ありのままの自分は出せない

真ん中の子が、部活に行きたくないと言います。何でなのかなーと思ってよくよく話を聞いてみると、部活で自分が1番下手だから行きたくない、と。

小学校6年間、自分なりに一所懸命続けてきてある程度出来る方だと思っていたけれど、実際中学校に上がってみたら新中1の他の子も含めてチームで1番下手だった。1番下手な自分も嫌だし、出来ないことでみんなに迷惑をかけるのも嫌だから行きたくない、と。

ふむふむ、そうだよね。そりゃそういうこともあるよねと思うわけです。陸上教室でそう言う理由でメニューに取り組みたくないという子の気持ちも聞いてきているので理解できます。

私たち大人は真ん中の子を下手だとは思ってないし、1番下手も何も、一つ上のステージではそう言うことはよくあるわけで、何よりいきなり完璧な人はいないし、誰だって苦手なことがあるし、むしろ真ん中の子にも出来ることや良いところ、武器があり、人の良いところは人それぞれだと思っているので、ありのままでよいんだよとそう思っていることは丁寧に伝えました。

これからが成長の本番である育成年代のあなたは背伸びしすぎる必要はなく、ありのままの自分で大丈夫。自分で今の現状を理解し受け入れて、ここからまた努力を積み重ねればいいんだよ、と。

わかるけど、おか子の言ってることはわかるけど、でも嫌なものは嫌なのだと。うん、まぁそりゃそうですよね。誰も比べてなくても、周りはそう思っていなくても自分が嫌だと思ってしまうのは仕方がないです。そうだよなーと思います。誰だって劣等感を感じるところより、肯定感を得られる場所の方がいいですよね。だけど、嫌だからと拒否したり今ここで歩みを止めてしまっては、その嫌だと思う気持ちやそうさせる原因は解消されません。だったらどうするか…2人でたくさん話し合いました。

ベストな選択は出来なくても、これなら出来そうくらいでいいから自分で考えて選んでやってみよう。人と比べずに、少しずつでいい、焦らず自分のペースで積み重ねていこうということになりました。

当然、今後も同じように嫌な気持ちに心が支配されて踏み出せない日もあると思います。きっとそんな日もあるだろうけれど、その時はその時で考えて選べばいい。その中で休むことを選ぶのだって必要なことです。

ありのままの自分とは?

今回、ありのままの自分でいいんだよ…って話はしたけれど、ここでありのままの自分とは?それってさらけ出す必要があるものなのか?とも心の中でふと疑問に思いました。

自分に置き換えてみると、現役時代はやっぱり自分が評価されたかったから私も出来ない自分は見せなくない時もあったし、良い結果や良いところを見せたいから自主練はコソ練でしてました。カッコいい先輩でいたいから後輩には見せない姿もあったり、今だって陸上をそこそこやってきたので、「年齢の割に速いね」と思われたいなんて思っちゃうプライドとか密かにあったりして、誰にでも同じようにありのままの自分をさらけ出すのか?と言われればノーです。
当然苦手なこととかもあるので、ありのままの自分を出してきてないんですよね。
でも、どこでどんな自分を出すにせよ、ダメな自分や等身大の自分を小出しできるタイミングや場所(人)はあったと思います。どこでも全部を出せなくても、それぞれのところで、それぞれ素の自分を少しずつでも出せればそれでよしですよね。

どこにその、あまり人には見せたくない自分を出せる場所があるかってことなんだと思いますが、やっとスタートラインに立ったばかりの部活の場では、カッコつけすぎないで大丈夫。出来ないことも一緒に切磋琢磨してくれる同級生や先輩たち、見守って育ててくれる指導者がいる。そんなみんなの力を借りて楽しみながら頑張って欲しいと思います。

おか子はいつでも応援するし、おか子に言えないことも見せられない姿も、おか子でなくても誰かに見せて相談して周りの人の力を借りて成長していってくれたらなと思います。

などと4月に下書きに入れていたものがそのままになっていました…

そんな真ん中の子も、ある程度部活の場でも自分が出せるようになったようで、だいぶ慣れて紆余曲折ありながらも、日々頑張っております^ ^

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