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非住宅木造建築の脱炭素と循環型社会への貢献
近年、脱炭素社会の実現に向けて、建築分野においてもCO₂排出量の削減が求められています。その中で注目されているのが非住宅木造建築物です。
1.木材の炭素固定効果
木材は成長過程でCO₂を吸収し、炭素を内部に固定する性質を持っています。 そのため、木造建築を推進することで、構造躯体となる木材に炭素を貯蔵することが可能となります。
2.製造・施工時のCO₂排出量削減
一般的に、コンクリートや鉄骨の製造過程では多くのエネルギーが消費され、それに伴いCO₂が排出されます。 対照的に木材は伐採・加工時のエネルギー消費が少なく、建築時のCO₂排出量を削減することが可能です。
3. 木造建築の耐久性・技術革新
近年の技術革新により、大規模木造建築物でも耐震性や耐火性を確保できるようになりました。例えば、CLT(直交集成板)を活用することで、高層木造建築物の実現が可能となり、従来は鉄筋コンクリートが主流だった非住宅建築においても木材利用が推進されています。
4. 循環型社会への貢献
木造建築に使用される国産木材を適切に管理し、計画的に伐採・植林を行うことで、持続可能な森林経営を運営できます。これにより森林のCO₂吸収能力を維持しつつ、木材が建築資材としての活用が広がることで、カーボンニュートラルな社会の形成に貢献できます。
まとめ
非住宅木造建築物は建設時のCO₂排出削減に加え、炭素固定や持続可能な資源利用の観点からも脱炭素社会の実現に大きく貢献します。 今後、法整備や技術進歩を進めることで、より多くの非住宅木造建築物での木材利用が期待されています。
最後までお読みいただきありがとうございました。