バズった!

先日、Twitterで保育士の配置基準について呟いてみたら、自分史上一番多くの方たちに反応を頂けて、非常に驚いた。

↓↓以下Twitter文面↓↓

保育士配置最低基準の見直しを!

現在
0歳 1:3
1歳 1:6
2歳 1:6
3歳 1:20
4.5歳 1:30

希望
0歳 1:2
1歳 1:4
2歳 1:5
3歳 1:10
4.5歳 1:15

これプラス、フリー補助&気になる子への加配が当たり前の人数配置になれば保育士やめないと思います

#変えよう福祉職場あるある


このように呟いたら2000近い、いいね♥️を頂き、リツイートや返信でたくさんの共感の言葉をもらった。
本当にバズっている人ならこのくらいのいいね♥️ではバズったとは言わないだろうが、私は基本ママ垢で同じような境遇のママ達といいね♥️を押し合い、「わぁ!7いいね♥️ももらった」と喜んでいるアカウントなので、これは十分バズったと言えよう。

以下、これを「バズった」として話を進めていく。

今回バズったことで、同業の方はもちろんだが同じママ垢からも声をもらった中で、「知らなかった!大変じゃん!!なにそれビックリ!」という声が多かったように感じた。

まだまだ現実を知らない方が大勢いるんだ…と思った。

私の知っている限りの保育の現場をできるだけ多くの人に伝えたい、そして子ども達のためによりよい環境を作ってあげたい!!!!!!
と思ったのだが、どう動けばいいか、どこに何を言ったらいいのかもわからない。

そこで、いざ自分が発言するチャンスが来たときにモタモタオロオロしないためにも文章にして自分の思う保育現場の問題点と改善策をまとめておくことにした。

あくまでも「私」の考えであり、知識不足により事実と異なることもあるかもしれないということを前提にして、長文&拙い文章だが、少しでも興味があれば最後まで読んでみて欲しい。


ここから本題です。

まず、この配置基準は1970年頃からほぼ変わっていない。50年前です。

しかしこの50年で保育に求められるものは大きく変化した。アレルギー、発達遅滞、一人親の増加、家庭内DVなどなどの子どもや親、家庭が抱える問題にも支援や配慮するための知識や力量が求められ、加えて【教育機関】としての立場も求められるようになった。

また保育所保育指針の改定では「個々の発達に合わせて」や「一人一人の気持ちに添って」といった文章が目立つようになった。

これらの変化は本当に素晴らしいことで、『みんなで子どもを守ろう』『誰一人取りこぼさない!』『一人一人と丁寧に関わろう』という思いが伝わってくる。
よし!じゃあこの理想の保育をするためにはどうしたらいいの!?とワクワクしてくるところだが、ここからがクソ💩なのだ。↓↓↓

・こんなに求められることが増えても、まず現場の人数が変わらない。

・知識、力量をつけても給与の変化はほぼない。いつ消えるかもわからない手当てが上乗せされたが、基本給の変動なし。

・上記の変化に対応する知識は研修で学ぶ。但し自分の有給を使わなければならない。

・上記の問題に携わるための書類記入や教材作成(アレルギー、投薬、発達など)が増えた。もちろん手書き、手作り。

これからは上記のように保育するからさ、あとは頼むね~、あ!ちゃんとやってるか時々急に監査が行くからね~色々問題あるけどあとは現場の判断で!しくよろ!!」
と、クソ上司に丸投げされた状態なのが今の保育の現状なのだ。

保育士としては、求められるものや責任が増えてもそれが子ども達のためなら、できることはしていきたいと思う。だが、現場の人数が増えない限りは持ちきれないほどの荷物をどんどん抱えることになり、取りこぼしていってしまうのだ。

求めるだけ求めて、受け皿を変えない。
流しっぱなしの水をオチョコで受け止めているような現状。ブラック企業の典型だ。

この現実を受け止め、園独自で配置基準を緩和している園もあるが、待機児童優先で、保育士を増やすと待機している子がどんどん入ってくる。市から要請が入ってまたその分子どもが追加されてしまう。イタチゴッコのような状況だ。

独自で緩和して成り立っている園もあるようだが、知識不足でどういう仕組みなのかがわからないので知りたいと思っているし、なんならそこで働きたいので紹介して欲しい。

もちろん、待機児童を減らすことで助かる家庭は増える。
保育園に子どもを詰め込むことで、経済が回る。
国内の保育士が全員ボイコットしたら確実に経済が止まる。

それは、子どもと保育士が犠牲になっているからこそ成り立っているのでは?

今の現状は、「親」が働いて経済を回すために「子ども」を預けているという状況。
これからは令和の時代。一番大切な「子どもの環境」を土台として保育園の問題を考えて欲しい。
親も働ける、子どももいい環境にいる、Win-Winの状態を作っていくべきだ。


話は少しそれるが、保育士の退職理由に「給与が低い」というのがよく挙げられる。
もちろんそれもあるが、私は一番の問題はそこではないと思っている。

子どもが好きで就いたはずの保育の仕事。でも現実は一人で見きれないほどの子どもを任され、加えて書類、雑務、掃除…やることは山程。
愛しいはずの子ども。
しかし「こいつが寝れば書類ができるのに…早く寝ろや!ムカつく!」
「あのすぐ噛む子が休んでくれればだいぶ楽なのに…。園長にも溜め息つかれないし、保護者にも謝らずに済むのに…休めや!!」
「静かにしてって言ってるのに!耳鳴りする…もう、全員帰れ!!」

と、どんどん子どもを嫌になってしまう、そんな自分が嫌になって退職していくのではないか。そのうえこの給料だし…

私も子どもに怒鳴ってしまったり、手をあげる寸前までイライラしてしまったこともあり、しばらく自己嫌悪で落ち込んだ経験がある。ニュースでも保育園での虐待や事故が報じられる度、他人事ではなく身が引き締まる思いになる。

ここを改善するためにはやはり配置基準の改正が肝になってくると私は考える。

また、保育現場で一人担任だと、他の大人の目がない、実質密室状態になるため、保育士のストレスによる暴言や暴力が子どもに向かっても気づかれにくい。
保育室には必ず2名以上の保育士がいるべきだ。


ここからは私の考える保育士の職場環境をよりよくする改善策を挙げていきたい。

・Twitterであげたとおりの配置基準の改正。まずはここから。
増やしすぎても良くない。自分はいなくてもいい…と自己嫌悪になってしまったり、サボってしまう人が出てくるから。自分の役割をしっかりもって働ける+αのアイデアを出せる余裕のある人数が理想。

・「保育士」がするべき仕事を明確にし、地位向上する。
↑例えば、食事の介助は保育士がするべき(咀嚼の状態や食欲の有無による健康状態の確認)だが、床に落ちた食べこぼしを集めて掃除をするのは保育士がするべきか?

保育の立案や計画は保育士がするべき(年齢や発達に合わせた遊びや制作など)だが、それをするための準備は保育士がするべきか?

戸外活動は保育士が見守るべき(怪我防止、安全管理、関わり方の指導や見守り、遊びの展開など)だが、園庭管理(砂場の砂の補充、植木の手入れ、草むしりなど)は保育士がするべきか?

など一つ一つの業務の見直しを図る。

・業務の見直しを図った上で、保育補助、清掃員、用務員、事務員などの必要な職員配置を行う。週3勤務やシルバー派遣なども検討。

・研修などは有給ではなく業務として参加。保育にかかる費用は必ず園負担。

・フリー保育士、加配保育士は現場が必要と感じれば必ず補充。市の職員が監査に来て、1日だけのその子の様子を見て判断とかいらん

・考えられる発達遅滞や配慮が必要な子に対する教材は自治体から支給。保育士が手作りとかじゃない

など、いくつか考えられる改善策をあげてみた。


夢物語のような点もあるが、何はさておき配置基準の緩和が優先だ。

待機児童問題・保育士不足の中で保育士を増やすなんて無理だとも思うが、配置基準が緩和されれば間違いなく保育士の離職率は下がる。懸けてもいい!(なにを)

今回バズったことで、やっぱり現在の配置基準には無理があると再認識した。そして配置基準の緩和を願う人がたくさんいることを知った。
「プロなんだから一人で30人見れて当たり前やん?甘えんな」とか言う人は一人もいなかった。

ちなみに、私が10年前幼稚園教諭をしていたときは一人担任で37人(年長)を持っていた。めっちゃ大変…

さて、私も2児の母として、保育園には非常にお世話になっている。「こんなことができるようになりました!」「取り合いになって頭を打ってしまって…」嬉しそうに、また心配そうに報告してくれる先生からは本当に娘を大切に思ってくれている気持ちが伝わる。親からすれば戦友のような気持ちだ。そして家では全く食べない野菜を完食してくる。家ではしない昼寝をして元気に帰ってくる。
どうかどうか良い労働環境と見合った給料を…と願わずにいられないし、私も保育士としてそう願ってもらえたら嬉しいと思う。

が、願うだけでは未来は変わらないのだ。

ただ、どうかどうか現場を変えられる力のある人にこの文章が届いて欲しい。知って欲しい。現場を見て欲しい。声を聞いて欲しい。

それは今は願うしかないのだ。


長々と支離滅裂な文章にお付き合い頂き、ありがとうございました!
子ども達、保育現場の未来が変わりますように…




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