見出し画像

茂ることと枯れること。ー空へ至る道3-

無限について書こうと思っていましたが、その前にエネルギーの入り方についての考えを想い出したので、そちらを先に書くことにします。

人も含め物質は呼吸します。吸って吐く。それはエネルギーが絶えず出入りを繰り返しているからです。エネルギーの出入りには二種類あって、先に入るか、先に出るかの違いです。入って出て、入って出てならその物質はエネルギーが足されていき、成長します。しかし、出て入って、出て入ってなら段々とエネルギーが抜けていき、最後には形態を保てず失われます。

出て入ってというのは、切り花を想像するとわかりやすいです。ハサミで切った先から、まずエネルギーが流れ出ます。そこから水と共にエネルギーを吸い上げても、最初に一度出ているので、出る分が多いため徐々に行き渡らなくなります。それが枯れるという現象です。

入って出ては植物の根の役割です。根で水と共にエネルギーを吸い上げて、出して入ってを繰り返すごとにエネルギーが充満します。エネルギーが満たされると物質化して新しい葉や茎が表れ、花を咲かせます。植物の意識がそれを求めているからです。これが茂るということです。

出て入っての場合、放っておけばそのまま枯れます。しかし、出る分より入る分を多く補うことで形態を保ったり、根がある植物ほど出なくても茂らせることがあります。それは圧を加えること、つまり手入れをすることです。入って出ての場合でも、手入れをすることでより茂らせることができます。しかし、手を加えすぎてエネルギー過多になることもあります。そうすると根腐れになります。

入って出てを繰り返して、茂った植物は、根の繋がった部分から離れた瞬間から出て入ってのサイクルになり、枯れます。枯れた植物は土に落ちると、水と共にエネルギーが注がれ発酵し一体化して、土壌となります。土壌はエネルギーの寝床となり、再び根に吸い上げられます。そして茂ることと枯れることを繰り返し、自然のサイクルは巡るのです。

自然のサイクルとは宿命です。しかし、圧を調整することで枯れるものを茂るものへと、茂るものはより茂るものへと、変化させることができます。つまり、宿命を書き換えることができるのです。

圧を調整できるのは人だけです。

わたしの宿命を変えられるのは、わたしだけなのです。


圧が高い方にエネルギーが注がれると書きました。

今の社会をみると、この世は有限だとみて奪い合う人たちが中心の社会となっています。それは、そういった人たちがこの世は無限だから分け合おうとする人たちより多いためです。数の多さは圧の高さです。

でも、最も多いのはそのどちらでもない人たちだと思います。どちらにもつかない人たちは、中間の立場なのではなく、圧が高い方に加担していることになります。

なので、この世は無限と知る人が有限と捉える人より一人でも多くなれば、社会のうねりは大きく変わります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?