Celesセレクトで推しさんの香水頼んだよ
香水量り売りのCelesさんで、推しのイメージ香水をお願いしました記録。しかも5本も!人1名に対して香水5本!とっても良かった&これを書くためだけにnoteに登録するほどには楽しかったです。
こちらのサービスですね。
香料についてはあまり詳しくないので「●●を思わせるシダーとトンカビーンのハーモニーが云々」みたいなことは全く言えないんですけど、香りの印象についてはレビューしているのでどなたかの参考になればいいな。
オーダー内容
某ゲームをやっていて「この人良かったな~」と思ったキャラクターがいたため、彼のイメージで選んでください!とお願いしました。
いただいた香水は自分で使う気満々だったので、性別や好きな香り・嫌いな香りについては自分自身のデータを書いています。これまで使ったことがある香水も列挙列挙!
自由記入欄はこんな感じ(1000字弱くらい)。
届いた!香水レビュー
発送準備メールをいただいてからは、楽しみすぎてヤマト運輸の配送状況ページを何度も何度もリロードして過ごしていました。サーバに負荷かけてごめんね。
届いたのはこちら。
Byredo-M/Mink
オーダー内容っぽさ:☆☆☆・・
自分が好きな香りか:☆・・・・
彼の抱える二面性というべきか、特定のトピックに関してだけ非常にかたくなな姿勢を見せる危うさをイメージしていただいた(と思う)のがこちら。第一印象は、ちょっと面食らっちゃった。アニマリックというのか、湿度の高い……木材と……獣!
「獣の気配を感じて目を開けられない」「日本家屋の階段の奥、怖いのに目をそらせない」的な怪談がありますが、ああいった局面で香っているのはこの香りだと思います。
意を決して肌に乗せてみたら、意外にも素直なインクの香りでした。これは「古いビューロの奥から見つけた古インク」ですね。なんかツンと香るけど、まだ使えるのかなこれ……?みたいな。このツンとくる感、アルデヒドの仕業なんでしょうか?
大好き!とまでは言えない緊張感は残っているものの、きちんと楽しんで使えそう。
温かいところでじんわり香り立たせるのがハマる気がするので、お腹にワンプッシュがいいかな~と思います!ちょっとだけ、言い知れぬ獣を腹に飼ってる気分。
Comme des Garcons-Blackpepper
オーダー内容っぽさ:☆☆☆☆・
自分が好きな香りか:☆☆・・・
モルトン・ブラウンのロシアンレザーに似ているかな?
一切の妥協を許さない、黒胡椒です。ミルで挽くタイプ。リラックス感とか穏やかさとか、そういったものはないですね。
後述のお手紙を読むと「戦い」を表す香りとして選んでいただいたようで、依頼内容にばっちりハマっています。黒一色のボトルも勇ましく、心なしか彼の纏う鎧にも似ているような。
自分でつけるのにどうか?好きか?というと「ちょっとハードル高いかな……」といった感じ。一日これを纏うというより、朝風呂にひと吹きして仕事スイッチ入れるのによさそうです。
Kilian-Kologne Shield of protection
オーダー内容っぽさ:☆☆☆☆☆
自分が好きな香りか:☆☆☆☆・
ハードな名前に反して、ローズマリーが淡く香る清潔でひかえめな香り。
ほかの香水たちが「個性~~~!」というラインナップだったため、どこか一歩引いた優等生っぽいな、という印象。ミドルからラストにかけて少しずつ甘さが出てくる(多分アコード)のですが、優等生と思って油断していたら絡めとられていた……という感じ。どんな感じ?
肌に乗せると程よくシャッキリして、むかし父が出勤前に振っていた香水を思い出しました。守るべきもののためにたたかう男性の香りってこんな感じなのかも。
こちらは推しの職業に絡めて選んでいただいたものでしょうか。ボトルの佇まいがちょっと彼を彷彿とさせます。青くてスッと立っている感じ。このボトルにこの名前だと、なんだか「外敵から身を守る盾」とは彼自身のことなのか?と思えてきました。
また今回セレクトいただいた5本のうち、彼が実際いたら一番つけていそうだなと思ったのはこれですね。なんというか、「いい香りを使っていますね?」と水を向けたら「良かったら君も使ってみるかい」とかなんとか言って小瓶に取って分けてくれた、みたいな感じがします。
「お互い多忙でなかなか会えないけど数年にいっぺん飲みに行く、少し年上の同性の友人が使っている香り」のような。空想の産物ですが……。
Mirko Buffini-NNN
オーダー内容っぽさ:☆☆☆・・
自分が好きな香りか:☆☆☆・・
これは……すてきな理科室!上質な消毒液(正体はサフランだと思う)。
ブラックペッパーやエムエムインクのように前面にガン!と出てくる香りではないんですが、無機質でありつつ主張は大変強いです。「サフランってこんな香りだっけ!?」と思い台所のサフランと嗅ぎ比べたところ、わりとそのまんまで笑いました。
初めはこれを纏うことに少しためらいがあったのですが、肌に乗せるとあら不思議。体温と合わさるせいか、ハーブ園のような有機的なすっきり感に。蒸し暑くて嫌んなっちゃうな、みたいなときにひと吹きすれば清涼感を得られそう。
時間の経過とともに、ノスタルジックなさわやかさが出てきました。子供時代みたいな、素朴な、何も塗ってないトーストみたいな可愛らしさです。
これに関しては、彼のどんな部分を表現しているのか正直難しいな~と感じていまして。職務上の姿なのか、すべて取り去った素の人間としてなのか。
わかりませんが、次に続く"Aimez-Moi Comme Je Suis"への布石としての"NNN(Nothing, Nothing, Nothing)"なのだとしたら、それはもう大変にエモいですね。感傷的。
Caron-Aimez-Moi Comme Je Suis
オーダー内容っぽさ:☆☆☆☆・
自分が好きな香りか:☆☆☆☆☆
あまーい!これはおいしいプラリネの香り!まごうことなきグルマンノートでは?
なんとなく「可愛くて優秀で自立していて、人の言うこと全然聞かない女の子」をイメージしたんですけど、メンズ向けなんですね。言われてみれば、甘さの底にスンとした煙たさが漂っている気がします。タバコやシダーがそれかな?そのため、女性がつけてもキュートすぎる印象にはならないはず。大人向け。
こちらは厳しい戦いの最中、ひととき心を許せる休息の時間・ティータイムとしてのイメージでしょうか。基本的にキリリとしたラインナップだったこれまでとは打って変わって、グッとくる甘さです。
そしてこちら、一次大戦期に世に出た同社の名香・N'Aimez Que Moi(ネメ・ク・モワ/僕だけを愛して)に対するセルフオマージュだそう。私が一次大戦もの好きと知っての狼藉でしょうか。
~以下推しの話(要らんって方は飛ばしてね)~
Aimez-moi comme Je suis…!?
Aimez-moi comme Je suisって言った!?
私を私として愛して。
えっ!
け、卿……?
そういえば、彼はどちらかというと円満な生い立ちではないこと、依頼文には書いていません。まさか調べてくれたんでしょうか。それはお手数をおかけしまして……ありがとうございます……。
これ、私が彼に関してずっと考えていた内容とあまりに一致していて、「そこを拾ってきましたか!」とぎくりとしました。というのもこの人、対人関係や愛着に何か抱えていそうな描写が一切ないんですよね(物語の本筋と関係ないからやろ、と言ってしまえばそれまでですけど。いうてイベントNPCですからね彼。特定のタイミングでないと会えもしない)。
とはいえ、ただ生きているだけで無条件に愛される少年時代ではなかったっぽいことは確か。養家では実子同然に大事にされたようですが、前提として「家督を継ぐという役割」を期待されていたでしょうし。
無意識に「がんばらなくては、常に望まれる自分でいなくては」と考え振る舞うクセが身についていたとしても不思議ではないな、と思います。完全に空想ですが。
正誤はともかくそんなことを考えていたため、「ありのままの僕を愛して」なんて名前のモノが届いてすっっっごくびっくりしました!
なにそれ? 少年時代の叫び?
もう思い出すことさえ、そんな感情があったことさえ忘れてない?
心臓に……心臓に堪える……。
ああでも、素直に愛を乞うているというより「危険性をはらんだ急進派としての側面も含めて認めてくれ」みたいな政治的主張である可能性もありますね。だからokaka、勝手に恋に落ちないで。冷静になりましょう。
はい。
~推しの話ここまで~
なんとなく……なんとなくなんですけど、今回のセレクトはこれが主役というか、この1本を基軸に他4本が選ばれているのかなというか、この1本に至るための物語として他4本がある、という構成なのかな……?と思ってみたり。
もし1本だけ選んでもらうCeles推し活のほうでオーダーしていたら、選ばれたのはひょっとしてこれなんじゃないかと。なんとなく、そう思いました(まるきり見当はずれかもしれないけどね!ワハハ!)。
さらに、冬のキャンペーンでこちらのワンタップサイズもいただきました。
Etat Libre d’Orange-Spice Must Flow
自分が好きな香りか:☆☆☆☆・
嬉しい!私がスパイス好きと知っての狼藉か~~~?
エタリーブル・ド・オランジェ、The Ghost in the Shellを出しているところですよね。予想ほどスパイスショップ的辛さは感じなくて、主役はあくまでローズなのかな。好きです。
香りのテイストやボトルデザインのせいか、セレクトの6本目として選んでいただいたかのような統一感がありますね。
お手紙よかった~!
ひと通り香りを試してからお手紙を読んだのですが、これがすごかった。
なんせ想像の3倍長い。こんなにいいんですか!?
しかもよく読むと物語仕立てというか、この文章そのものが香水紹介文みたいになっているんですよ。冒頭だけ引用します。
5本の連作を経て彼という物語が完成する、まるで「そういうコンセプト」の製品のようです。「気鋭のメゾンが贈る、過去の偉人にインスパイアされた連作香水シリーズ」……ありそう!
しかもそれが私のためだけにリリースされたと思うと、最高です。
なに、この幸福?
香水ひとつひとつの名前は必ずしも記されていないのですが、それぞれの作品名や香料、説明文などをお手紙と照らし合わせて紐解いていくと、どれが何のイメージで選ばれたのかがふんわりと浮かび上がってくる仕掛け。どうやら5本の並びにも意味がありそうです。
なんだか、師(スタイリストさん)が新米の弟子(私)にかんたんな謎掛けを出題してくれて、香水世界に導いてくれている気がします。楽しい。
※今回のオーダーに対するアンサーがこうだったというだけで、お手紙の内容や分量は人によって変わってくると思います!
あとちょっとこそばゆいんですけど、お手紙中に「どこか甘いデザートのようなハンサムさが香る」っていう一文があって、そこがすごく好きです。
ハンサムかあ……いいなあ……。きれいな言葉ですよね、ハンサム。
彼に関しては、どこか宝塚的な風貌だなと思っていたので、なんだかとてもしっくりきました。わーい!
上記のテキストはAimez-moi comme Je suisについてのものなんですが、セレクト5本中これだけがメンズ(他はすべてユニセックス)だったことさえ示唆的に感じてしまいます。
いちばん甘い香りが唯一のメンズなんですよ?
それってとっても素敵なことではなくって?
おすすめだよ~!
「誰かに良い印象を与えるもの」というだけではない、香水の可能性を見せつけられるとっても楽しい経験でした。世の中にはこんなにとんがったアイテムがあるんだね~!
自分でつけるなら?というと、Kologne Shield of protectionとAimez-moi comme Je suisが好みでした。ちょっとフルボトル欲しいな、と思ったり。
ほかの個性派たちも、肌に乗せるとどれも不思議となじむんですよね。
ゲーム本編のほうはもうクリアしちゃったので彼やその仲間が出てくることは(ほぼ)ないんですが、物語を振り返りながら、香水たちをじっくり楽しみたいなと思います。
Celesセレクト、オッと思った方はぜひやってみてくださいね。