない。連帯感も生まれますしね。

鳥井 「あんまり大きい声では言えないんだよ」みたいな。

F太 ちょっと他では言えないけど、ここでは言えるような空気感ができるといいですよね。

鳥井 最近はもう情報発信が、どこで何を書こうかとか、何を言おうかって話ってすごく悩ましいじゃないですか。

松本 悩ましい。ネットで言えないことだらけ。

鳥井 それが故に、オンラインサロンやオンラインコミュニティを各人が運営し始めているところもあると思うので。今回のも一応、オーディオブック.jpさんの聴き放題プランの中で全編が聞ける形なので、「ここからが内緒話です」って雰囲気が作れそうで、いいですよね。

F太 これちょっと難しいのが、やってみないとわからないってところ。僕らは情報発信をインターネット上でしていて、松本さんもYouTubeを始められて、YouTubeでは何を発信して、ブログ、Twitterでは何を書いて、ほかのプラットフォームではどうするとか、僕も色々考えるんですけど。結果、なんていうんですかね。やってみないとわからないというか。

「Twitterではこういうことを言おう」と思っても、全然計画通りにいかないと思っていて。なんでかな?と思った時に、結局そこを見てくれている人との関係性で何を言うかが決まってくる節があるから。

誰が読んでくれているのかって言うのが見えてきた時にようやく、その人たちに伝えたいことが出てくる。場に引っ張られて、言いたいことが口をつくって感じだと思うので。今僕らは配信を始めたばかりで、オーディオブックってどんな方が聞いてくれるのかって、まだまだ手探り感があるじゃないですか。その中で少しずつ話の方向性が見えていくことを期待しています。

鳥井 そうですよね。僕が思うオーディオブックやポッドキャストって、お金や人間関係も含め、何かヒントがないか探すときに辿り着く場所だと思っていて。

自分も大学生くらいの年齢でオーディオブックを使い始めたんですけど、やっぱり「どこかにヒントが落ちていないかな」と夜な夜なラジオのアプリを立ち上げていました。そういった人に優しく届くものになったらいいですよね。

「視覚優位」と「聴覚優位」

F太 そう言われると、耳から仕入れるっていうところには、ちょっと思い入れがありますね。

鳥井 どんな思い入れがありますか?

F太 僕は結構、好きな番組を繰り返し聴くタイプだったんですけど。半沢直樹がすごく好きで。半沢直樹を録画した音だけ、ずっと聴いていました。

松本 テレビで録音したものを?

F太 そうですね、よく録音した音をiPodで聴いていました。

鳥井 それを外に持ち出して、移動時間とかに?

F太 そうなんですよ。半沢直樹の気分で聴いていると、勇気が湧いてきて。

鳥井 だいぶ変わった趣味ですね(笑)

F太 耳だけに集中すると、入り込む感じがあって。目で拾う情報収集とはまた違った没入感があるというか。

鳥井 松本さん普段、音で情報を得ることは多くはない?

松本 僕はあんまり音で聴くタイプじゃないというか。情報を取り入れるのは視覚優位な気がします。

鳥井 よく言いますもんね。視覚優位な人と聴覚優位な人がいるって。

F太 松本さんは本当に視覚優位だなって思いますね。よく松本さんのTwitterに書かれているのが、「道を歩いていた時にこういうことを思いついた」、「支払いをしていてここがまごつく」、「このポイントサービズ便利だけど知られていないな」とか、すごく観察しているんだなと思っていて。

松本 見ていますね。

F太 視覚優位な上に、切り口がやっぱり『ノマド的節約術』を書くところにつながっていて。お金っていう切り口で情報収集をしているんだなっていう。

松本 職業病ですかね。

F太 何記事あるんでしたっけ?

松本 6000記事はありますね。

F太 まだまだ書きたいことがあるって仰っていましたけど。

松本 手が追いつかないですね(笑)

鳥井 あとやっぱり松本さんが人よりも長けているな、と思うのが数字への意識がすごい。なんでしたっけ、小さい頃ずっと数字を書いて・・・?

松本 数字を書いて遊んでいました。

鳥井・F太 (笑)

松本 1から順番に、1、2、3、4・・・10って。

鳥井 いやもう、意味わかんないじゃないですか。

F太 何がそうさせるんだっていう。

松本 わからないですね。それが面白かったのか、無心でやっていたのか。

鳥井 逆に僕、オーディオブックを聴いていて思うんですけど、数式と相性が悪いんですよ。たまに朗読で数式が出てくるんですけど、もう全くわからないです。多分僕が思うに、聴覚優位な人って、意外と数学嫌いだと思うんですよ。意外とっていうかダイレクトに嫌い、あんまり得意じゃない。

でも、視覚優位な人は割と数字が得意な印象あるので、まさに松本さんの数字が好きっていうのにも、それは現れているんじゃないかと。

F太 やっぱり数学が得意な人って、見ている世界が違うように見えますもん。僕からすると絵のように見えているというか。僕は例えば「1」という数字を頭の中で「いち」と読んでから認識して、計算している気がする。そうじゃなくて直接数字を扱える人というのがいて。人間それぞれ、違いがありますよね。

鳥井 やっぱり数字があんまり得意じゃないと、お金に対して向き合うのも結構コンプレックスというか。家計簿をひとつ取っても、最近はアプリで簡単につけられるけど、それを俯瞰で見れないというか。F太さんの言うように、数字を読みながらひとつひとつを把握はしていくけど、いざ自分の家計簿で考えた時の出費の割合や他の支出との比率に、悩む部分があるかもしれない。

松本 数字って、自分の思っていることがもろに出ていると思うんですよね。家計簿の明細なんて特にそうですけど。

F太 服にお金をたくさん使っていたら、この人は服が好きだと。

松本 そういう感じですね、数字が感情に見える時があります。

鳥井 その話めっちゃ聞きたいなぁ。

松本 あと1時間くらいかかるけど。

鳥井 次回以降、しっかり聞きましょう。

次回からはいよいよ、お金と人間関係について、考えていきたいと思います。ワンテーマ決めて、それについて20分〜30分話していくと思うので、ぜひ気になる質問があれば、ハッシュタグをつけてツイートしてください。(※ハッシュタグは、「#お金と人」)

(配信サイトは、audiobook.jpアプリの聴き放題プランでフルバージョンを配信しています。iTunesポッドキャスト、その他のサービスでお聴きの方は、ぜひオーディオブックのアプリでお聴きください。Apple Storeで「オーディオブック」で検索するといくつか出てきます。白地にピンク色の本のアイコンのアプリをインストールしてください)

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