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デュエパーティーにおけるメタについて


はじめに

皆さん、デュエパーティーやってますか?
プレイもさることながら、デッキ製作も無限の可能性があって面白いですよね。

そんなデュエパーティーですが、皆さんメタカードを採用されていますでしょうか。
現代デュエマを規定するといっても過言ではないメタカードですが、当然デュエパでも強いっちゃ強いです。でもすんげぇ弱いとも言えます。

特に競技勢の方なんかは、強いメタクリをとりあえず入れている例などありませんでしょうか。

今回はデュエパにおけるメタカードについて色んな視点から見てみましょう。

メタカードの定義について

今回の記事の為にあらかじめ”メタカード”が何かを決めておきましょう。

今回自分は
・4コス以下であること
・相手が本来できることを制限する形で対策するもの
の2点を定義付けました。

そもそもデュエパでメタカードは強いのか

結論から言うと強いです。

ですが色々な事情があって、漠然とした話で強いというしかありません。

①多人数戦としての視点

デュエパは4人対戦なので、残り3人にこちらの構えた大体のメタカードが刺さるかで言うと、まあひとりくらい刺さります。

ひとり刺さるなら十分な気はしますが、逆に言えば残り2人に対してアド損していることになります。
またこの場合一人からヘイトが向くとも言えます。その人が明らかにのびのびプレイしていて、危ないというわけでは無いなら、この不意なヘイト稼ぎは危ないことが多いです。
その人がジワジワ勢力を伸ばし、それなりに力を付けたタイミングで何かライバルに行動する時、他の条件が一緒なら自分が狙われます。ヘイト処理の理由がありますからね。
1vs1に発展した場合残り2人に漁夫られて共々死亡ですし、攻め込まれたのに応戦しなければそれでも負けです。

逆に滅茶苦茶通りの良いメタを立てられて3人止まったとしましょう。
当然3人からヘイトが向きますので、1体のメタなど誰かのカードで適当に飛んでいきますし、再度出されないようにメタり返されることでしょう。この時点でシンプルにアド損です。
そのうえ”あれ”を出したという事実が3人に刻まれます。
それだけでレイドバトルになることはないでしょうけど、目を付けられるだけで不利と言えます。

強いがゆえに状況は選べということですね。

一方で明確に弱いといえるポイントも存在します。
それは単純にロングゲームで小型メタクリーチャーは弱いという話です。

デュエパはそのゲーム性上、あんまブーストの無いデッキでも10マナは普通に行くゲームです。
そこまでブーストしたら、メタクリを除去しながらメインルートを押し進めたり、メタクリをそもそも無視してサブルートに行くことも容易です。

何かのついででポンと消えることも往々にしてあります。
ですのでメタクリーチャーはやはり序盤に、誰かの動きを1か2ターン鈍らせるくらいの使い方がメインになり、以降は腐りやすい傾向があります。

②ハイランダーとしての視点

デュエパは60枚ハイランダー構築になります。その為刺さるメタ持ちを継続展開してロックに近い状況にするというのはかなり安定性に欠けます。
ハイランダーで、常に刺さるメタクリを都合よく引けるわけが無いので、当たり前ですね。

特にメタクリは同じ効果持ちが複数並ぶことで真価を発揮する場合も多く、その点でもハイランダーはメタ効果持ちと相性が悪いです。

③パーティーゲームとしての側面(~Lv.2)

デュエパはみんなでワイワイやるカジュアルゲームで、ワイワイする上でのプレイレベルというものがあるわけですね。

3はバチバチなので、上記2点に気を配ればメタクリは何ら問題はないです。

しかしながらレベル2までは多少気を配る必要があると僕は思っています。
これ以後は自分の思想・感想も関わるので、納得できない方は「そういうやつもいるんやな~」と思っていただければ良いし、自分も押し付ける気はありません。共感してくれたら嬉しいな程度。

自分はレベル2まではゲーム中全員に輝く瞬間があってほしいと思っていますし、そうあるべきだと思っています。
輝く瞬間ってのはつまり「自分のデッキ、こんなことできるんだぜ!!」と訴えられる時間です。
この思想自体はレベル1的なのですが「相手の戦略を否定しすぎない」という観点で説明できる感情でもあると思います。

そしてメタクリーチャーは早期から誰かの行動を制限してしまいます。
軽度であれば問題は無いのですが、デッキによってはそれがずっと重い場合もあります。まあこれはデッキの構築で持ち主自身によって解決された方が良いとは思うのですが、相手の戦略に否定的と言うこと自体は可能だと思います。

また特に1人に刺さるメタというのは自分は状況如何で協力して潰してあげるようにしています。理由は単純で、1人に刺さるメタはある意味1人が脱落している状況であるといえると考えているからです。

このように行動にむやみやたらに枷をかけるのは、対戦相手として面白くない可能性が高いです。それを乗り越えてこそと僕も多少思いますが、普通に歩いているだけの人の足元に石を置くべきでないと思っています。

まとめると、メタは強いが、出すタイミングや出す内容次第ではアド損を超えて、最早デメリット常在効果持ちにすらなります。
またゲーム体験を害してしまう可能性もあり、取り扱いは難しいです。
安易なメタの使用は通常構築よりずっと弱いと考えましょう。

メタカードが難しいならいつ出せばいいのか

前述の通りメタカードはいつ出しても良いわけではありません。
じゃあいつ出しゃええねんって話になりますよね。

めっちゃ簡単に言えば他の3人に「仕方ない」と思ってもらえるタイミングです。んでそのタイミングがいくつかあります。
(尚全てその状況に合致したメタを出せているものとします)

①そもそも持ち込んだデッキのコンセプトがメタビート

デュエパ界隈にも、メタクリを優秀なアタッカーとして見るメタビートのようなアーキタイプがあります。
であれば投げなしゃーないので、必然的に「仕方ない」と対戦相手に思ってもらえます。

ただ序盤から攻め込まれる+メタクリの存在で、かなりヘイト管理が難しいアーキタイプ、すなわちメタクリの弱さ・むずかしさに真っ向から向かい合うデッキになっています。
使い手の多人数戦に対する技量が求められるのは言うまでもありませんね。

②明らかに次ビッグアクションする人がいる

パートナーが強いデッキや、ディメンジョンゲートでヤバい物をサーチしたなどの理由で行動を制限したい際の刺さるメタクリは残り2人の理解が得られるでしょう。残り1人も、そう上手くはさせてもらえないよな程度の感想でヘイトと言えるほどのものは出ないでしょう。

ポイントはそのカードを使うときに理由を明確に話しながらプレイすることです。ちゃんとした理由付けがあれば、仮にビッグアクションを起こす人でない人にメタが刺さってもしばらくは目を瞑ってくれるでしょう。

先ほども言った様に、デュエパにおいてもメタカードは1,2ターン息ができるようになる程度のカードが殆どです。メタがトップランナーの足元に石を少し置いてくれている間にできる限り他の人全員で追い上げましょう。

ただこのメタクリを残り2人が退かさない理由も実はあんまり無くて、誰か一人が死ぬタイプのビッグアクションなら、むしろ退かされる場合もあるんですよ。要はメタを立てた人へのヘイトを利用して行動を誘導する訳です。
こんなお誂え向きの状況でも損する場合があるんだ……

③身内メタ

てめぇどうせこれするから先に咎めてやる~って感じです。
分かってる者同士なら、しゃーないとなるハードルも低いですし、デッキ理解度がある以上しっかり②の要素も保持しているといえます。

知らない人相手でも何試合かやっているうちに、これを使えます。

④明らかにしんどい時

ハンデスを食らったり、他の人からのロックを食らったりで、息も絶え絶えになり、せめてこれくらいは……と出されたメタカード……ってことですね。
まあそれくらいなら仕方ないな……って多くの人はなりますし、そこまでゲームが進行しているならロックしている側の人はメタ1枚程度でしんどくはならないです。
つまり仕方ないというよりどうでもいいって感じです。

ただこのメタも安易すぎると危険で、他の人がその状況への解答持っているのにそれをメタで咎めてしまう可能性があります。他の人がどんなカードを持っているのかというのには留意しましょう。

じゃあ実際どういうカードは強いのか

デュエパで必要な要素として1番大事なのは、いつ引いても最低限強いか、ということです。

次に必要とされるのが、2個目の役割や要素があるかです。
これは寧ろ一個目の要素として求められることですが、メタが刺さらなくてもなんかはしてくれるというのは強力なアドバンテージです。

非常に分かりやすい例として”とこしえの超人”を挙げます。

どこでも強いなお前

環境でもおなじみのカードですが、こちらでは正直バグが発生しています。
こいつパートナーゾーンからの召喚もマナ置換するんですよ。

通常環境では刺さる対面刺さらない対面は明確に分かれているこの子ですが、殊デュエパにおいては全てのデッキに刺さり得ます。

自分はパートナーを起点に動いていくデッキが好きなので、個人的にはとこしえは台パンものです。

一方で稀に刺さらないデッキがあるわけですが、そういう人はGSで受け止められる可能性があります。
とこしえは受けとメタを両立したカードな訳ですね。

逆にクリティブ-1を挙げてみましょう。

最近見かけないけどやっぱウザい

通常環境では現在では相性のいいデッキに恵まれず下火ですが、依然強いことは言うまでもないと思います。

ですが殊デュエパに限って言うなら、はっきり言って枠潰しです。
デュエパではマナが伸びるので、マナ参照の踏み倒しメタははっきり言って雑魚です。
もちろん2tに立ったらウザいですが、ケアも簡単ですし、そもそも2tに自然に立てられる可能性はかなり低いです。

同様にミクセルやオリオティス系、ヤドックなどの名だたる面々がデュエパでは激しく評価を落としています。

ミクセルだけはチャフが評価されている場合もありますけどね。

とまあ分かりやすいカードテキストの強さはこのように評価されますが、デュエパにはもうひとつの強さの観点があります。

それがヘイトを稼ぐ度合いです。

簡単な話です。
ポンと雑にとこしえ出した野郎がいますよ、と。
お前覚えとけよってなるじゃないですか。うぜぇもん。

それをいっぱい投げたらそら集中攻撃されるのは当然でしょう。
ということでヘイトを稼ぐにしても程よいカードであれば、まだ他の人の注目を過度に誘うことはありません。
このヘイトを稼ぐ度合いも強さの一環と言えるでしょう。

ニンギョとか出されたらブチギレっすよ。実質ランデスみたいなもんだしあいつ。
卓のほぼ全員から強烈なヘイトが向くことは確定でしょう。

私にとってメタカードというのは

ここからはレベル2におけるメタカードの使用についての話です。
先ほど「パーティーゲームとしての側面」の話をしましたが、そこの拡張版です。

デュエパのレベルについての私感|おかむー (note.com)

こちらの記事のレベル2と3の違いについて触れていた内容を拡張しています。
ここからはこの記事読後前提の内容になっております。

さてレベル2のメタなんですけど、結論から言うと僕はほぼ任意メタしか採用していません。
強制効果で採用しているのは先ほど紹介したようなクリティブやキャディみたいなマナの数参照メタと、アウトレイジデッキにおけるテスタロッサ、メカデッキにおけるマリハダルだけだったはずです。
こいつらはデッキに合わせてるから許してくれって言うてます。

なんでメタ採用をここまで自制しているかと言うと、なんか知らん内に苦しんでいる人が出るのは僕のレベル2観的に嫌だなと思っています。

置換メタやマナブーストメタはそもそもその行動が成立しないので、要は政治の介入するところがありません。これはレベル3的。

ここまでが超要約記事の内容ですね。

というわけで、自分はかなりメタカードに後ろ向きな感情を持っています。
でも強い動きをしている人を咎めるにはやはりメタカードが最適解……

ここを両立させられるのが、任意メタなわけです。

他の人がしたいことを通すことは任意効果を放棄するだけで可能。
でもヤバい人のヤバい動きは制限できると。
んでその他の人の様子もおかしかったら程よく任意を咎めてやったりすることができるわけですね。
また交渉の結果任意効果を放棄したという事で恩を売ることもできます。

そしてもう1つが、他の人の行動に合わせて自分が利益を得るカードです。
例えばミラレス。

本来なら、ほな青銅でええがなって奴

こういう「いや別に好きにやってくれて良いのよ?」ってカードです。
メタ効果自体は別に無いんですけど、このカードは心をメタってきます。

これすれば強いって動きはあるけど、俺の動きの所為であいつが強くなるのは……と語り掛ける子です。

実際、こいつでそれなりにブーストすると結構ヘイトは集まりますが、まあでもみんなが呪文唱えたのが悪いし……っていう微妙な空気感が出ます。
結構「その増えたマナで何するかで許すかは考える」って言ってもらえます。僕はそこで恭しく小さく動くわけですね。

こういうデュエパの政治の側面を刺激するメタカードはとてもいいメタカードだと私は思っています。
他の人の事象が過度にしんどかったり事故気味の人はメタクリの傘で安全に動きを取り戻し、刺さる人・動きが強い人はメタクリ除去にリソースを吐くか、メタを出している人に頭を下げる必要があると。
当然動きが弱い人のメタ対象はスルーしたり、自分の動きが強くなりすぎることを理由に他の人の動きに反応した自分のアドを放棄したりと、ヘイトコントロールの鬼になれます。

これがおかむー流メタカード採用理論です。
そう、政治の種にしちゃおうぜ。

まとめ

超簡潔にまとめましょう。

・デュエパのメタカードは通常構築より弱い
・強いシーンが無くは無いが、ヘイト管理が難しい
・刺さりすぎた時レベルが跳ね上がりやすい
・安易に投げて刺さらなければアド損だし、刺さりすぎるとヘイトを稼ぐ
・任意効果なら政治できる
・他人の行動誘発自アド系メタなら出力調整できる

結論
政治手段のひとつとしてメタカードを使おう
安易に採用して安易に投げることは無いようにしよう

以上です。
とここまで話しましたが、結局これを決めるのはその卓の参加者です。
臨機応変にできるようにメタを採用する場合は、メタを強化する方面・メタを解除する方面のいずれもで候補カードを用意しとくと良いと思います。

いかがだったでしょうか。

メタカードはエンジョイのデュエパ的に良くないカードも多いのですが、採用対象とその使い方でかなりバケる子もいます。
良い感じに1人を咎めたり、政治上の駆け引きができるようになったりしてくると、とても楽しいカード種であることに違いはありません。
是非”良い感じ”に使ってみてください。

2024/1/22 公開

リンク集

わたくしおかむーが書いた他の記事です。
デュエパをより一層楽しむエッセンスをたくさん載せているので見てみてください。

デュエパ各色困ったらこれ積んどけ早見表(デュエパ強いカード特集)|おかむー (note.com)

初心者向けの、デュエパで強いカードを紹介する記事です。
今回話した政治に着目したカードを特に紹介しております。
是非読んでみてください。

デュエパのレベルについての私感|おかむー (note.com)

この記事の親記事みたいなものです。
各レベルが一体どういうものなのか、その詳細に迫る記事です。

赤青ジャッキーメクレイド(レベル2)|おかむー (note.com)

実際のデッキ例です。
1枚だけメタと3枚ロックカードを採用しています。
これを安全に運用する術に着目した記事でもあるので是非読んでみてください。

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