【ビジョンインタビュー】森のようちえん〜もりねっこ〜代表・山口真由さん
〜お母さんがHappyなら 地球がHappy!!〜
お母さんを幸せにしたい!
大学時代、自宅のポストに入っていた一枚のチラシ。ドリカムスクールという子ども向けの学習塾の生徒募集のチラシだった。
それをみた瞬間、面白い!と感じた真由さんはすぐに連絡を取ってボランティアで関わらしてもらえないかと問い合わせをして関わり始めた。
そこで、子どもたちやその親とやりとりをする日々の中で感じたのが親子のつながり、特に母親の気持ちや家庭の状況がダイレクトに子どもの様子に影響していると感じた。
そんなある日。理屈もなく脳裏に浮かんだのが「お母さんがHAPPYなら、地球がHAPPY!」という言葉。
その言葉に、隕石が降ってくるような衝撃を受けて、お母さんが幸せでいることが大切なんだ!お母さんの幸せってなんだろう?お母さんに笑っていてほしい。何をしたら笑顔になれるんだろう?をすごく考え始めたそうです。
「世界中のお母さんが笑ったら、子どもも男性も幸せになるはず!」これが間違いなく真由さんの原点。
今では3人の男の子の母でもある真由さんは、当時より益々強く「お母さんが元気だったら、もう絶対に未来の子どもたちと地球のためになる!」という思いを持って、森のようちえんを中心とした親子の成長に関わる活動に取り組まれています。
阪神淡路大震災で感じた 言葉にできない空気感
中学生の頃から臨床心理士を目指していた。
きっかけは、関西で生まれ育った真由さんが中学時代に起きた阪神淡路大震災。
母親に半ば無理矢理連れて行かれた震災後のボランティア。中学生ながらに感じたその場に漂う悲壮感や絶望感のようななんとも言えない空気感。
その空気感が忘れられず、震災後の人々の生活がすごく気になるようになった。テレビからたびたび流れてくる子どもたちへの心理的ケアの必要性。今でいいうPTSD (心的外傷後ストレス障害)へのサポート。
「あ、私、こういう子を癒す仕事があるならその仕事につきたい!」直感的に感じた思い。
その仕事はなんなのか自分で調べ上げて見つけた”臨床心理士”という仕事。その仕事に就くために大学に行くんだ!と中学生ながら心に決めた。
心理学科を目指していたが、心理学科は当時大人気の学科。紆余曲折の大学受験を経て、心理学科への転学を目指して社会学科に入学。結局、転学は叶わなかったが、取れるものは全部取ろう!と心理学系・社会学系、そして教員免許に関する授業まで全て受講。教育実習がとても楽しくて、もともと子供が好きな真由さんは、先生になろうと思うようになった。
そんな真由さんが、教員採用試験を目指しながら学習塾で社会人経験を積んでいる中でおりてきた言葉が冒頭の「お母さんがHAPPYなら、地球がHAPPY!」
この言葉に気づいた真由さんは、数日後に控えた教員採用試験を受けることを辞め、お母さんを幸せにすることを自らの使命にするのです。
自分の感じたことに素直に、ただひたむきにまっすぐ、納得して選択していく。そんなエピソードの数々に、真由さんの芯の強さを感じました。
人類のあり方から理解し、自ら選択する子育て
「出産は人類が太古の昔から命をつなぐため女性がずっとやってきたこと。人類がこれまでやってきたことは自分にもできるはず。時代が変わってもそこは変わらないはず。」と自身の出産を機に仕事を辞めて子育てに専念することを決めた真由さん。
元々子どもが好きだった真由さんにとって、子育ては人生で一番楽しい!と感じていたそうです。
自身の子育てをしていく中で子どもの衣食住を整えようと、人の身体のメカニズム、代替療法、食べ物のことなど様々なことを人類の誕生から学ぶ。
離乳食のあげ方も歯の生え方から考えたり、地球規模で緯度や経度が違うと食べるものも違うこと知ったり、身体の作りから日本人にはどんな食事が合うのか考えたり。
なんでも知ることで安心する。そして、その中で選択できる。そんな大人が増えるといいと真由さんは言います。
今、お母さんたちの相談にのっていて心から思うこと。それは、最終的にはお母さんが決めてお母さんが「うん。」と思ったことをやったらいい。ということ。
ただ、子育ては自分のことではなく子どものことだからこそ、すごく難しくて悩む。だからこそ、お母さんたちの軸を作ったり、お母さんたちがあるがままの自分を生きることをサポートしたい。と、今の思いを語ってくれました。そして、そこに行き着くために自分はすごく勉強してきたんだろうなと思う。とも。
子育てを、いま目の前にある一つの事象ではなく、ダイナミックな視点で人類のあり方から理解する。真由さんの視野の広さ、自分だけでなく地球規模のことを自分ごとにできる優しさを感じるエピソードでした。
誰かの勇気や一歩のきっかけになりたい
「あの時の真由さんの一言にとても勇気づけられました!人生のターニングポイントの一つになりました!」
そんな風に、人に良い影響を与えて、ふとした時に思い出してもらえるメッセージを発せれる人になりたい。と話してくれました。
教育者ではなく、誰かの勇気を後押しできたり、必要ならしばらく伴走したり、自分で気がついて行動するための一歩のきっかけに。
「私の人生から欠かせない言葉を考えたときに出てきたのは
”チャレンジ”だった。」
真由さんの考えるチャレンジは、社会変革とか規模の大きなことではなく、もっともっと小さな一歩のこと。
大人も子どもも死ぬまでチャレンジ。大きさじゃない。自分のやりたい、それに向けて今よりちょっと進んでみることがチャレンジで、それを讃えあえる関係性ができればいい。今取り組んでいる森のようちえんは、そんな場のひとつのきっかけになると話してくれました。
自然環境があって親子で育ち合う森のようちえんは、人類の本能に近い場所で、大人も子どももチャレンジできる場になれる。みんながみんな教え合い知恵を出し合う共育の場にできる。
森のようちえんの活動で真由さんが意識しているのは、自然の中で日々チャレンジを繰り返す子どもたちを見て、お母さんたちが自分の気持ちに気づきお母さんたちも自分の小さなチャレンジに踏み出せるようにすること。
共に育つとは、いろんな人の意見や考えを取り入れながら、それでも、「私の正しさは私の正しさ、あなたの正しさはとは違うかもよ。」と気付ける場。もりn子育てにおいても、トライ&エラーを繰り返しながら、チャレンジしてほしい。子どもの成長に伴って、お母さんも一緒にチャレンジしたり感動したりする中で、オリジナルの子育てができているという自信につながるはず。
「子どもを通してお母さんを見ているのが好き。」という真由さんは、人類の本来もつ自然の力を信じて、小さなチャレンジにも心からエールを送れるとても温かく、優しさに溢れてる女性だなと感じました。
どんなチャレンジでも分かち合える村づくり
真由さんに将来のビジョンを聞きました。
短期的には、真由さんたちが運営している森のようちえんを一市民団体としての枠を超えて、大切にしている思いや仕組みを次世代に残せるようにしていきたい。
そして、真由さん自身の経験や考えを必要としている方に伝える機会も増やしていければ嬉しい。想いや考えが近い大人たちと出会い・集ったりコラボしていきたい。とお話してくれました。
そして、長期的には、「村を作りたい!誰でもやりたいことをやれる村。そこでの私の役割は、その村の入り口の門の掃除をしているおばちゃん。村に来る人のハートの元気度を感じながら向かい入れてあげられるような、レレレのおばさんになりたい!」
と、とてもワクワクした表情でお話してくれました。
その人のその日の表情や心の様子を感じながら、じゃあ、この人と話してみたら〜。ここに行ってみたら〜。と何気なく声をかける。そこから、出会いと一歩を後押しするようなレレレのおばさん。
その村は、きっと一つのコミュニティの形。
ただ、そのコミュニティを流行りのオンラインだけに置くのではなく、自然の中に置くこと、そして、頭で考えるだけでなく心と身体を動かして経験ができる場にすること、そしてチャレンジのできる場にすること。その場を「村」と表現するところが、とても真由さんらしいなと感じました。
いろんなスキルや想いを持った人たちが集まり、スキル交換しながら様々な経験をし、大人も子どもも安心して失敗できる。そんな村。
真由さんの夢は広がるばかりです。
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山口真由さんのつくる森のようちえん「もりねっこ」の活動はこちらから
●大阪北摂・兵庫・丁寧に生きる〜もりねっこ〜のブログ
https://ameblo.jp/kurashinari/
●森のようちえん〜もりねっこ〜Facebookページ
https://www.facebook.com/morinekkonokurashi
山口真由さんが登壇した
【よかよか教育ふぇすた2021〜しあわせのつくり方〜】
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