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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

「青い鱗」と「奇跡の子」

初見時に思ったこと。そんなめっちゃネガでもないよ!ポジでもないけど。
作劇的観点に基づく立派な話とかもないよ!


青い鱗のフビゴ族

このセリフ、字面がなんだかちょっとスゲー問題含みっぽいけどウクラマト的には煽ったりなんだりする意図はないんだろうなぁと思うし(そういう遠回しな攻撃をしたり死者に泥をかけたりする人物像じゃないし)。でもやっぱり初見時は「表現が…荒いな…! これ大丈夫なんかな?」と思った。

「青い鱗のフビゴ族」
それが示す血のつながりは、養子たる私たちには逆立ちしたって手に入らないもの。
たとえ何を為せなかったとしても、無事に生まれてきた時点で奇跡の子。
その身ひとつで他には何の説明もいらない、まごうことなきグルジャジャの子(たとえゾラ自身それを呪っていても)。
生きていることがもう存在証明、求めたものはもう自分の手の中にあるんじゃないの?
………的なことを言いたいのか? な? と思ったんだけど、テキストがあんまりにも良くないと思う。持ってまわった言い回しはエメトセルクとかに任せて、素直にベタにアツく感動させて欲しかった。

容姿と血筋に関する思い出

違う道をゆけど彼らはやっぱりどうしようもなく同じ血筋なんだ…という表現として、印象深いのは蒼天の教皇とアイメリク(教皇庁前の密談決裂のシーン)。
「目的は同じでも思想と道程が相容れない」っていう会話をきっちり見せておいて、教皇の顔→アイメリクの顔を順に大写しするカットシーンで私はやっっっと気づいた。

うわ〜〜〜〜目の色が同じだ。

初登場時からアイメリクの黒髪碧眼に違和感があって「なんでそんな変わった色味なんだろう? 目だけ浮いてるけどなんかあるのか?」ってずーーーっと思ってきたので、そういうことかァ〜〜〜〜! と膝を打った。
私はエムブレマーなので「髪の色が同じキャラクターは同族」の感覚でゲーム世界を泳いでるんだけど、この場合は髪じゃなくて"意思"を示す瞳がおんなじ色、ていうのがバッチリ効いてたな! まあトールダン白髪だし眼を同色にするより他にないよな!
また、後々になって黒髪碧眼はそんなレアいキャラデザでもないよって教えてもらいました。そっか…。

蒼天の思い出引っ張り出して何が言いたいかというと、血統と外見にまつわる話はさ、なかなかこう、難しいじゃん、表現がさ!
だからこそ、あのシーンに関しては言外の演出とか駆使して誤読の余地を削りに削り、いい感じにしてほしかったなとやや思う。
作劇とか全く門外漢だけど、誤読の幅を持たせていいシーンと持たせない方がいいシーンってやっぱりある思うので。

身近なものほどちっとも知らない

ウクラマトがゾラージャをどう思っていたのかをどっかで開示してこそ最後が映えると思うのに、それがなくって物足りないような。

たとえばなんだけど、
本当の親を覚えてもいないウクラマトやハッキリ置き去りにされたと記憶してるコーナの幼い瞳に「ほんとうのお父さん」が毎日一緒にいるゾラージャがどれだけ羨ましく写っていたか、とか。
兄さんと父さんはおそろいの鱗なのにアタシだけフワフワ猫毛なのなんで? アタシもおそろいがいい! フワフワいらない! と思って毛をむしるような暴挙に出たことがある、とか。

なんかそういう回想とか語りとか思い出アイテムとか、見せてくれたらよかったな! 意図的に伏せてるのかもしれないけど、見たかったな〜。
自己開示が足りんあの一家。
「一番身近な存在のことほど全然知らない」的な話かなと思うんだけど、過去描写がないよりも、描写した上で突き落とした方がほうがうわっディスコミュニケーションつら! てならない?
「あなたこれがすきだったよね」
「それはその方が都合が良かったから。ほんとうはずっと、ぜんぜん、好きじゃなかった」
っていうやつ、わりと家族あるあるじゃない?
もっとナイスな描写にならんかったか!? 私は見たかったぞ。


余談
黄金クリア後にラザハンで「終末騒動のときにたすけてくれたおじちゃんとまじょさん(サンクとヤシュトラ)におはなをあげたいの」ていう暁月サブクエをやったんだけど、サンクに似合う花がま〜〜〜〜じで選べなかったの! 私!
「昔のイメージならこっち…でもそれって本質じゃない気がする…でも…でも…もしリーンなら…いや…?」ってめっっっちゃ迷った。
もうずっと一緒にいるサンクのこと私全然分かってないじゃん、ウクラマト達のこと全然言えねえ、って妙なところで思い知った。
私が花選びに難航してる間、すぐ横では見知らぬルガディンが登山がんばってた。
余談終わり



奇跡の子

「奇跡の子」っていうのはさ、子を成せないと思われていた双頭から生まれてきたことそれ自体が「奇跡」だ、ということじゃないんか。
無事に生まれてきた時点で、「奇跡」はすでに果たされとらんか。
無事に生まれ夭折もせず、なんなら軍部のトップとして最前線張ってる。おおいに健康! 充分も充分! 万々歳とちゃうんか。

だからもうそれ以上「奇跡」の名を負担に感じる必要は薄かったんじゃないか。真面目すぎるぜゾニキ。
親を、家族を負担に思わんとき! それは言うて他人や!
ただ生まれてきて生きてるだけでアンタは十分に立派や! そっから先は自分を苦しめない程度に高みを目指せばよかったんよ、なあゾニキ…まあ王族だしそうもいかんよね…と、勝手に空想して気の毒がっている。

まぁね〜〜〜私自身が家族に対して特に思うところのない呑気者だから、余計にそんなこと思うのかもしれない。

いずれにしても、今後メインストーリーがどう展開するのか気になるところ。

せっかく買ったゲームだから、もっと満喫できたらめちゃハピよな。

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