「恋愛」と「結婚」は違いますか?
恋愛と結婚の違いについて考える。
世の中に蔓延る質問達の中に必ずと言ってもいいくらい入ってくる問いだ。
私の考えは「共通点はある。だが、全く同じではない。」だろうか。
その理由をつらつらと残しておく。
その前に、前提として個人の考え方によって大きな差があることを理解しておく必要はある。一言に恋愛・結婚と言っても人によって、どのように考えているのかは異なる。
さて、まずは「恋愛」から。
よく、恋愛は「落ちるもの」と表現される。その表現の通り、恋愛は無意識的に発生するものと考えている。特定の人を、無意識に考えてしまう・無意識に目で追ってしまうなど、気づいたときには既に恋愛という穴に落っこちている。つまり、恋愛のスタートは自分の意志とはあまり関係がなく始まるものなのだ。
また、恋愛中については感情的な要素が色濃く出る傾向がある。自分を愛して欲しい、自分を異性として扱ってほしい、ときめきが欲しい、常に一緒にいたい、肉体的な欲求を満たしたい、など。恋愛は、こういう要素をお互いに満たし合う期間の事を言う。
そして、恋愛には期限がある。上記の欲を満たし合い続け、2年3年と経過すると、そのように扱ってもらうのが当たり前となり、インフレを起こし、満たされなくなり、そもそもその相手に対してそういった欲を持たなくなる。恋愛はこうして終わりを迎えていく。
そして、次に「結婚」について。
結婚の始まりに落ちるという表現は聞いたことがない。つまり、結婚は「する」もので、その始まりは自ら決断して始めるものなのだ。
結婚後は恋愛のような感情的な欲求を満たしても全く問題ないが、それだけになってしまうと中身は「恋愛」になり期限を迎える。人生の何十年を寄り添って生きていくために必要な事は「意思」と「思いやり」と「尊敬」だと考えている。
結婚するといっても結局は他人であって、考え方や感性は異なる。そうした大小いくつもの溝を埋め合う努力をし続ける意思が必要だと考える。
そして、お互いに対して思いやりを持つこと。2人で生きていく事がお互い居心地のいい場所でないと一緒にいたいと思わない。この部分は恋愛と近い要素になるかもしれない。
最後は尊敬し合える人であろうとすること。これは相手の尊敬できる良いところを見つける事と、自分自身が尊敬してもらえる人であり続けようとする事、の二本柱になる。この要素があるからこそ、「意思」や「思いやり」を持ち続けるモチベーションになると考えられる。
これらの要素があれば死ぬまで人生を共にし、結婚生活に終わりは無い、と思う。
では「恋愛」と「結婚」は違うものなのか
ここまでの要素を見ていくと基本的にこの2つは違う所が多い。
ただし、一部共通する部分はある。それは、相手を思いやり、2人の空間を居心地の良いものにしていく事。これは結婚でも恋愛でも共通する部分。その方法はその2人が喜ぶもので良くて、男女の関係に戻ってもいい要素だと思う。
「恋愛」から「結婚」に繋げるためには
まずは自分自身の恋愛スタイルを理解することが必要だろう。恋愛のスタイルも個人によって大きく異なる。
記念日は必ず高級レストランでお祝いをしトキメキを求める恋愛なのか、それとも、日常生活の中で幸せを感じるような落ち着いた恋愛なのか。
前者のような恋愛スタイルなのであれば、恋愛の延長を結婚とするのはリスクが高いだろう。一方で後者のスタイルであれば恋愛と結婚のギャップは比較的少なく、恋愛から結婚に繋がりやすいと考えることが出来る。