女将業27年、いまさらですが!調理師免許をとっちゃいました♡①願書申請で大事なこと
望みもしないのに、流れに流され飲食業の女将に。あっという間に27年。そろそろ引退・・・なんて考えていたら突然のコロナ禍に!
引退なんてしてる場合じゃないぞ!
なかなか終息しないこの現状で、今私がすべきことは、引退ではなく、調理師になることじゃないのか!!自分の店の厨房に率先して入っていくためには、これっきゃない!!
そう決意して始まった調理師免許取得の道でした。
コロナが変えた女将の心♡
仕事はできるが、味噌汁も作れずご飯も炊けなかった女の子。それが私。成り行きで配偶者とともに飲食店を開業し女将に。あっという間に27年。その年の冬。
世界は一変してしまいました。コロナ感染予防の措置として、飲食業界は自粛営業を余儀なくされ、営業時間の短縮や人々の移動も制限されたのです。当然、店は大打撃です。
が、この大打撃が、まさか、女将の心を変えるとは、この時夢にも思ってはいなかったのです。
よし!調理師になろう!
料理(調理)にも食にも全く興味がなかった私。独身時代は仕事漬けの毎日で、夜の外食は、ほとんどがハンバーガー店ですませていたくらいですから。
そんな私が、飲食店の女将となったのです。鍛えに鍛えられ、今では、包丁も握り、揚げ物も炒め物もなんでもします。が、当然女将ですから、ホールの仕切り役がメイン。そして大事な責務はお店の広報と集客業務です。
調理場仕事は、サブ的な27年でした。
ところが。
2か月強の自粛営業となり、4ヶ月の間、マスターとふたりだけで店を運営しなくてはならない状況に。”補佐的な調理仕事” なんて言ってられなくなったのです。
さらに自粛解除後もしばらくは、予約状況やお客様の入りを見ながら、スタッフさんに単発的に入ってもらう・・・という営業。
当然、女将もフロアを駆け回るだけでなく、調理場へ率先して入るようになりました。調理師のマスターと同じ立場で調理をしなければお店が回りませんから。
今まで以上に厨房での仕事が増え、包丁や盛り箸を握りっぱなし、炒め物から揚げ物、そして最終の味付けまで責任をもって行わなければいけなくなったのです。
さらにさらに。営業中の調理だけでなく、食品管理から仕込みまで・・・調理場仕事はやることがたくさんです。
ーさあ、これ困った。これは、ちょっと本格的に勉強しないといけないかもだな・・・
そう思い始めたのは7月の末。iPadでネットサーフィンをしていた私の目に飛び込んできたのは、
神奈川県調理師試験 の文字。
コロナ禍で7月に行われるはずだった調理師試験が、なんと秋にずれ込んだというのです。すぐに神奈川県の担当部署に電話で連絡。詳細を伺うと・・・
8月に調理師試験の詳細が発表、9月に願書受付、そして11月中旬に調理師試験
というのです。
ーよし、調理師になろう!!
私の心にそんな気持ちが芽生え、そして強くなっていきました。そして決めたのです。調理師になることを・・・。
コロナ禍の中、天が女将に味方した♡
さて、調理師になるには、厚生労働大臣が指定した調理師養成施設を卒業するか、都道府県が実施する調理師試験に合格し、都道府県知事の免許を受けることが必要です。
つまり調理師免許が必要だということです。
定期的な休日というものがない私。
調理師養成施設や専門学校に通う時間も費用もなければ、試験対策講座を受けに行く時間もありません。コロナ禍で公共の乗り物に乗って遠くの試験会場まで出かけていくことにも躊躇したりして・・・
ーやっぱり、私には、無理か・・・
あきらめに近い気持ちのまま、神奈川県の調理師連合会に相談してみました。すると、なんと、私にとって朗報が。
朗報1.試験対策講座はオンライン講座が開講
朗報2.試験会場は日吉駅前の慶應義塾大学
つまり、空き時間を使って、自宅やカフェ、お店のカウンターでオンラインで受講できる!!
さらに、電車にも乗らず、てくてくと15分強歩けば、試験会場に到着する!
天が、私に味方しました。そして私の心は決まったのです。
最大の壁!調理業務従事証明とは?
早速区役所で願書一式を受け取り、中を確認すると・・・
「調理業務従事証明書」が願書とセットになっていました。書類に不備があれば申請は受け付けてもらえません。
県のホームページと合わせてよくよく読むと、
2年間以上調理業務に従事すれば受験可能です(連続1か月以上の長期休暇は除いた期間の合計)。また、現在調理に従事していなくても、過去に2年間以上の業務従事歴があり、調理業務従事証明書を提出することができれば受験可能です。
パートやアルバイト等の場合は、2年間以上1日6時間以上で、かつ週4日以上勤務している場合、受験可能です。なお、平均や週の合計時間数ではなく、勤務時間と勤務日数の両方の条件を満たす必要があります。
また、調理業務を従事した給食施設、飲食店営業、魚介類販売業、そうざい製造業の施設長(店長、代表取締役、学校長、園長、理事長等)が証明の実印または職印の押印が必須なのです。
私の場合は、27年の調理従事経験はありますが、証明施設は自営店舗で証明者は配偶者となります。
これが最大の壁となるのです。なぜならば
ただし、施設長が受験者本人やその配偶者もしくは二親等内の血族(父母、祖父母、兄弟姉妹、孫)の場合は、証明者になることができません。その場合、現在営業している同業種の施設長、または、法人格を有する所属団体の長の証明が必要です。
とあるから。つまり配偶者は証明者になることができない!!
さあ、困った!!
どうする、私・・・。
救いの神!神奈川県の調理師連合会
私のような場合、誰が証明者になってくれるのか・・・八方ふさがりになってしまった私は、県の担当者に相談しました。
すると、調理師組合や調理師連合会であれば、私のような場合にも証明者となってくれるというのです。もちろん、調理業務従事証明の条件を満たしていることが必須ですが。
早速、調理師連合会へ相談。今までの経歴をお伝えすると、願書申請日に調理師連合会の詰め所へ行き、簡単な質問のあと問題がなければ必要事項を記入して押印していただけるとのこと。
救いの神!とは、まさにこのこと。ほっとした私でした。
願書申請!
9月上旬。願書申請日。仕事を早めに切り上げて、昼過ぎに神奈川県民センターへ。
長蛇の列・・・と思いきや、案外ガラガラ。コロナ禍で調理師免許を取得しようなんて人は、案外多くないのかも・・・そんな風に感じるくらいでした。
早速、調理師連合会の詰め所へ。すでに相談しておいた内容で必要事項を記入。その後、最終チェックをしてもらい、証明者の印の欄に押印していただきました。
1階の願書申請カウンターへ向かい、順番を待つこと数分。戸籍謄本、卒業証明書、願書、そして調理業務従事証明書を提出。審査担当の方が、ひとつひとつ丁寧にチェックしていき、特に問題もなく数分で完了。その後は、印紙を購入して指示されたとおりに貼って、受験票を受け取り終了です。
審査通過のポイントは、調理業務従事歴にあり!
27年もの間、厨房仕事のほとんどを経験した私にとっては、問題なく審査を通過しましたが、アルバイトやパートでの調理従事の方にとっては、案外ハードルが高いと感じました。
1日6時間以上で、かつ週4日以上勤務のパートやアルバイトで、かつ2年間以上の時間的条件があるほか、調理業務内容として材料の下処理から完成までを担当した料理を具体的に3品以上あげられること、または下記の担当した料理をそれぞれ1品以上あげられることが求められているからです。
1.非加熱調理(和え物やお刺身、サラダなど)
2.加熱調理(炒め物や煮物、炒め物など)
3.調味調理(だし巻き卵焼きや味噌汁など)
ですから、ホールの配膳担当や週2,3日のアルバイト、または一日4,5時間のパート勤務だけでは、申請基準に達していないことになります。もちろん、お弁当やさんでの販売員さんも不可。厨房仕事をまんべんなくこなし、それも2年以上で1日6時間以上、かつ週4日以上の経験が必要なわけです。
これって、案外厳しい条件ですね。27年間の調理歴のある私でさえ、そう思ってしまったくらいですから。まあ、国家資格ともなるとこのくらい厳しい審査基準なんでしょうね。
調理師試験を受験されたいと考えていらっしゃる方は、まず、この条件をクリアすることが最優先です!
さて、お次は・・・試験勉強ですね。
「女将業27年、いまさらですが!調理師免許をとっちゃいました➁試験勉強ですべきこと♡」でお伝えします。
女将の戯言でした。
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