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AI時代に必要な親子の絆と心の教育ー今こそ自分軸を育む時

近年、AIは私たちの日常生活を急速に変え、欠かせないものになりました。

家電の自由化や自動運転技術、医療技術など、今やAIと切り離した生活をしようとすることが難しくなりました。

また教育現場においても、AIが重要な役割を果たすようになっています。

学校でパソコンやタブレットが当たり前のように使われ、この先5年後、10年後と今の子どもたちが大人になった頃の世界は今と比べて劇的に変化していることでしょう。

しかし、AIの進化は「便利」になる一方で、言い方を変えると昔と比べて「単純な」時代になったとも感じます。


例えば親子関係を例にあげてみたいと思います。

今や学校の宿題でわからないことがあれば、AIが全て解決してくれるようになりました。

英語のわからない単語だったり、数学の難しい文章問題も「この単語の意味、解き方教えて!」と携帯に質問を投げかければ、
すぐに答えを出してくれ、丁寧に長文で1つ1つ教えてくれます。

そのため、昔は子どもが親にわからない問題を持ってきて、親が答えを教えたり一緒に調べたりするといった時間がなくなりました。

その結果、親子間でのコミュニケーションが
昔と比べて減少しているのが事実です。

「便利」になる一方で、どこか「寂しく」感じる今の時代。

そんな今だからこそ、子どもたちがこれからの社会でどのように成長していくべきかを考えるためには、どのように子どもたちに私たちが接していくべきかを再考する必要があります。

AIにはできない「心の部分」とは?

AIが誕生したのは、実は今より50年以上も前に遡ります。

その頃からビックデータと呼ばれる大量の情報を処理する能力が次第に成長して、ここ近年で、大注目されるようになったのです。

そして今年2024年は「ビジネスAI元年」とも言われるほど、この先の日常生活は急激に変化していくことでしょう。


しかし、AIがどれほど賢くなっても、心の中に宿る感情や共感、思いやりといった部分はAIには不可能です。

AIは論理やデータを元に計算し、答えを出すことができますが、

人間の「情」を持つことはできません。

その「心の部分」に関して、
「天国のお子様ランチ」という

私の大好きな実話をここで1つ紹介させてください。


天国のお子様ランチ

ある日、若い夫婦がレストランを訪れました。

「いらっしゃいませ。何名様ですか?」

夫婦は「2人です。」と答え
2人掛けの席へと案内されました。

「ご注文は何になさいますか?」

「AセットとBセットを1つずつお願いします。」
夫婦はそう答え、
キャストが注文を聞いて去ろうとした時、夫婦は顔を見合わせて

「…それと、お子様ランチを1つください」と付け加えました。

キャストは驚き、
「申し訳ありませんが、当店ではメニューに書かれている通り、お子様ランチは小学生以下のお子様にしか提供できないんです。」

と答えました。


それを聞いた夫婦は微笑んで、

「…そうですよね…ごめんなさいね、無理を言って…大丈夫です。」
と言いました。

それを聞いて気になったキャストが、
「お子様ランチはどなたが食べられるんですか?」
と理由を尋ねてみると、

夫婦はしばらくの間沈黙し、こう答えました。

「実は、以前私たちには子供がおりまして・・・
しかし産まれてすぐに亡くなってしまったんです。 

生前ここに来れることをずっと楽しみにしていたんですが、
一度も連れてくることができなくてね・・・

子供を亡くしてからはしばらく何もする気力が起きなくて、
ただただ毎日が経っていくだけだったのですが…

ここ最近になってようやく落ち着いてきたところだったんですよね。

  そして今日が亡くした子供の誕生日だったものですから、
親子3人で1日思い切り楽しもうと思ってきたのです。

そして、その思い出に3人で一緒に食事をしようと思って頼んだのですが・・・」
とにこっと笑って言いました。

その話を聞いたキャストは、はっ…と何かに気づいたかのように頭を下げてこう言ったのです。

「お客さま、大変申し訳ございませんでした。
私がご案内したこの席は2人掛けの席でした。
お客さまは3名様でしたよね。あちらの窓側の4名様掛けの席へすぐご案内します。ご移動お願いできますか?」

そして夫婦を4人掛けの席に案内し、「お父様はこちらの方に、お母様はこちらの方に。そして、すぐにお子様の椅子とお水をもうひとつお持ちしますね、失礼します。」と言って去っていきました。

数分後、運ばれてきたのは夫婦が頼んだ料理と

「お誕生日おめでとう」

と書かれたお子様ランチプレートだったのです。

「大変お待たせしました。
それではご家族でごゆっくりと特別な時間をお過ごしください。」
と言い、 キャストはその場を離れました。



後日、そのレストランに1通の手紙が届きました。


その手紙は、若い夫婦からだったのです。

手紙にはこう書いてありました。

「先日は、素敵な時間をありがとうございました。 実はあの時、食事をいただきながら涙が止まりませんでした。 まるで娘が生きているような久しぶりの家族の団らんを味わせていただきました。あのような優しい思い出をいただけるなんて夢にも思いませんでした。
本当にありがとうございました。
またぜひ娘と3人で遊びに来させていただきます。」

「天国のお子様ランチ」より


これは、あの夢の国であるディズニーランドであった実話です。

最初に行ったキャストの行動は、マニュアル通りに行うAIができることでしょう。

マニュアルに書いてある通りに指示通りに動く。

これからAIが取って変わる仕事です。

しかし、自分が言ってしまった間違いに、はっ、と気づいたキャストの行動は、AIではできないでしょう。

ディズニーには接客マニュアルというものがないのは有名な話かもしれません。

もし唯一あるとしたら、一人一人のお客様にとって何が最高のおもてなしかをキャスト一人一人が考えて動くというのがそうでしょう。

この話が示しているように、AIがいくら進化しても、
こういった「心に触れる行為」はデータでは測れません。

人の痛みや喜び、そして共感から生まれる行動は、
AIにできることではないのです。

この夫婦にとって、キャストの行為は忘れられない思い出となり、
その優しさが心に深く刻まれました。

こうした「心の交流」は、人間ならではのものです。

AIに頼りすぎない心の育て方

AIが便利であることは間違いありません。
私たちは日常生活でAIをうまく活用し、時間や労力を節約しています。

しかし、親として大切なことは、
子どもたちが「心の豊かさ」を持って成長するようサポートすることです。

AIにはできない部分、人間同士の触れ合いや感情の交流を大切にすることが、これからの時代に求められます。

例えば、子どもたちが困難な状況に直面したときに、ただ論理的に解決するだけでなく、彼らの感情に寄り添い、共感することが重要です。

親としての役割は、AIができない「心の教育」に注力することです。

これこそが子どもたちにとって本当に必要なサポートではないでしょうか。

結論:今こそ「自分軸」を持つことの重要性

AIの進化がどれほど進んでも、人間の心の豊かさや感情の深さは取って代わることはできません。

だからこそ、親として子どもたちに

「自分軸」

を持たせることが今後ますます重要になります。

自分軸とは、
自分の価値観や感情を理解し、それに基づいて行動する力です。

AIの時代においても、自分軸を持った子どもたちは、
どんな技術に囲まれても自分を見失わずに生きていけるでしょう。

心の成長と共に、自分をしっかりと持つことで、
AIに頼らずとも自分らしく幸せな人生を歩むことができるのです。



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