変形性膝関節症におけるメトトレキサート経口投与による疼痛軽減:無作為化プラセボ対照臨床試験

研究目的:
変形性膝関節症(KOA)の症状に対するメトトレキサートの有効性を評価。

方法:
   - 多施設、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験。
   - 155名のKOA患者を対象。
   - メトトレキサート群とプラセボ群に1:1で無作為割り付け。
   - 主要評価項目:6ヶ月後の平均膝痛(NRS 0-10)。

主な結果:
   - 6ヶ月後の膝痛:
      メトトレキサート群で有意な改善(群間差 0.79ポイント, P = 0.030)。
   - WOMAC膝硬直(0.60ポイント改善, P = 0.045)と機能(5.01ポイント改善, P = 0.008)も有意に改善。
   - 用量反応効果を確認。
   - 重篤な有害事象:メトトレキサート群2件、プラセボ群2件(いずれも治療と無関係)。

結論:
通常の治療に追加したメトトレキサート経口投与は、6ヶ月後のKOAの痛み、硬直、機能に統計的に有意な改善をもたらした。


研究の意義:
   - KOAの新たな治療選択肢としてのメトトレキサートの可能性を検証。
   - 大規模な無作為化比較試験による高いエビデンスレベル。

主要な知見:
   - 痛みの有意な改善。
      臨床的に意味のある変化(0.79ポイント)を示唆。
   - 硬直と機能の改善。
      患者の日常生活への潜在的影響。
   - 用量反応効果の確認。
      適切な投与量設定の重要性を示唆。

この研究は、KOAに対するメトトレキサートの有効性を示す重要なエビデンスを提供。痛み、硬直、機能の改善効果は、臨床実践に直接的な影響を与える可能性がある。

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