【エッセイ】コチラナモナキディストピア

2021年9月が終わる。
エッセイを書いていてよかったと思うこと。
それは、今自分が「いつどこにいるのか」を確認できるところである。こう書いてみると意味不明なのだが、一応説明はできそうだ。

というのは、僕のように漫然と毎日を送っていると、自分が今何歳で、世の中的には本当は何をするべきステージで、何が足りていなくて、今自分はどんな孤独を飼い慣らしているのか、みたいなこと等を、あっさり見落としてしまいがちだからである。

個人的には、幸福に生きる上で必要なものはあまりないと思っている派なのだが、にもかかわらず、時々上を向いて手を伸ばしては、届きそうにもない価値あるものを羨んで悔しがって落ち込んでいる。

毎日のように沢山の歌詞を書いている中で最近気づいたのは、ここ2ヶ月ほど、自分が書いていることと、表現したい音楽と、それに伴うサウンドがうまく自分の中で噛み合わなくて迷っていた、ということだ。これを受け入れることに随分と時間がかかったような気がしたが、それでもこうやって振り返ってみると2ヶ月程度のことらしい。人の時間は伸び縮みすると言うが、僕は意図せず過去に心的タイムマシンに乗り込んでしまったようだ。