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#ゼロから業界分析 Cace1:オイシック・ラ・大地
こんにちは。初心者向け金融サイト「マネとも!」ライター/ディレクターのかめです。」ライター/ディレクターのかめです。
このnoteマガジンでは、以下の内約でポートフォリオを組んで、ゼロからしっかり資産運用できるか、レポートしていきます。
▼内約
・ロボアドバイザー「THEO+docomo」:10,000円
・投資信託「ひふみプラス」「ひふみワールド+」:5,000円
・残りの5,000円は「日興フロッギー」で国内株式投資
前回まで、私なりの株式投資の分析方法をお話ししました。
今回はこれらの分析方法で、実際に気になる銘柄を分析していきます。
記念すべき一つ目の銘柄は、いつもお世話になっている「オイシックス・ラ・大地」です。
ではでは、分析開始です。
景気/業界
まずは、オイシックスを取り巻く背景から見ていきましょう。
オイシックスの事業は、Eコマースと食品宅配、2つの視点から見れるかなと思います。
なので、それぞれの傾向を確認していきます。
まずはEコマースから。
経済産業省のレポートから、Eコマースの市場規模は2018年時点で18兆円。
めっちゃデカい…!
しかも、成長度合いも著しい。
前年度比は8.96%と、ほぼ2ケタ成長。これはすごい。
で、ここ数年の平均的な成長率は約9%で、2020年の規模をおよそ概算してみると、約21.8兆円!!
(ちなみにBtoBは2018年時点で344兆円…)
ってことは、単純にオイシックスは毎年9%成長していてもおかしくないということです。
ただ、Eコマースと一言表しても、いろんなものがありますよね。
なので、次に食品宅配業界をみていきましょう。
上記の資料によると、2020年時点での規模は3.9兆円。
成長率としては、2〜3%程度。
ってことは、オイシックスは3%の成長していて当然ということですね。
もうちょっと正確に捉えたいんで、次はそもそも“食”のニーズ動向を見ていきます。
ご飯の食べる手段って
食材を買って調理
お持ち帰り、宅配
お店に食べに行く
の3種類しかないですよね。
それぞれの動向を調べてみると
食材を買って調理:ほぼ横ばい
お持ち帰り、宅配:上昇傾向
お店に食べに行く:ほぼ横ばい
って感じでした。
特にお持ち帰り、宅配に当たる「中食」産業は、惣菜白書によると2018年の市場規模は約10兆2500億円。
上昇率は7%で、2020年はおおよそ、10兆5000億円になると算出できました。
なんでこの数値を気にしているかというと、オイシックス・ラ・大地の主力商品がミールキットの「Kit Oisix」だからです。
ミールキットって、個人的には食品宅配と中食の中間くらいの位置かなと思っているので、中食市場もリサーチしました。
このような数値だけ見ると、食材宅配事業であるオイシックスは、市場の成長に乗ってないとおかしいですね。
(以降、2020/05/13追記)
ちょっと気になった話:日本人の摂取カロリー減少傾向について
リサーチしていると、気になった情報が出てきました。
日本人の摂取カロリーが減少傾向にあるって話です。
年齢別のデータがないので、一概に言えないですが、仮に全年齢層で摂取カロリーが減少傾向であるならば、自然と食品に関する消費も減少傾向にあるのではないかと思います。
んで、調べてみるとやっぱり食品の消費量はほぼ横ばいかほんの少し減少傾向です。
あとそもそも、食品に当てるお金で限度があると思うんですよ。
だって、基本的に必要以上に食べることないですよね?
要は限界利益が見えていて、しかも減少傾向にある。
文字通り、パイの奪い合いですよね。
上記の農水省のデータを参照にすると、日本人の食糧支出は1,028兆円でした(データが古いですけど)。
減少傾向ですけど、やっぱ生命の根幹であるので規模はやっぱデカいですね。
オイシックス ・ラ・大地のビジネスモデル
続いてビジネスモデルを確認しましょう。
ビジネスモデルは、チャーリーさんの図解で一瞬です。笑
#Oisix のビジネスモデルを図解してみた#ビジネスモデル図解シリーズ pic.twitter.com/3MqWw2ShPs
— チャーリー (@tetsurokondoh) July 8, 2018
ただ、これはちょっと意味合いが変わっていると思います。
ESコマースを通じて、最適な食のニーズに応える事業をしていると思うんです。
オイシックスは当初、質の良い野菜を作っている農家さんの野菜をECサイトを通じて提供するサービスでした。
そこから、共働き世代のニーズに徹底的に答えた「Kit Oisix」のヒット。
そし、大地を守る会との資本提携とらでぃっしゅぼーやの子会社化。
大地の守る会は高齢者ターゲットの野菜宅配事業
らでぃっしゅぼーやは食を通じた自己実現を提供する事業
今はヴィーガン食にも力を入れています。
食へのニーズが多様化していると思うので、それをEコマースを通じて最適な解を模索していってるのかなと。
そう考えると、オイシックスは非常に面白いビジネスをしていると思います。
逆に言うと、それだけ多様なニーズ応えるってなると、コングロマリット化するってことやから、長期的にみると、経営が大変になりそう…。
あと、オイシックスが応えられるそれぞれの食のニーズって意外と小さい気がするんですよね。
だって食って、極論安くて十分な量が食えてそこそこ美味しかったら充分だからです。
食の付加価値って余裕がないと求めないと思うんです。
まだまだ伸び代があると思うけど、必ずどこかで頭打ちしそうな気がする…。
でも、獲得できたニーズを満足させ続けられるなら、ライフタイムバリューはめっちゃ良くなるかも。
【2020/05/14更新】決算書分析
さて、メインディッシュの決算書分析です。
まずは損益計算書から。
2017年3月期:230億
2018年3月期:400億
2019年3月期:640億
2020年3月期第3Q:489億
成長がすーごいw
特に直近3年の成長が目立ちますが、これは
2017年→大地を守る会との資本提携
2019年→らでぃっしゅぼーやを子会社化
による影響もあります。
なので、単純にオイシックスだけの売上を見ると、
2017年:208億
2018年:248億
2019年:296億
ほぼ50億円ずつ売上が上がっていて、順調ですね。
人数×